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ホルンの簡単お手入れ方法|基本の掃除とお手入れグッズ9選
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ホルンは構造が複雑に見えますよね。そのため「お手入れが凄い難しいんじゃないの?」と心配している人もいるようです。
しかし、意外にもお手入れは難しくはありません。
レンタルのホルンなら、発送前にオイルなどを差して、すぐ演奏できるようにしていますので、レンタル期間が3日から1週間程度ならお手入れ不要です。
しかし、長期で使っていく場合はお手入れが必要ですので、今回はホルンのお手入れ方法についてご紹介します。
目次
ホルンの日常的なお手入れ
ホルンのお手入れは日常的なお手入れと、定期的なお手入れがあります。この章では日常的なお手入れをご紹介します。
日常的なお手入れその1 ロータリーにローターオイルを差す
ホルンは、レバーと「抜き差し管」と呼ばれる管の間に丸いバルブがあり、その部分を「ロータリー(ローター・ロータリーバルブ)」と呼んでいます。
この、ロータリー部分に内側から「ローターオイル」を差すのが大切です。
まず、レバーを押しながら、抜き差し管を抜きます。
レバーを押しながら抜かないと、管の中の気圧が変わり、ホルンを傷める場合がありますので、必ずレバーを押しながら抜きましょう。
そして、抜き差し管が差してあった穴から、ローターオイルのノズルを差し込み、ロータリー部分にオイルを2~3滴垂らします。
ロータリー内部に向かって垂直に垂らせるように、ホルンの向きを変えるのがポイントです。
ローターオイルを差し終わったら、レバーを何度が押して、オイルを馴染ませます。そして、ゆっくり抜き差し管を元に戻します。
演奏前にはロータリーにローターオイルを差します。毎日練習する人は、毎日差すと良いでしょう。
ちなみにローターオイルはノズルが別売りになっていますが、ノズルがあった方が使いやすいのでオイルと同時に購入することをオススメします。
ノズルが一つあれば、後はオイルだけで交換していけば良いので、ノズルは長く使えますよ。
日常的なお手入れその2 演奏後は抜き差し管に溜まった水を抜く
演奏すると抜き差し管に水分が溜まります。演奏が終わったら水を抜くようにしておくと良いでしょう。
レバーを押しながら抜き差し管を抜きます。そして、中の水が出るように何度も振って、水を捨てます。
楽器の胴体の部分に、水出し用の「ウォーターキー」が付いているホルンもあります。その場合は、ウォーターキーからも水を抜きます。
胴体にも水が溜まりますので、ホルンをぐるっと回し、「主管抜き差し」と呼ばれる本体の抜き差し管も抜いて、水を捨てます。
たまに「水が溜まってる?……それって唾が溜まってるの?!」と怖がる人がいますが、水蒸気が溜まったものなので安心して下さい。
また、「主管抜き差しってどこですか…」という人には、ヤマハの「ホルンのしくみ 構造いろいろ」のページがオススメです。
パーツの名前と、その名前に対応する場所が出てくるので分かりやすいですよ。
日常的なお手入れその3 マウスピースを洗う
マウスピースは口をつける部分なので、どうしても汚れが溜まりやすいです。
そのため、マウスピースをホルンから取り外したら毎日水で洗います。
本格的に洗う場合は、水で流した後、「マウスピースネック」や「シャンク」と呼ばれる、マウスピースの管の部分の内側を「マウスピースブラシ」で擦って洗います。
内部を擦り洗いした後は、再び水で流し、タオルなどで水分を拭き取ります。マウスピースネック内は、ガーゼなどを細く切ったものを中に通して拭き取ると良いでしょう。
ヤマハなどの楽器メーカーがマウスピースネック部分用の「マウスピーススワブ(紐が付いたマウス用のタオルのようなもの)」を販売しています。
マウスピースブラシとともに、ホルンのお手入れセットの一つとして購入しても良いかも知れません。
水分を拭き取ったら、仕上げ用の布で磨きます。最近は「マウスピースクリーナー」と呼ばれる除菌スプレーを使う人もいるようです。
ホルンの日常的なお手入れその4 ホルン全体を拭く
日々のお手入れとして、オイルなどを差し終えたら、「ポリシングクロス(ポリッシングクロス・クリーニングクロス)」と呼ばれる楽器専用のクロスを使って楽器全体を拭きます。
良く触る部分を中心に、優しく拭いて下さい。
「ベル」や「朝顔」と呼ばれるラッパの奥の部分なども、手が届くところまで拭いておきます。指紋や汚れ、油などを拭き取るためです。
ポリシングクロスは「から拭き用クロス」と「仕上げ用クロス」に分かれていることもあり、から拭き用のクロスで汚れを取ってから、仕上げ用クロスで磨くように拭くと綺麗になります。
ポリシングクロスが無い場合は柔らかい布なら代用できますよ。
定期的なホルンのお手入れ
毎日のお手入れに加えて、定期的にもう少し手の込んだお手入れをします。
ホルンに限らず、どの楽器もお手入れが必要です。楽器専用のお手入れ道具を使いながら、こまめにお手入れしてあげると楽器の寿命も延びますよ。
