更新

プログラミングでアプリ開発を始めるための基礎知識と学習方法を紹介

プログラミングを覚えてみたい、と思ったことがある人も多いのではないでしょうか。しかし、初心者がプログラミングを習得するために越えるべき壁はなかなか高いものです。手軽なアプリ開発をすることで、その壁を越えるための基礎知識を紹介します。
プログラミングでアプリ開発を始めるための基礎知識と学習方法を紹介

※当記事はアフィリエイト広告を含みます。

プログラミングは私たちの暮らしを支える重要な技術のひとつです。しかし、実際にやるとなるとハードルが高いのも事実です。

そこでプログラムをやってみたいという人にまずはおすすめしたいのが、スマートフォン用のアプリ開発です。アプリ開発は始めるためのハードルが低く、わりと短期間で結果が出やすいです。この記事ではアプリを開発するために必要な基礎知識を解説していきます。

アプリ開発の魅力とメリット

なぜプログラミング初心者にアプリ開発をおすすめするのか、その理由を解説します。

初心者でもアプリ開発が可能

アプリ開発に必要なものは、基本的にはネットにつながったパソコンだけです。開発に必要なプログラミング環境は、ネットから無料で手に入れることができます。

また、アプリ開発をしている人はたくさんいるため、ネット上にたくさんのサンプルやアドバイス、そして補助用のツールが置かれています。

副収入が得られる

アプリ開発のもうひとつのメリットは、アプリという形で、作業の結果がすぐ形になることです。できたアプリは、登録して配布または販売をすることができます。

アプリ開発で月何万円かの副収入を得ることは十分可能です。スマホアプリのいいところは、無料で配布してもアプリ内広告を設置しておけば収入が発生するところです。

無料アプリはダウンロードの敷居が低いので、かなり使ってもらいやすくなります。ひとつひとつのアプリのダウンロード数はささやかでも、一定数以上のアプリを世に出せば、それなりの副収入が得られるようになります。

black friday banner

プログラミングでアプリ開発をする手順

アプリ開発を始めるために必要な手順と基本知識を解説します。

アプリにはどんな種類があるのか確認

最初に大前提となる知識として、アプリには「ネイティブアプリ」と「Webアプリ」の2種類があります。それぞれの特徴を紹介していきます。

ネイティブアプリ

ネイティブアプリは、スマートフォン専用のアプリケーションを端末にダウンロードしてきて使うタイプのアプリです。一般的に「スマホアプリ」と呼ばれることが多いのはこれです。

ネイティブアプリは使うスマートフォンに特化した作りができるので、動作速度に優れサクサク動くアプリが多いのが特徴です。

ただし、ひとつ注意しなくてはいけないことがあります。現在、スマートフォンには大きく分けて二種類あります。Apple社のiPhoneと、Apple社以外が出しているAndroidです。

この2つはハード的にもソフトウェア的にも全くの別物なので、ネイティブアプリはどちらで動かすのか決めてから作る必要があります。

両者は開発環境も全く違うので、iPhoneアプリを作りたいならiPhone用の、Androidアプリを作りたいならAndroid用の開発環境を用意する必要があります。

Webアプリ

Webアプリは、Webブラウザを経由して使うアプリケーションのことです。スマートフォンで見る場合は、まずスマートフォンでブラウザを開き、それからアプリケーションにアクセスすることになります。

Webアプリの利点は、ネイティブアプリのようにiPhone用とAndroid用とで機種を分けなくてすむことです。ブラウザが使えるスマートフォンならばどんな種類のスマートフォンでも動作しますし、多くの場合パソコンでも動きます。

また、アプリをダウンロードさせることもないので容量を気にする必要もありません。環境を選ばずに動かせるというのが最大の利点です。

開発用の言語も非常にポピュラーなものばかりなので開発の難易度もわりに低めです。ただ、そのかわりネイティブアプリのようにサクサク動くというわけにはなかなかいかず、処理の重さに苦しめられることになりがちです。

アプリ開発に必要なパソコンを用意

アプリ開発のために必要なハードは、インターネットにつながったパソコンのみです。しかし、注意しなくてはいけないことがあります。

ネイティブアプリにはiPhone用とAndroid用の二種類があり開発環境も違うわけですが、iPhoneアプリの開発環境はMac上でしか動きません。WindowsがOSのパソコンでは動かないので注意する必要があります。

iPhoneアプリを作りたいならMacintoshパソコンが必須です。AndroidアプリのほうはMacでも開発することができますが、セットアップなどの手順が多少変わります。

現在のMacのシステムはUnixというプログラム言語に縁の深いOSをベースにしているので、Ruby、PHP、Pythonといったアプリ開発においてメジャーな言語が使いやすいという利点があります。

