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映画賞の種類を16個紹介!アカデミー賞やカンヌ国際映画祭など
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映画賞といえばどの賞を思い浮かべますか?
アカデミー賞授賞式は毎年2月か3月に開催され大いに注目されていますが、他の映画賞も調べてみると、多くの素晴らしい映画を見つけるよい機会になるでしょう。
この記事では「アカデミー賞」「ベルリン国際映画祭金熊賞」「カンヌ国際映画祭パルム・ドール」といった、欧米で権威のある映画賞を9種類と、アジアの映画賞を7種類ご紹介します。
各賞を受賞した邦画や洋画も紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
欧米の映画賞
アメリカ・ドイツ・フランス・イタリア・カナダの映画賞を計9種類ご紹介します。
1.アカデミー賞
世界で最も有名な映画賞といえば、映画の本場アメリカのアカデミー賞です。
アカデミー賞を主催する映画芸術科学アカデミー協会が創立されたのは1927年のことです。
アカデミー賞には25個の賞が用意されています。
- 作品賞
- 監督賞
- 主演男優賞・主演女優賞
- 助演男優賞・助演女優賞
- 国際長編映画賞(外国語映画賞)・長編ドキュメンタリー映画賞・長編アニメ映画賞
- 短編実写映画賞・短編ドキュメンタリー映画賞・短編アニメ映画賞
- 脚本賞・美術賞・撮影賞・脚色賞・編集賞・視覚効果賞
- 音響賞(録音賞)・歌曲賞・作曲賞(歌曲・編曲賞)・音響編集賞
- 衣装デザイン賞・メイク・ヘアスタイリング賞
2022年の第94回アカデミー賞では、シアン・ヘダー監督の米仏加合作映画『コーダ あいのうた』が最優秀作品賞を受賞しました。
ティモシー・シャラメ主演のアメリカ映画『DUNE デューン 砂の惑星』は、視覚効果賞・美術賞・撮影賞などの6部門で最優秀賞を受賞。
村上春樹の短編小説を題材とした濱口竜介監督による、邦画『ドライブ・マイ・カー』が日本映画史上初めてアカデミー賞作品賞にノミネートしました。
本作は国際長編映画賞と呼ばれる部門での受賞です。
2.英国アカデミー賞
英国アカデミー賞は、1946年に設立された英国アカデミー主催の英国で最も権威的な映画賞です。
- 作品賞
- 監督賞
- 主演男優賞・主演女優賞
- 助演男優賞・助演女優賞
- オリジナル脚本賞・脚色賞
- 英国作品賞・外国語映画賞・アニメ映画賞・長編ドキュメンタリー映画賞
- 音響賞
2022年の第75回英国アカデミー賞では、ベネディクト・カンバーバッチ出演の合作映画『パワー・オブ・ザ・ドッグ』が、作品賞と監督賞を受賞しました。
「BAFTA Game Awards」では、フィンランドの新感覚ローグライクシューティングゲーム『Returnal』がベストゲーム賞などを受賞。
3.ゴールデングローブ賞
ゴールデングローブ賞は1943年開始の、ハリウッドの外国記者協会が賞を選出する映画賞です。
アカデミー賞とは異なり、作品賞と主演女優賞・主演男優賞がそれぞれドラマ部門とミュージカル・コメディ部門に分かれています。
2022年の第79回ゴールデングローブ賞では、映画『パワー・オブ・ザ・ドッグ』が最優秀作品賞(ドラマ部門)を受賞しました。
スティーヴン・スピルバーグ監督のアメリカ映画『ウエスト・サイド・ストーリー』が、最優秀作品賞(ミュージカル・コメディ部門)を受賞。
4.ベルリン国際映画祭(金熊賞など9つ)
ベルリン国際映画祭は1951年に創立されたドイツの代表的な映画祭で、大きく分けて金熊賞と銀熊賞の2つがあります。
2022年の第72回ベルリン国際映画祭では、カルラ・シモン監督のスペイン・イタリア合作映画『アルカラスAlcarras』が金熊賞を受賞しました。
5.カンヌ国際映画祭(パルム・ドールなど7つ)
カンヌ国際映画祭は、第二次世界大戦後の1946年に第1回がフランス政府のもと開催されました。