定期的なホルンのお手入れ1 抜き差し管にスライドグリスを塗る
抜き差し管は、音調整の際や、オイルを入れたり水分を抜いたりする際に動かしますので、毎日抜いたり差したりする部分です。
まさしく抜き差し管ですね。
そのため、滑りが良くないと抜き差ししにくいので、「スライドグリス」という潤滑を良くするグリスを塗ります。
まず、レバーを押しながら抜き差し管を抜きます。
抜き差し管に残っているスライドグリスをガーゼなどで拭き取ります。細かい所は爪楊枝や綿棒を使うと取りやすいです。
ティッシュでも良いのですが、紙の繊維が残らないように気をつけて下さいね。
そして、新しくスライドグリスを塗ります。グリスの量が多すぎると、差し込んだ時にはみ出ますので、少量で構いません。
スライドグリスを指にとり、薄く管の外側に塗ります。スティックタイプのものなら指が汚れません。
塗り終わったら、レバーを押しながら抜き差し管を戻し、何度か上下させてスライドグリスを馴染ませます。
はみ出たグリスはガーゼなどで拭き取っておきましょう。
週に1回程度のペースで構いませんので、やってみて下さいね。
定期的なホルンのお手入れ2 ロータリーにロータースピンドルオイルを差す
ホルンのロータリー部分にオイルを差します。
まず、ロータリーの丸いフタを開けて、真ん中の軸(突起部分)に「ロータースピンドルオイル」を1~2滴垂らします。
ホルンを裏返し、ロータリーの裏側の軸の部分にも1~2滴オイルを差します。
差し終わったら、レバーを動かして馴染ませます。
こちらも週に1回程度のペースで構いません。
定期的なホルンのお手入れ3 レバーにレバーオイルをさす
レバーは演奏する際に必ず押す部分なので、粘度の強いオイルを塗って摩耗を防ぎます。
レバーとレバーを繋ぐ軸と関節部分に「レバーオイル」を差します。ほんの少しで構いません。
その後、軸全体にオイルが行き渡るよう、レバーを何度か押します。
何度か押していると、オイルがはみ出てくることもありますが、はみ出した分は、ガーゼなどで拭き取っておきましょう。
レバーオイルは月1回程度のペースで差します。
定期的なホルンのお手入れ4 抜き差し管の中を掃除する
抜き差し管の外はスライドグリスを塗ります。スライドグリスの塗り替えの際に、残ったグリスと共に汚れも拭き取るため、外側は綺麗にしやすいでしょう。
しかし、抜き差し管の中は別に掃除が必要です。
小学校などで吹く縦笛の掃除用に付いてくる棒を覚えていますか?
あの棒の正式名称は「クリーニングロッド」といって、ガーゼなどを差して使えるようになっています。
クリーニングロッドにガーゼを取り付け、ロッドの周りにガーゼを巻くような形にします。
そして、抜き差し管の中に突っ込んでグリグリすると、緑色の汚れが取れます。
あまり頻繁に汚れるものではないので、時折で構いません。
レンタルのホルンもお手入れが必要?
「ホルン…レンタルしたいけど、そんなにお手入れ用品を買わないと行けないの?」と心配なさっている方もいるでしょう。
レンタル楽器でもお手入れが必要なのかどうかを、ホルンなどの楽器レンタルをなさっているReRe(リリ)レンタル担当スタッフに聞いてみました。
筆者:ホルンをレンタルした場合、お手入れする必要はありますか?お手入れ用品は購入するべきでしょうか?
ReReレンタル担当:ReReレンタルでは、オイルなどを差して万全な状態で配送するため、基本的にはお客様が楽器のお手入れする必要ありません。
基本的にお手入れは必要ないということなので、ReReレンタルはお手軽に利用することができますね!
「ReReレンタル」の場合は3泊4日や1週間といった短い期間で借りる人が多いので、短期レンタルのイメージです。
しかし、場合によっては1ヶ月以上借りる場合もあると思います。長期利用の際は、お手入れをした方が使いやすいので、ある程度のお手入れはオススメしたいです。
「ReReレンタル」 カスタマーサポート
フリーダイヤル 0120-79-1431
受付時間 10:00〜18:00 年中無休
ReReレンタルでホルンをレンタルするまとめ
今回、ホルンのお手入れについてご紹介しました。
専用の道具は、楽器の寿命を延ばすために楽器メーカーが長年研究して開発してきたもの。やはり楽器に良い物ばかりですので、どんどん活用すると良いでしょう。
ホルンのお手入れに必要最低限のもの
- ローターオイル
- スライドグリス
- ロータースピンドルオイル
- レバーオイル
ホルンのお手入れにあった方が良いもの
- マウスピースブラシ
- クリーニングスワブ
- マウスピースクリーナー(除菌スプレー)
- ポリシングクロス
- クリーニングロッド
また、お手入れ道具と共に、『必ずレバーを押しながら抜き差し管をぬく』といった、正しいお手入れを守ってみて下さいね。
ますますホルンの寿命も延び、長く楽しく演奏していけると思います。
宮乃 かぽり /
ビギナーズ編集部 ライター
フリーライター兼イラストレーター。学生時代は吹奏楽部に所属し、楽器の数などの都合で金管楽器をほぼ経験しました。現在は音楽、ヒーリング、占い、フラワーアレンジなど趣味多彩。チャレンジ精神豊富です!