とはいえWindowsマシンでもなんの不自由もなく使えるので、iPhoneアプリを開発しない限りどちらでもいいでしょう。ただ、コードを書き動かさなくてはならないのである程度のスペックは必要です。

具体的に開発したいアプリを考える

ネットにつながった、ある程度のスペックを持つパソコンが用意できたら、次は具体的にどのプラットフォームのアプリを開発するかをきちんと決めます。

iPhone用ネイティブアプリ、Android用ネイティブアプリ、Webアプリと、アプリのプラットフォームには三種類あるわけですが、どれを開発すべきかは、自分が持っているハードで決めるのが普通です。

iPhoneを持っていればiPhone用を、Androidを持っているならAndroid用のアプリを作るべきでしょう。なぜかというと、開発中に必ず、実際にスマートフォン上で動かしてテストする必要が出てくるからです。持っていないプラットフォームのアプリを作るのは無理があります。

どちらを選ぶかは何をやりたいかで決める

ネイティブアプリかWebアプリかは、そのアプリで何をやりたいかを考えて決めるといいでしょう。激しく画面が動くようなアプリならネイティブでないと難しいのですが、開発が簡単なのはWebアプリのほうです。

アプリの種類を決めたなら、開発環境をダウンロードしてインストールすることになります。iPhoneネイティブなら「Xcode」、Androidネイティブなら「Android Studio」、Webアプリなら「Virtual Studio」という開発環境を使うのが一般的です。

それぞれの環境によって使えるプログラミング言語も変わってくるので、それに合わせて言語を習得してゆくことになります。

必要なプログラミング言語を習得

開発環境を整えたら、いよいよプログラミング言語を覚えて使っていくことになります。プログラミング言語にはたくさんの種類があり、難易度も用途もバラバラです。

最初はどれを習得すべきか迷ってしまうでしょうが、基本は、使いたいプラットフォームで使える言語であること、作りたいアプリの機能が実現できる言語であること、そして難易度が高すぎないこと、この3点を重視して選ぶとよいでしょう。

言語により難易度や特性が異なる

「Ruby」「Java」「C」といったあたりが、現在あちこちで幅広く使われている言語です。

Rubyは日本人が開発した言語で、本格的な言語のなかでは習得しやすさに定評があります。習得する言語に迷っているなら、まずはRubyから入るのはどうでしょうか。

Javaは現在もっともたくさん使われている言語のひとつです。Rubyより難易度は高めですが、Javaで身につけたプログラミングの基本は他の言語を習得するときもおおいに役立つため、初心者が覚えるべき言語として挙げる人もいます。Rubyの次に挑戦してみましょう。

C言語は現在のプログラミング全般の基礎を作ったといっていい正統派の言語です。プロのプログラマーは必ずCを勉強しています。

ただ、古い言語なので習得難易度はかなり高めです。Ruby、Javaでプログラミング言語について基本を知ってから挑んでも遅くはありません。

Webアプリを開発できる言語は種類が豊富

プラットフォーム別に言語を見ていきましょう。最初はWebアプリを作るための言語です。

もっとも難易度が低くよく使われる言語は、HTMLです。ブラウザ上で情報を表示するのに使われる言語で、最新のHTML5ではかなり高度なこともできるようになっています。

HTMLの見た目向上に使われるCSSも、覚えておいて損のない言語です。しかしHTMLだけで高度なアプリを作ることは難しいので、より多機能な他の言語も覚えていく必要があります。

企業の専門プログラマーがWeb用によく使っているのがJavaです。大規模なシステムを構築しやすく、企業の効率化をするための業務プログラムや、自動で動きつづけるプログラムを組むのに多用されます。

本格的にプログラミングをするなら、いつかは必ず覚えたい言語のひとつですが、初心者がいきなり取り組むにはやや敷居が高いかもしれません。

RubyはWebで利用できるアプリをすばやく開発することに向いた言語で、複雑な仕様を整理し、簡単にコードが書けるよう設計されています。Ruby on Railsという非常に優れたフレームワーク(効率よく言語を使うための環境)があるためスムーズに作業ができることでも有名です。

Androidアプリ開発ならJavaやKotlinを習得

Android用のネイティブアプリを作る場合、上記のJava、C言語、Ruby、そしてKotlinなどが言語の候補になります。

もっともよく使われているのはJavaです。Javaを覚えれば間違いはないのですが、習得難易度はやや高めなので、なにも知らない初心者が最初に覚えるにはあまり向いていません。C言語はなおさらで、いきなりCを覚えようとして挫折した素人プログラマーは数え切れないほどです。

