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ブレイキンのルールとは?ブレイクダンスとの違いや技も紹介
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ブレイキンとはニューヨーク発祥のストリートダンスの一種です。2024年におこなわれる国際競技大会でも実施される種目であるため、ルールを理解したいという方は多いのではないでしょうか。
この記事では、ブレイキンの概要やトリックと呼ばれる技の種類、ルールなどについて解説します。また、ブレイキンを見る際にどこに注目すると楽しめるのかについても取り上げているため、ぜひ参考にしてください。
目次
ブレイキンとは
ブレイキンはストリートダンスの一種です。
発祥は、1970年代のアメリカニューヨーク市とされています。同市のブロンクス地区のアフリカ系アメリカ人やラテン系アメリカ人たちによって誕生しました。
ブレイキンは、もともとギャングの抗争のためにおこなわれていたものです。抗争を銃撃戦ではなくダンスによる勝負で決着しようとしておこなわれていました。
このような背景もあり、ブレイカーと呼ばれるダンサーは基本的にどこかの団体やチームなどに所属しています。
チーム同士の争いであったとしても、1対1のバトルであれば、各チームのブレイカーがチームを代表して勝負することとなります。
ただし、近年ではチームなどに所属せず1人で活動しているブレイカーもいます。
ちなみに、ブレイキンはヒップホップ文化の1つです。これは、ブレイキン発祥の地とされるニューヨーク市ブロンクス地区で楽しまれていた音楽やダンス、ファッションがヒップホップとして発展してきたためです。
ブレイクダンスとブレイキンの違い
ブレイキンと聞いて「ブレイクダンス」をイメージする方もいるかもしれませんが、両者は同じダンスを指しています。
ブレイキンが正式名称ですが、日本ではブレイクダンスという名称が一般的に認知されています。これは、日本でブレイキンが広まるきっかけとなった映画の邦画タイトルが「ブレイクダンス」だったためです。
また、ブレイクダンスという名称もあって日本ではブレイキンを踊っている人のことを「ブレイクダンサー」と呼びますが、ダンサーのことは正式には「ブレイカー」と呼びます。
ちなみに、男性のブレイカーのことを「Bボーイ」女性のことを「Bガール」と呼ぶこともあるため覚えておいてください。
バトルを盛り上げる存在
ブレイキンはブレイカーのダンスで勝敗を争う競技ですが、勝負においてはMCとDJの存在が必要不可欠です。
MCはバトル(対戦)の進行役を務めます。MCの発する言葉や口調がバトルの場の雰囲気につながるだけでなく、大会全体の空気感も作り出します。
そのため、ブレイカーや観客がバトルを楽しめるかどうかはMCの力量にかかっていると言っても過言ではありません。
また、ブレイキンは音楽に合わせてダンスをするものであるため、音楽を流すDJはダンスの内容を左右する存在です。
DJはどの音楽を流すのか、音楽のどのパートをかけるか、ループさせるかどうかといった点を自分で判断します。
ブレイカーは事前にどの音楽のどのパートが流れるのか把握していません。そのため、音楽が流れてきて初めてダンスの表現内容を考えることとなります。
ダンスと音楽が合っていないと評価も下がるため、DJの存在はブレイキンのおもしろさの1つだといえるでしょう。
ブレイキンのルール
ブレイキンにおける対戦はバトルと呼ばれており、ブレイカーはムーブ(パフォーマンス)を交互に披露する点が特徴です。
先攻と後攻の決め方はその場の雰囲気や会場の様子などに合わせて決めるケースもあれば、ペットボトルを回して決めることもあります。
後攻の場合、相手のムーブを見たうえで自分のダンスを考えられるため、これまでは後攻の方が有利だとされてきました。しかし、現在では先攻と後攻の優劣はそれほどないと言われています。
また、ムーブの時間や回数に関しても明確な決まりがあるわけではなく、バトルによって様々です。中には時間制限がないケースも見られます。
その他のポイントとしては、他のブレイカーがムーブを披露しているときは、他のブレイカーは邪魔にならないように離れていることが挙げられます。
どのようなムーブにするのか、その構成はブレイカーが自由に決められ、ルールはありません。音楽に合わせて即興で踊ることとなるため、ブレイカーには技術はもちろん創造力も求められます。
さらに、DJは、音楽をただ流すだけでなく、スクラッチしてくることもあるため、ブレイカーはそれにもうまく対応しなければなりません。ブレイカーのダンスとDJの音楽が絶妙にマッチした瞬間は非常に盛り上がります。
細かいルールが存在しない自由度の高さがブレイキンの魅力の1つといえるでしょう。
審査基準
ブレイキンではこれまで明確な採点基準がなく、審判員の主観や感覚で勝敗が決まることが多くありました。
そのためパワームーブを重視している審判員もいれば、音楽へのアプローチを重視している審判員もいるような状況となります。
このような場合なぜ勝ったのか、なぜ負けたのかがわからないケースも少なくありません。
判定に納得感が得られないと、見ている方は不満に感じるかもしれませんが、それもブレイキおもしろさの1つだといえるでしょう。
