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待機電力を節電する方法と注意点|待機電力の多い家電ベスト5は?

待機電力を節電する方法について解説します。待機電力の大きい電化製品のランキングもご紹介しています。待機電力を削減する際の注意点についてもご解説しているので、ぜひ確認してみてください。
待機電力を節電する方法と注意点|待機電力の多い家電ベスト5は?

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節電したいと考え、節電方法を調べると「待機電力」という言葉を目にしたことがあるという方は多いのではないでしょうか。

待機電力は、使用していない家電でもコンセントに挿した状態であれば発生している無駄な電力です。そこにお金も発生していると知ると、待機電力をなくしたいと考えてしまいますよね。確かに無駄な電力の場合もありますが、すべての待機電力をなくしてしまうと家電が壊れる原因になるケースもあるのです。

今回は、待機電力について深くご説明します。さらに、待機電力の消費が大きい家電などもご紹介しますので参考にしてください。

待機電力とは?

「待機電力」とは、電気機器を今使用していなくてもコンセントにつながっていて通電しているため、電力が消費されている状態のことです。正式には「待機時消費電力」とも言います。コンセントにつながっており、いつでもスタンバイされている(待機している)ため待機電力と呼ばれています。

待機電力の割合は「約6%」

資源エネルギー庁の「平成24年度エネルギー使用合理化促進基盤整備事業(待機時消費電力調査)報告書」※によると、一世帯あたりの年間待機時消費電力量は228kWhと推計され、一世帯あたりの全消費電力量の5.1%に相当すると発表しています。

また、省エネルギーセンター・家庭の省エネ大辞典でも、一世帯あたりの年間全消費電力量4,734kWhのうち、待機電力が285kWhと言われています。つまり、全消費電力量のうち約5~6%が待機電力です。

約6%と聞いて見逃せないと思う方と、どちらでも気にしないという方に分かれるかもしれません。そこで次に、約6%がどの程度の金額になるのか、カットした場合はどのくらい節約になるのかを計算してみましょう。

※参考:平成24年度エネルギー使用合理化促進基盤整備事業 (待機時消費電力調査)報告書

待機電力を計算!節電でどのくらい節約になる?

待機電力の電気代がどのくらい発生しているか計算してみましょう。そうすると、カットした場合どのくらい節約できるか見えてきます。

電気料金は電力会社によって異なります。そのため、ここでは東京電力の1〜4人家族向けプランである「スタンダードL」の120〜300kWhの料金と仮定しましょう。スタンダードLの120〜300kWhにおける1kWhあたりの料金は「26.46円」です。

先述した省エネルギーセンター・家庭の省エネ大辞典から、年間待機電力が285kWhの場合で計算してみましょう。1kWhあたりの料金を「26.46円」とし、年間待機電力285kWhの場合だと、電気代は以下のようになります。

一世帯あたりの年間待機電力285kWh×26.46円=7541.1円

この計算から、年間で約7,541円も待機電力として消費していることが分かります。これだけのお金があれば、家族で外食1回くらいはできますよね。節約を考えている方は、この待機電力にどのくらいお金がかかっているのかを把握しておくといいでしょう。

待機電力を節電するメリット

待機電力を消費させないメリットとしては、節電効果があげられます。使っていない家電に電気代が発生している事実を知って、ショックを受ける方も珍しくありません。

先にも述べたように、待機電力を節電できれば、自然と電気代が減ります。その分、家族で外食に行くことや貯金をすることも可能ですね。節約を考えれば、待機電力を節電しておきたいものです。

また、消費電力の削減は地球温暖化対策にも関連してきます。温暖化が進めば、その分避暑対策が必要になります。大きな目線での取り組みにはなりますが、エコな暮らしが環境を守りながら節約にも繋がっていくでしょう。

待機電力が大きいとされている家電一覧

ここで、待機電力の消費が大きいとされている家電についてご紹介します。

待機電力が大きい家電TOP5

「J:COM」によりますと、待機電力の消費が大きい家電TOP5は以下の通りです。

  • 第1位:ガス温水器(ガス給湯器や風呂釜も含む)…19%(8.2〜11W)
  • 第2位:テレビ…10%(0.4〜2.9W)
  • 第3位:冷暖房のエアコン…8%(2.4W)
  • 第4位:電話機…8%(1.1〜3.4W)
  • 第5位:DVD等レコーダー…6%(1.2〜3.4W)