カンヌ国際映画祭のパルム・ドールは、アカデミー賞の作品賞と同じくらいの価値がある賞です。
2022年に第75回カンヌ国際映画祭は5月17日に開催しました。
是枝裕和監督初の韓国映画『ベイビー・ブローカー』がコンペティション部門に選出されました。
6.ヴェネチア国際映画祭(金獅子賞など9つ)
ヴェネチア国際映画祭は、世界最古の映画祭で1932年にビエンナーレ現代美術展の1つとして始まりました。
第二次世界大戦や当時の世界情勢から何度か中止・変更がありましたが、現在はカンヌ国際映画祭、ベルリン国際映画祭とともに世界三大映画祭の1つとして名高いのです。
ヴェネツィア国際映画祭は8月末から9月にかけて開催されます。
2021年は『パラサイト 半地下の家族』のポン・ジュノ監督が、2020年は『エリザベス:ゴールデン・エイジ』の女優ケイト・ブランシェットが審査委員長を務めました。
7.トロント国際映画祭(観客賞など7つ)
トロント国際映画祭は、1976年に始まった国際映画製作者連盟公認のカナダの映画祭です。
非コンペティティブ形式のため、最も名誉のある賞はピープルズ・チョイス・アワード(観客賞)です。
- ピープルズ・チョイス・アワード(観客賞)
- プラットフォーム・アワード
- アンプリファイ・ボイス・アワード
- IMDbProショート・カッツ・アワード
- チェンジメーカー・アワード
- NETPACアワード
- 国際映画批評家連盟賞
2021年のトロント国際映画祭で、邦画『ドライブ・マイ・カー』が初めて上演されました。
日本人の映画監督・北野武は2003年に『座頭市』で観客賞を受賞しています。
8.全米映画批評家協会賞
全米映画批評家協会賞は、1966年に始まり、毎年1月に受賞作品が発表されることから「アカデミー賞の前哨戦」と評される映画祭です。
2022年の全米映画批評家協会賞では、濱口竜介監督の邦画『ドライブ・マイ・カー』が作品賞・監督賞・脚本賞・主演男優賞を受賞しました。
9.ゴールデンラズベリー賞
ゴールデンラズベリー賞は、1980年に始まったアカデミー賞授賞式前夜ハリウッドで開催されるその年最低の作品が発表される映画賞です。
2022年はクリストファー・アシュレイ監督のアメリカ映画『ダイアナ ザ・ミュージカル』がワースト映画賞・ワースト主演女優賞・ワースト助演女優賞・ワースト監督賞・ワースト脚本賞の5部門で受賞しました。
日本では、スポーツ報知の映画担当記者が年度最低の作品・監督・俳優を決める蛇いちご賞が過去にありましたね。
アジアの映画賞
日本の映画賞を6つ、中国の映画賞を1つご紹介します。
10.日本アカデミー賞
日本アカデミー賞は、米国アカデミーの正式許諾を得て1978年に発足された日本アカデミー賞協会による映画賞です。
「アカデミー賞」の名を冠する事ができるのは、映画賞は日本と英国のみとなっています。
- 最優秀作品賞・最優秀監督賞
- 最優秀アニメーション作品賞
- 最優秀主演男優賞
- 最優秀主演女優賞
- 最優秀助演男優賞
- 最優秀助演女優賞
『ドライブ・マイ・カー』濱口竜介監督
『シン・エヴァンゲリオン 劇場版』庵野秀明監督
西島秀俊『ドライブ・マイ・カー』
有村架純『花束みたいな恋をした』
鈴木亮平『孤狼の血 LEVEL2』
清原果耶『護られなかった者たちへ』
※2022年3月11日(金)発表(一部)
濱口竜介監督の邦画『ドライブ・マイ・カー』が、第45回日本アカデミー賞最優秀賞や新人俳優賞を含む9部門で受賞しました。
本作は日本映画史上初めて本場のアカデミー賞作品賞でノミネート。
第74回カンヌ国際映画祭でも脚本賞などを受賞しており、現在国内外で最も注目されている作品の1つです。
11.東京国際映画祭(東京グランプリ/東京都知事賞など6つ)
東京国際映画祭は1985年、国内唯一の国際映画製作者連盟公認による国際映画祭です。
2022年は10月24日(月)から11月2日(水)に第35回が開催予定。
