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風景写真の上手な撮り方 | 海や空を一眼レフで感動的に撮る方法

海や空など感動的な風景の写真の撮り方をご紹介します。せっかくいい風景に出会ったのに、理想的な写真にならないことはありませんか?この記事では、初心者の方でも簡単にできるカメラの設定をご紹介します。海や空、感動的な風景を写真におさめる方法をを知りたいという方は是非参考にしてみてください。
風景写真の上手な撮り方 | 海や空を一眼レフで感動的に撮る方法

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海や空など、旅先で出会った感動的な風景の写真を撮りたいと思ったとき、理想的な写真のイメージがあるのにどうしてもうまくいかない…。せっかく一眼レフを持って出かけたのに、思い通りの写真が撮れない…。

そんな悩みをもっている方はもしかして全部カメラ任せで写真を撮っていませんか?一眼レフの全自動モードはとても便利な機能ですが、ピントが合わない、なんか暗い(明るい)、ブレが出たり、うまくボケないなど、うまくいかない場合もあります。

海や空などの風景写真は、一眼レフで撮影するものの定番と言っても過言ではありません。ポートレートや料理の写真など、被写体が明確で、そのものにフォーカスして撮影できる写真にくらべ、風景写真は誰でも簡単に撮れるようで、実は奥が深くて難しいんです。

この記事では、海や空などの風景写真の撮り方に焦点をあて、誰でも簡単にできるテクニックをご紹介します。

設定に気をつけてイメージどおりの写真を撮る

眼前に広がる風景の写真をイメージどおりに撮ろうと思ったとき、一眼レフの全自動モードでは物足りない写真になりがちです。風景の写真は明るさやピントのあわせ方やコントラストなど設定に気をつけることでぐっと良い写真になります。

細かい写真の設定は苦手…という方にも試していただきたい設定のコツをまとめます。たくさん撮る風景だからこそひと手間かけることで、写真が良くなり撮影が楽しくなると思いますので是非試してみて下さい。

F値|絞りを絞って撮影する

風景写真を撮るときは、F値(絞り値)を大きくして(絞りを絞って)撮影するように心がけましょう。マニュアル設定での撮影は難しいので、ここでは絞り優先(A/Av)モードで撮影をするようにしましょう。

私もそうですが、風景を撮影するときは多くの方が絞り優先(A/Av)モードで撮影していると思います。

絞り優先(A/Av)モードを使う

シャッタースピードは自動で、F値(絞り値)を自分で決めるモードです。設定方法は、写真のようにダイヤルをAまたはAvにあわせるだけです。メーカーによって表記が違うのでお手持ちのカメラを確認してみてください。

F値(絞り値)とは?

カメラをはじめたばかりの方には、いきなりで難しいかもしれませんので、簡単に説明します。F値(絞り値)は、F値を小さくする(絞りを開く)F値を大きくする(絞りを絞る)という様に使います。

F値が小さいほど絞りが開き、より多くの光を取り込みます。一方、F値が大きいほど絞りが小さくなり、光を取り込む量が少なくなります

これを人間に大雑把に例えれば、F値を小さくする(絞りを開く)とは、目を見開いたときと同じような感覚で、明るく見えて像がボケる(カメラの場合は背景がボケる)ようになります。

逆にF値を大きくする(絞りを絞る)と目を薄目にして見るときのように、暗く見えて像にピントが合いやすい(カメラの場合全体的にくっきり写る)ようになります。

ピントがあっているように見える範囲のことを被写界深度といいますが、F値を小さくする(絞りを開く)ほど被写界深度は浅く、F値を大きくする(絞りを絞る)と被写界深度は深くなります。

被写界深度は浅いとはピントがあっているように見える範囲が狭いということです。そしてその逆も然りです。

F値を大きく(絞りを絞る)して風景をくっきり写す

F値を大きく、絞りを絞って撮影すると被写界深度は深くなります。つまり、ピントが風景全体にあうようになります。どこまでも続く海や空など広大な風景も、奥行きを感じさせるように、また自然の写真であれば花や木々の細部までシャープに写っているほうが印象的な写真になります。

上の写真のように、向こうの島まで続く道が、背景までくっきりと写っていてとても印象的な仕上がりの写真です。一眼レフの全自動モードで撮ると、道や島や背景の部分ボケたりしてしまって写真の魅力が半減してしまいます。

F値の目安はF8〜13くらいがいいかと思います。もちろん撮影環境やレンズなどにもよりますが、F値を大きく(絞りを絞る)して撮影すると、全体的にピントがあってシャープな写真を撮ることができます。

詳しくは触れませんが、絞りを絞りすぎると回折現象が起き、ピントがあわなくなってしまいます。F値の目安であるF8〜13はあくまで目安のなので、ご自身の環境や機材にあわせてオリジナルの設定を試してみてください。

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シャッタースピード(SS)|ブレに注意しつつ表現を楽しむ

絞り優先モードに慣れている方は、風景撮影でもシャッタースピード(SS)優先モード(T/Tv/S)を使用する場合があるかもしれません。

シャッタースピード優先モードは後述のとおり、シャッタースピードを優先して設定するモードのことですが、このシャッタースピードを変化させることで、さまざまな表現を楽しむことができます。

シャッタースピードを変える方法や、どんなときにシャッタースピードを変えればいいかわからない方は、ぜひ読んでおきましょう。

シャッタースピードで表現を変える

シャッタースピードを変化させることで、いろいろな表現を楽しむことができます。例えば、水の流れを際立たせるような表現や、木々が風に揺れている様子を描写したり、船や車などの動体の軌跡を残したりといろいろな表現をすることができます。