やはり初心者におすすめしたいのはRubyですが、Kotlinという選択肢もあります。

KotlinはAndroidアプリ開発に特化した言語で、覚えやすく使いやすいうえJavaとの互換性が高く、Javaへの入り口的な言語としても優れています。ただ、使われはじめてまだ数年の若い言語なので、ウェブで探せるサンプルや解説が少なめだというのが欠点です。

iPhoneアプリ開発ならSwiftを習得

iPhone用アプリを開発するための言語は、少し前までObjective-Cという言語とほぼ決まっていました。Objective-CはC言語を洗練させたもので、ほぼMac専用の言語です。

他にJavaScriptというWeb用の言語で作ったアプリをネイティブアプリにする方法もあるのですが、これはごく一部でしか使われていませんでした。

しかし、iPhoneアプリ用の言語を習得したいのなら、Apple社が2014年に発表した「Swift」という言語がおすすめです。Objective-CはC言語をもとにしているので、現在他のプラットフォームで主流になっている新しい言語とはかなり構造が違います。

その点、Swiftはできたばかりの新しい言語で、RubyやPythonなどと同じように扱うことができます。Apple社が積極的にサポートしているのでいろいろな意味で安定しています。

Objective-Cとの相互運用も可能です。ただ、Swiftも基本的にMac上でしか動かないことは覚えておきましょう。

開発を効率化するフレームワークを使う

フレームワークとは、ある言語でプログラミングをするときに、それを手助けしてくれるような様々なツールのパッケージです。

フレームワークの中には、ライブラリと呼ばれる誰かが作ってくれた便利な道具類や出来かけの素材がたくさん用意されているので、作業スピードが格段に上がります。

優秀なフレームワークのある言語はそれだけで使いやすいとされ評価が上がります。なかでも有名なのがRubyの「Ruby on Rails」です。Web関連でRubyを採用するときはRuby on Railsを使うことがほぼ前提になる、とまで言われています。

PHPの「CakePHP」、Javaの「Spring」も有名なフレームワークです。どちらも使いやすさに定評があります。ある言語を習得して使おうと決めたなら、まずその言語の定評あるフレームワークを探してみてください。

プログラミング学習の期間と方法

最後に、プログラミングの基本知識と使用言語についで学んでいくためのポイントを解説します。

習得までの期間は200時間が目安

初心者がプログラミングについて実用的な知識を学び、言語をひとつ、それなりに使えるまで習得するためにはだいたい200時間ぐらいかかると言われています。プログラミングスクールでも200時間前後のカリキュラムが組まれていることが多いようです。

200時間というのは一日3時間ずつの学習で2ヶ月ちょっとかかる計算で、相当時間がかかることは確かです。ですがその時間、ずっと知識を詰め込んでいるというわけではありません。

基本知識を叩き込むのはおおよそ40~50時間ほどで、残りは実際にプログラムを書いては動かしながらプログラミングを体験学習し、足りないと感じた知識を補完していく時間になります

独学でインターネットや本で学ぶ

多くの人が独学でプログラミングを学びます。プログラマーがメジャーな職業となった現在は、ネット上に本格的な学習サービスがいくつもあり、昔のようにネットの海から知識を探し当ててコツコツ学ぶ必要はなくなっています。

有名な学習サービスとして「Progate」や「ドットインストール」があります。独学でプログラミングを学びたい場合は、これらのサービスに頼るのがおすすめです。

もちろん書籍を読んで学ぶ方法もあります。この場合、なにより気をつけたいのは難しい本を選ばないことです。世の中には辞典的な性格を持ち権威のあるプログラミング解説書がたくさんありますが、そういう本は予備知識がないと難しいものもあります。

プログラミングスクールで学ぶ

自分は根気がないので独学だと途中でやめてしまいそうだ、と感じたなら、プログラミングスクールで学ぶことも考えてみてはどうでしょうか。

実際に通う学校もあれば、自宅でできるオンラインのスクールもたくさんあります。無理なく通えるスクールを選びましょう。費用は少しかかりますが、通いつづければ確実にプログラミングが身についていきます。

プログラミングを習得してアプリ開発しよう

プログラミングを習得するための最大の秘訣は、「こういうアプリを作りたい」というイメージを明確に持つことです。それがモチベーションになり、言語やプラットフォームを決めるときの判断材料にもなるからです。

プログラミングは現代においてもっとも利用価値の高い技術のひとつです。ぜひあなたもプログラマーの仲間入りをしてください。

ビギナーズ 編集部 /
ビギナーズ編集部 ライター

趣味と出逢うメディアサイト「ビギナーズ」の編集部です。趣味を見つけたい方を応援します。

ビギナーズTOPページ