第35回映画祭の応募期間は4月20日(水)から約3カ月間でした。
東京国際映画祭ではコンペティション部門とアジアの未来部門の2つに分かれています。
2021年の最高賞(東京グランプリ/東京都知事賞)は、コソボ・北マケドニア・アルバニアの合作映画『ヴェラは海の夢を見る』が受賞しました。
12.ブルーリボン賞
ブルーリボン賞は、1950年に創設された、7つの新聞社の映画担当記者が集う東京映画記者会制定による映画賞です。
- 作品賞:『孤狼の血 LEVEL2』(白石和彌監督)
- 主演男優賞:岡田准一『ザ・ファブル 殺さない殺し屋』『燃えよ剣』
- 主演女優賞:永野芽郁『地獄の花園』『そして、バトンは渡された』
- 監督賞:西川美和『すばらしき世界』
※2022年2月24日(木)発表、(一部)
13.報知映画賞
報知映画賞は、1976年に始動した日本映画史上初のスポーツ新聞単独開催による映画賞です。選考委員にはタレントのYOUや映画コメンテーターのLiLiCoなどがいます。
- 作品賞・邦画:『護られなかった者たちへ』(瀬々敬久監督)
- 監督賞:前田哲『そして、バトンは渡された』『老後の資金がありません!』
- 主演男優賞:木村拓哉『マスカレード・ナイト』
- 主演女優賞:永野芽郁『地獄の花園』『そして、バトンは渡された』
- 作品賞・海外:『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』(キャリー・ジョージ・フクナガ監督)
※2021年12月16日(木)発表、(一部)
『マスカレード・ナイト』の木村拓哉は、今回が報知映画賞での初受賞でした。
14.キネマ旬報(作品賞など)
キネマ旬報作品賞は、第1回が投票集計で決定されたのが1924年と、アメリカのアカデミー賞より長い歴史を誇る映画賞です。
2021年第95回キネマ旬報ベスト・テン表彰式は、2022年2月2日(水)に開催されました。
- 日本映画作品賞(日本映画ベスト・テン第1位):『ドライブ・マイ・カー』(濱口竜介監督)
- 外国映画作品賞(外国映画ベスト・テン第1位):『ノマドランド』クロエ・ジャオ監督
- 文化映画作品賞(文化映画ベスト・テン第1位):『水俣曼荼羅』原一男監督
『ドライブ・マイ・カー』はこの記事で確認しただけでも2022年の「カンヌ国際映画祭」「日本アカデミー賞」「全米映画批評家協会賞」「キネマ旬報ベスト・テン」「毎日映画コンクール」6つの映画賞で受賞しています。
15.毎日映画コンクール(作品賞など22の賞)
毎日映画コンクールは、1946年に創設された毎日新聞社とスポーツニッポン新聞社が主催の映画賞です。
2022年の第76回毎日映画コンクールでは、『ドライブ・マイ・カー』が日本映画大賞を、西川美和監督の映画『すばらしき世界』が日本映画優秀賞を、クロエ・ジャオ監督の映画『ノマドランド』が外国映画ベストワン賞を受賞。
佐藤健は主演を務めた『護られなかった者たちへ』で初受賞である男優主演賞が決まり、表彰式では「大変光栄です」と笑顔でコメントしました。
16.アジア映画大賞
アジア映画大賞は、2007年に香港国際映画協会が設立した中国の映画祭です。
以前は毎年3月に開催されていましたが、2020年からは10月開催の釜山国際映画祭に併せて催されています。
2021年は黒沢清監督の『スパイの妻』が作品賞を、同作の蒼井優が主演女優賞を受賞しました。
まとめ
この記事では、欧米とアジアの映画賞を計16種類紹介しました。
邦画『ドライブ・マイ・カー』が日本アカデミー賞のみならず、世界で権威のある賞を受賞しているのはとても誇らしいことです。
これからも日本の作品が、映画賞受賞を通し国境を越えてより多くの人に観る機会を与えてくれればうれしいですよね。
また、ビギナーズでは、動画見放題サブスクおすすめを厳選して紹介していますので、よろしければそちらもご覧ください。
碧 /
ビギナーズ編集部 ライター
好奇心が旺盛なエンタメ系ウェブライター。いらすとやのアイコンが目印の「チョコミントブログ」も運営中。