シャッタースピードを遅くすると、上記の写真のように波の流れを印象的に表現することができます。

逆にシャッタースピードを早くすれば、波の動きを止めることができます。写真は逆光を上手く活かし、海の表情がドラマチックに表現されています。このように、シャッタースピードは、目で見たままとは違って、写真を表現するのに有効です。動体の撮影だけでなく、風景の撮影にもとりいれることで、一味違った写真を撮ることができます。

F値(絞り値)とシャッタースピードの関係

少し補足をするとF値(絞り値)とシャッタースピードには相関関係があり、どちらかを調整するだけで、上で紹介したような写真がすぐ撮れるわけではありません。

  • シャッタースピード(SS)優先モード:シャッタースピードを撮影者が決めて、F値(絞り値)をカメラが自動で調整するモード
  • 絞り優先(A/Av)モード:F値(絞り値)を撮影者が決めて、シャッタースピードをカメラが自動で調節するモード

ここではISO感度については割愛しますが、上記のように優先したい設定以外はカメラがある程度自動でコントロールしているということを理解していただければと思います。

優先モード設定でも十分きれいな写真が撮れますが、それでも物足りないという方がいらっしゃる場合は、マニュアル設定についてなど、より高度な撮影方法を試していただければと思います。

色味を調整するためのひと手間|露出補正やホワイトバランス

最後にご紹介したい設定は露出補正ホワイトバランスです。写真の明るさや色味はどうしてもイメージと違うようになってしまいがちです。ですが、ほんのちょっと露出やホワイトバランスをいじるだけで、ぐっと写真の印象が変わる要素になるので是非試してみてください。

露出(写真の明るさ)を調整する

カメラの撮影モードを使うと、露出(写真の明るさ)は自動で調整されます。しかし、自動で調整された露出がイメージどおりの明るさになっているとは限りません。また、露出を適正値から上下させることで写真の印象をコントロールすることができます。

露出の設定はカメラにある+/-のボタンや設定画面で調節可能です。-1.0、-0.7、-0.3、0.0、+0.3、+0,7、+1.0…のように表示されます。-1.0の場合はカメラが決めた適正露出より1段分暗いということになります。

例えば下の写真のように海や空に透明感を出したいときは、露出補正を少し明るく設定します。適正露出から+1.0くらいでいいと思います。全体的に明るく、白っぽく写すことで、被写体の色のバランスがとれ、透明感のある綺麗な印象の写真になりました。

通常露出補正を設定しなくても、あまり明るさで失敗することはありませんが、風景を撮影する時に、明暗差が大きい場合や空のように部分的に大きくみせたい場合は、+側に露出補正をするといい感じになることが多いです。ただ、明るくしすぎると白飛びしやすく暗めにしすぎると黒つぶれしやすくなってしまいますので、その点は注意しましょう。

ホワイトバランスで色味を調整する

海や空の青はより青く夕日の赤はより赤くなど、ホワイトバランスを調整することで写真の色味をコントロールしましょう。通常、カメラが自動で環境に合わせて設定してくれますが、これもイメージ通りになるとは限りません。どちらかというと、忠実な色表現となる傾向があるので、あえて色味を変更することで、風景の中で強調したい色をより強く出して印象的な写真にすることができます。

少し大げさですが、写真のように暖色を強調したい場合は、青色を打ち消すように設定を変更します。

ホワイトバランスの設定は少し厄介です。ホワイトバランスを設定した場合にどのように色味が変化するかはしっかりと理解しておく必要があります。

本来ホワイトバランスを設定する目的は、目で見た色に近い色味を再現することです。また、ホワイトバランス設定は最初から用意されているモードを使うのが基本なので、これも少しわかりにくくなる原因かもしれません。

例えばプリセットのホワイトバランス設定で電球色を選んだ場合、電球色(暖色)に色味を調整してくれるかと思いきや、実際は白っぽくなり、全体的に青みが増します。つまり、ホワイトバランスの設定モードは、撮影者の環境にあわせてプリセットのモードを設定することで、ある色味が強い環境下でも被写体自体の色味を変えないための機能なのです。

上でご紹介したような、写真の色味を強調する場合は、このホワイトバランス設定を逆手にとっているんですね。なので、青色を打ち消すために、電球色(暖色)に設定をするのではなく曇天や日陰(寒色)に設定することで、青色が打ち消され、赤色が強調されるのです。

写真で何かを表現するときに、色味は重要な要素となります。被写体の色味を忠実に再現させることも、色味を強調すること(見た目と変えてみること)もできるのです。どうしたらこんな色を出すことができるのだろうという写真があると思いますが、これはまさにホワイトバランスを設定することで、上手く色表現をしているわけです。

まとめ

風景を撮影するためのテクニックについてご説明しました。風景写真の定番の1つである海や空の写真は出かけやすい春や夏のみならず、寒く乾燥する秋や冬もいい写真が撮れるといわれています。

季節を問わず、色々な表情をみせる風景を自分のイメージ通りに撮影できるととても楽しいです。そして、写真の奥深さを知ることもできます。

海や空の他にも月を撮ったり、子どもの写真を撮ったり、一台で様々な写真を綺麗に撮影できます。撮影するものによって撮影ポイントが変化するのでこだわってみましょう。

月は満月もいいですが、月食やスーパームーンなど珍しい現象の写真を収めることができると楽しいですよ。

ビギナーズ編集部 /
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