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サックス用マウスピース選び方とおすすめのマウスピースを紹介

サックスを演奏するにはマウスピースがとても大切なパーツです。マウスピースも素材によって価格が違うだけでなく、音質や使いやすさなども違います。果たして自分にはどのようなマウスピースが合っているのか、選び方のポイントについてアドバイスします。
サックス用マウスピース選び方とおすすめのマウスピースを紹介

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サックスは息を吹き入れて音を出す管楽器です。息を一カ所にまとめて楽器に吹き入れるのがマウスピースの役目です。

管楽器にはサックスの他にもクラリネットやオーボエなどがあり、どの管楽器も必ずマウスピースを着けて演奏します。それぞれ形状や素材が違いますので専用のマウスピースを使用します。

サックスにはソプラノ、アルト、テナー、バリトンと4種類あり、それぞれの専用のマウスピースを使うことになります。ここではサックスのマウスピースについての素材や特徴、おすすめのマウスピースをサックス種類別にピックアップしてアドバイスします。

サックスのマウスピースの種類

サックスの音はマウスピースで音色が決まるといってもよい程、マウスピースの選び方が重要です。

マウスピースには色々な素材のものがあり、それぞれに音質や吹きやすさ、扱いやすさが違います。そのため音楽のジャンルや演奏するシーンによって使い分ける人も多いようです。

最もメジャーで人気のエボナイト製

マウスピースの中で一番メジャーなのがエボナイト製です。エボナイトでは天然の生ゴムに硫黄を混ぜたものを焼き上げてあり、後述する樹脂製(プラスチック製)に比べると消耗度が少ないのが特長です。

音質も柔らかく艶があるので、どんなジャンルの音楽にも合いますし、初心者からプロまで幅広い層に使われています。ちなみに市販されているマウスピースの多くはエボナイト製です。

管楽器と相性のよい金属製

メタル製とも呼ばれ、最も人気のある真鍮(しんちゅう)製の他に、アルミ合金製やステンレス製などがあります。

音質は硬めで明るい音色が特徴的です。金属製なので管の中でよく響き、トランペットやトロンボーン等といった他の管楽器との相性もよいです。

そのため他の管楽器とのセッションやアンサンブルのときに使うとよさがわかります。サックスをソロ楽器として使用することが多い人や、メリハリのある音質を求めている人におすすめです。

音の立ち上がりが早い樹脂製

樹脂製、いわゆるプラスチック製のことです。アクリル製とフェノール製の2種類あり、軽く扱いやすく音も出しやすいという特長があります。

また、軽量なのにもかかわらず硬度が高いので、マウスピースの扱いに慣れていない初心者におすすめです。色も透明なものから赤など、色々な種類がありますので、自分の好みでマウスピースを選ぶ楽しさもあります。

大量生産が可能な素材ですので、他の素材のマウスピースよりかなりリーズナブルです。色々な場面や気分で使い分けるのもよいでしょう。

高級感のあるクリスタルガラス製

ガラス製の透明なマウスピースです。透明感のある明るい音色で、吹く息の量や圧などに敏感に反応しますので、色々な音を出すことができます。音色に表情を付けたい上級者向きのマウスピースです。

ただしガラス製は壊れやすいため扱いが難しく、かつ価格も高いので、普段使いでは無く本番用や特別な場面用としておすすめします。ちなみに、クリスタルガラス製といわれていますが、素材は普通のガラスでできています。

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サックスのマウスピースを選ぶときのポイント

以上のように、サックスのマウスピースにも色々な素材のものがあることがわかりました。素材も違えばそれぞれの音色や価格も違いますので、色々試奏してみるのが一番の方法です。

しかしむやみに試奏してみても、種類が多すぎて迷うのではないでしょうか。ここでは、選ぶ際のポイントについていくつかアドバイスします。

演奏するサックスの種類に合ったマウスピースを選ぶ

サックスにはソプラノ、アルト、テナー、バリトンの4種類があります。それぞれに音の高さや形状が違えば音質も違います。そのため、それぞれ専用のマウスピースがあります。

見た目は同じでも、パーツの形や長さ等に違いがあります。つまり、ソプラノのサックスにアルトやテナー等のサックスのマウスピースは合いません。

必ず自分の楽器はどれなのかを確認してから、専用のマウスピースを選んでください。

ティップオープニングの幅を確認

ティップオープニングというのは、リードとマウスピースの間にできる隙間のことを言い、この隙間に息を吹き込んで音を出す大切な部分です。この隙間の広さによって音の響きや音質が変わります。

狭い方が息をまとめて送り込みやすいので初心者には使いやすく、広い方が音の響き方に変化を付けやすくなります。音色に変化を付けて表現するといったように本格的なサックス演奏をするのであれば、幅の広いタイプの方が向いています。

なお、幅の狭いタイプは吹き込む息の幅が狭い分明るい音が出るので、ソプラノサックス用のマウスピースは幅の狭い作りになっています。

フェイシング部分の長さを確認

マウスピースにリードを着けるとき、マウスピースの先端から少し奥まった状態で着けるような作りになっています。この場合のマウスピースの先端からリードの先までの部分をフェイシングといいます。

このフェイシングの長さによって、音色が変わったり演奏しやすくなったりします。

フェイシングが短いと明るくクリアな音色になり、長いと柔らかみのある落ち着いた音色です。一般に、ソプラノやアルトサックスのマウスピースはフェイシング部分が短くなっています。