一方で、近年では細かい項目に基づいた採点基準が採用されるようになっています。例えば、2018年にアルゼンチンでおこなわれた大会では明確な採点基準が採用されました。
この大会では迫力やスピード、技の難しさなどから構成される「技術」、表現はオリジナルの動きであるかどうかという「クリエイト」そして「構成」から採点されました。
さらに、会場の空気の支配感や雰囲気を持っているかどうかといった項目も含まれて、100点満点で評価されます。
2024年におこなわれる国際競技大会でも明確な採点基準が取り入れられることが予想されます。
ブレイキンのトリック
ブレイキンというと、頭で回るダンスをイメージする方も多いかもしれませんが、トリック(技)はそれだけではありません。
ブレイキンのトリックには「パワームーブ」「トップロック」「フットワーク」「フリーズ」の4種類があり、これらのトリックを組み合わせながら1つのムーブを構成することとなります。
ここでは4種類のトリックの概要を解説します。
パワームーブ
パワームーブは、全身を使った回転技のことです。ブレイキンを象徴するトリックだといえます。
パワームーブでは、頭で回転したり、背中で回転したりするため、多くの方がイメージするブレイキンというと、このパワームーブが当てはまるのではないでしょうか。
パワームーブ自体には基本の動きがありますが、やり方は各ブレイカーによって異なるため、その違いも見どころの1つです。
なお、パワームーブにおける代表的な技は以下の3つが挙げられます。
- ヘッドスピン
- ウインドミル
- スワイプス
ヘッドスピンは三点倒立をした状態で、手を離して頭のみで回転する技です。
ウィンドミルとは肩や背中を地面につけた状態で両足を開いて遠心力を使って回転する技です。
スワイプスでは両手両足を地面につけた状態で片足で地面を蹴り、腰から体をひねります。
トップロック
トップロックとは、立った状態で踏むステップのことです。エントリーと呼ばれることもあり、主にムーブに入る前のステップとして使用されています。
このトップロックの代表的な技としては以下の2つが挙げられます。
- アップロック
- ブロンクスステップ
アップロックは、腕を体の前で交差させたり、足を前後に蹴り出したり、しゃがんだりする技です。
また、ブロンクスステップでは、足をお尻の方から回すように蹴り出し、左右交互にステップをする技です。
フットワーク
フットワークとは、床に手をついた状態で体を支えつつ、かがんだ状態で足を動かすムーブです。逆立ちするのではなく、中腰くらいの姿勢を取り、足を動かします。
フットワークの代表的な技としては以下の2つが挙げられます。
- シックスステップ
- ベビースワイプス
シックスステップは、地面に手をつけた状態で、手を軸にして6歩で1回転させる技です。
また、ベビースワイプスは、体を180度回転させる技です。フットワークのなかでももっとも派手なムーブとされています。
フリーズ
フリーズはその名の通り、動きを止めるムーブです。ブレイキンでもお決まりとなっているこちらのムーブは、主に技と技の間の締めなどで使用されています。
ピタッと止まることでムーブのフィニッシュを綺麗に決められるため、非常に重要です。
フリーズの代表的な技としては以下の3つがあげられます。
- チェアー
- アローバック
- ショーグン
チェアーは、手と頭を地面につけた状態で足を浮かせるフリーズ技です。
アローバックは三点倒立の状態から頭と肩を前に出し、両手で体を支えます。
ショーグンは片手で倒立した状態でもう片方の手で足を持ったり頭に添えたりする技です。
2024年におこなわれる国際競技大会ではブレイキンを実施
2024年におこなわれる国際競技大会では、ブレイキンが実施される予定です。同大会では男子種目としてBボーイが、女子種目としてBガールがおこなわれます。
チーム戦はおこなわれず、個人戦のみとなっており、出場選手数は男女それぞれ16名です。また、決勝には8名が進出します。
日本人選手は、世界的にもレベルが高いことから、メダルの獲得が期待されます。
ブレイキンの楽しみ方
ブレイキンを見たことのない方は、どのように楽しめばいいのか、自分は楽しめるのか不安に思うかもしれませんが心配無用です。
ブレイキンは、様々なトリックを組み合わせたムーブをおこなうものであり、ムーブのダイナミックさが魅力の1つです。
そのため、ムーブの構成や技の難易度などを理解していなくても、アクロバティックな動きを見るだけでも楽しめます。
また、初めて見る場合は、ムーブと音が合っているかという点にも注目してみてください。音と合っていない場合、初心者でもズレていることがわかるはずなので、その点からムーブの良し悪しを自分なりに判断できます。
まとめ
今回は、ブレイキンの概要やルール、各トリックなどについて解説しました。ブレイキンは、ニューヨーク発祥のストリートダンスの一種です。
4種類のトリックを組み合わせながら音楽に合わせてムーブをおこないます。2024年におこなわれる国際競技大会でも実施予定の種目であるため、今の内にルールや内容を理解しておくとより楽しめるでしょう。
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Kzy Shibata /
ビギナーズ編集部 ライター
岡山県出身 フリーライター兼サッカー監督です。 「人間万事塞翁が馬」をモットーとしています。