この結果を見てみると、どの電気機器も一般家庭にあるものばかりですね。そしてどれもなくてはならない電気機器ばかりです。

TOP5の待機電力は合計の51%を占める

前述でご紹介した家電の待機電力を占める割合を合計してみると、なんと51%です。全待機電力で、このTOP5の家電が約半分を占めているのです。つまり、待機電力の消費を抑えて節電したい方は、この5つの家電に重点を置いて対策していくといいでしょう。

その他一般家庭にある家電の待機電力

TOP5以外のそのほかの家電の待機電力はどのくらいなのでしょうか?一般家庭にある主な電化製品をまとめてみました。

  • LAN機器…4.6W
  • 温水暖房便座…2.4W
  • デスクトップPC…2.4W
  • IHクッキングヒーター…2.0W
  • 空気清浄機…1.7W
  • 複合プリンタ…1.2W
  • 炊飯器…1.1W
  • オーブンレンジ…1.1W
  • 電子レンジ…1.09W
  • 充電用歯ブラシ…0.8W
  • 食洗機…0.7W
  • 扇風機…0.5W
  • 電気スタンド…0.1W
  • オーブントースター…0.1W

これらの電化製品の1つ1つは小さな待機電力です。

しかし、待機電力が最も大きい家電であるガス温水器などは、場合によっては10Wを超えています。これは、24時間通電させているとすると、1日あたり240Whです。年間にすると87,600Wh=87.6kWhです。

そして、先ほど計算したように、87.6kWh×26.46円=2,317.896円です。年間で約2,300円の待機電力がガス温水器などにかかっていることが分かりましたね。

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待機電力を節電する方法

それでは、どのように待機電力を節電すればいいのでしょうか?対策方法についてご紹介していきます。

コンセントを抜く

まず、待機電力が発生している原因は、電気機器を使用していないときもコンセントを通じて電気が流れているからです。そのため、電気機器を使用していないときにはコンセントを抜いておくことをおすすめします。

このとき、間違えて使用中の家電のコンセントを抜かないためにも、コンセントに家電の名前を書いた小さなシールを貼るなどの工夫をしておきましょう。使用途中の家電のコンセントを抜いてしまうと、家電が壊れる原因となりますので注意してくださいね。

節電タップを活用しよう

コンセントの抜き差しが面倒だという方は、「節電タップ」を活用しましょう。節電タップとは、コンセントを挿したまま通電を切るスイッチが備えられているものです。

家電を使用しないときにだけ節電タップのスイッチをオフにしておくと、待機電力を発生さずに済みます。ただし、この方法も先にご紹介したコンセントを抜く方法と同じく、使用中の家電の電源をいきなり切ってしまうと故障の原因になってしまうかもしれません。節電タップにも家電の名前をつけておいたほうがいいですね。

電力の使用量が少ない省エネ家電に替える

近年「省エネ家電」が多く販売されていますね。省エネ家電とは、電気使用量が少なくて済む家電なので待機電力も減らすことができます。待機電力を減らすことができるため嬉しいことですが、その分購入代金が高くなってしまうでしょう。

しかし、長期的に考えると省エネ家電を購入するほうが出費を抑えられることもありますので、検討してみてくださいね。

  • 照明器具をLED照明に買い替えた場合:年間約713kWhで約18,500円節約
  • 15年前のエアコンを買い替えた場合:年間約709kWhで約18,400円節約
  • 10年前の洗濯機を買い替えた場合:年間281kWhで約7,300円節約

ものによっては年間1万円以上も節約になります。待機電力の節電もあわせて実践すると、より高い節電効果が期待できるでしょう。

長期間家を空けるときはブレーカーを落とす

家を長期間開ける際には、ブレーカーを落とすことも待機電力を節電する方法です。

例えば、数週間以上の旅行に行く方など長期的に誰も家にいない期間がある場合には、ブレーカーを落とすことで家中の電力を止めることができます。電力の元であるブレーカーが落ちているため、コンセントを挿しっぱなしの家電にも待機電力は発生しません。

ただし、冷蔵庫や冷凍庫に食材が入っている状態でブレーカーを落としてしまうと、保冷機能も停止してしまいますので十分に注意しましょう。

待機電力を節電する際の注意点

最後に、待機電力を節電する際の注意点をご紹介します。節電ばかりに気を取られてしまうと困ったことになりかねませんので、以下3点の注意事項を把握しておきましょう。

コンセントを抜くことは必ずしも節電にならない?

すべての家電のコンセントを抜くことで待機電力が節電できると思い込んでしまうと、反対に電気代が高くなってしまうことがあります。

エアコンは使わない時期にコンセントを抜く

特にエアコンのコンセントには十分に気をつけましょう。エアコンの取扱説明書に「コンセントを差し込んでから数時間は電源をつけないでください」などと記載されていることが多くあります。

これは、コンセントを差し込んで数時間はエアコン内の冷媒を予熱させる時間が必要だからです。すぐに電源をつけてしまうと、エアコンの内部の冷媒が予熱されていないまま室内を冷やそうと強い力が働くため、結果的に多量の電力を消費してしまいます。

このことから、エアコンのコンセントを抜き差しする時期を絞ることがおすすめです。冷暖房を使用しない時期にはコンセントを抜いておいていいですが、真夏や真冬など冷暖房を使用している時期はコンセントは挿しておくほうが節電につながります。

インターネットモデムやルーターは基本は抜かない方が良い

さらに、電気機器がスタンバイしている状態というのは、それ自体に意味がある場合があります。例えば、インターネット回線のモデムやルーターなどは常時電源が入っている状態ですが、インターネットを使用しないときには必要ありません。

ここでモデムやルーターの電源を切ってしまうと確かに待機電力はカットできますが、インターネットを使うたびにルーターなどの電源を入れて使用しなければなりません。そうするとインターネットにつながる時間が毎回発生してしまい現実的ではありません。ルーターなどの待機電力は、そうした時間を削減するためのものだといえます。

テレビ番組の録画ができなくなる

待機電力の多いテレビやレコーダーのコンセントを抜いて節電したい方は、テレビ番組の録画ができなくなることも留意しておきましょう。仕事中に見たいテレビ番組がある場合などで録画したいときにはコンセントを抜くわけにはいきません。

さらに、テレビやレコーダーのコンセントを抜くたびに、設定がリセットされてテレビ番組のデータを取得する電力も発生します。微々たるものかもしれませんが、毎回データを受信するとなるとバカにはできませんね。

家電に備え付けられている時計が狂ってしまう

家電のコンセントを抜いた場合、家電に備え付けられている時計が毎回狂ってしまいます。「家電についている時計なんて見ていないから大丈夫」などと思っている方も多いかもしれません。

しかし、炊飯器で考えてみましょう。ご飯を炊くときに予約炊飯機能を使う方は、炊飯器自体の時計が狂っていると18時に炊けるようにセットしたつもりでも、炊飯器の時計が18時とは違う時間を示しているため炊けていなかったなとど困ったことになる場合もあります。

時計が備え付けられている家電には時計の意味もありますので、家電のコンセントを抜いても影響がないかを考えたうえで節電してくださいね。

電力会社の見直しで電気代が安くなる!

大手の電力会社が提供するサービスでは、ほとんどの場合「基本料金+電力量料金」で電気代の計算がなされます。

これまでは電気の使用に関して大手電力会社による独占事業とされていましたが、2016年から全面自由化されました。これにより、多くの企業や新たな電力会社が独自サービスを提供できるようになり、消費者の選択肢が広がっています。

電力自由化以降に現れた新電力会社のひとつに、Looopでんきがあります。Looopでんきのおうちプランは、基本料金0円で、契約期間や違約金の縛りなし!気軽に利用するのにおすすめの電力会社です。

大手の電力会社を利用していると、節電対策を講じても基本料金が高いためなかなか費用が抑えられないこともあります。よりお得な料金プランが契約できるようになった電力自由化で、新電力会社の検討も視野に入れてみてはいかがでしょうか。

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節電したいなら待機電力にも注目しよう

「少しでも節約して貯金したい」「買いものに使いたい」などと節約に力を入れている方も多いでしょう。

ただ流れ出てしまっている待機電力に注目して節電する方もいますが、今回ご説明したようにすべてのコンセントを抜いて待機電力を節電した結果、反対に電気代が高くなってしまうケースもあります。コンセントを抜いても生活に何の影響もないのかなど熟考したうえで節電していきましょう。

また、節電を意識しているのなら電力会社を変更するの1つの手段です。現在契約している電力会社より安い電力会社を見つけてみましょう。

ビギナーズ 編集部 /
ビギナーズ編集部 ライター

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