フェイシングの長さは自分でも微調整できるので、自分好みの音色にすることもできます。演奏する音楽のジャンル等によって音色を変えることも可能です。

チェンバーの広さとバッフルの厚さ

チェンバーとはティップオープニングを通した息を音として反響させるためのマウスピース内の空洞部分のことをいいます。このチェンバーが狭いと明るい音質になり、広いと落ち着いた音質です。

またマウスピースの筒の部分であるバッフルも、筒の厚さにより音質が変わります。このバッフル部分の厚みとチェンバーの部分の違いもうまく利用すると、より豊かな音色を出すことができます。

ウィンドウの広さ

ウィンドウとは文字通りリードが見えている部分のことを言います。ウィンドウが広いと広がりのある音になり、狭いとまとまりのある音になります。ウィンドウの広さはマウスピースの形状で決まっており、自分で形を変えることはできません。

そのため1台のサックスを色々なジャンルや演奏シーンで使い分けるのであれば、様々なウィンドウのタイプをストックしておきましょう。

楽器別サックスのおすすめマウスピース

サックスには音域や音色毎にソプラノ、アルト、テナー、バリトンと4つのタイプがあります。それぞれに使えるマウスピースも違います。

ここではそれぞれのサックスに合ったマウスピースを紹介します。

楽器の特性や役割に合った音色が出るマウスピース

4種類あるサックスそれぞれのよさを十分に生かすためにはボディだけでなく、マウスピースもそれぞれのサックスに合ったものが必要です。

素材や形状などはもちろんのこと、演奏する音楽ジャンルによっても使い分けるとよりサックスの良さを生かすことができます。

リーズナブルで手に取りやすい価格で実用性のあるマウスピース

マウスピースは素材により、値段もピンからキリまで様々です。モノによってはボディよりも高くつく場合もあります。

普段使いできるようなリーズナブルな価格なら、気兼ねなく交換もしやすくなりますし、シチュエーションによって複数持って使い分けることもできます。

安心できるメーカーのマウスピース

やはり安心できるメーカーを選ぶのがよいでしょう。安いからという理由だけで選ぶと楽器の相性が悪かったり希望通りの音色が出なかったりすることがあります。

色々と試奏してみて、自分に合ったメーカーや使い慣れているメーカーを選ぶのがよいでしょう。以上のような観点から、おすすめのマウスピースをサックス別に計4種類ピックアップしてみました(2019年12月 Amazon調べ)。

ソプラノ用 セルマー S90 170 エボナイト製 12,613円
アルト用 セルマー Concept エボナイト製 18,144円
テナー用 セルマー Soloist エボナイト製 22,800円
バリトン用 ルソー クラシック5R エボナイト製 15,800円

次にそれぞれの特徴についてもう少し詳しく解説します。

ソプラノ用ならセルマー S90 170

セルマー S90 170は、シャープで温かみのある音色で均一に響くので、クラシックからジャズまで幅広いジャンルに対応できるマウスピースです。

耳障りのない透き通るような高音が特長的な、ソプラノサックスに向いているマウスピースです。

また音出しもしやすいので、初心者からプロまで幅広い層に愛用されています。

アルト用ならセルマー Concept

サックスの中でも一番奏者が多いアルトサックスには、透明感のある音色が特長的なセルマー Conceptがおすすめです。

また音質がクリアでこもらない点はメロディラインやソロパートを演奏する機会が多いアルトサックスに向いています。

テナーサックス用ならセルマー Soloist

セルマーSoloistは、1960年代に製造されたモデルの技術を継承した製品で、当時の音楽シーンを彷彿とさせてくれるような色彩感が豊かで、温かな音色に加え、低・高音域の音の出がクリアなのが大きな特長です。

ソロパートやアドリブパート等を演奏する機会の多いテナーサックスに向いています。

バリトンサックス用ならルソー クラシック5R

ルソー クラシック5Rは温かい音質で芯がはっきりとしたパワフルな演奏も可能にしてくれるといった特長があります。低音域やベースラインを担当することの多いバリトンサックスに、最適な音色を出すのにふさわしいマウスピースです。

マウスピースの寿命と交換頻度

マウスピースは音を出すのに欠かせないパーツです。マウスピースに装着するリードは摩耗しやすいため頻繁に交換しますが、リードばかり新しくしても音が悪くなる場合があります。

それはマウスピース自体が摩耗してしまうことが原因の場合もあります。マウスピースは決して永遠には使用できないパーツなのです。

マウスピースの寿命は3年程度

マウスピースは実際に音を出す部分のリードやリガチャー(リードをマウスピースに取りつけるための止め金具)がなくては音は出ません。

中でもリードは直接息が当たる部分なので消耗の度合いも大きく、交換が必要であることは誰でも知っていることです。

リード程ではないにしても何年も使い続けると、口が直接触れる部分やリードやリガチャーが当たる部分が自然と削られてしまいます。

削られると音色が変わったりノイズが増えたりします。こうなると同じ音色で吹くことは難しくなるので、交換しなければいけません。

1年に1回のペースでの交換がおすすめ

使用する頻度にもよりますが、大体3年に1回程度の交換がよいでしょう。頻繁に使用している人には、1年に1回交換している人も珍しくありません。できれば1年に1回の交換が理想的です。かといって、マウスピースは決して安いモノではありませんので、そう頻繁に買い替えることも難しいでしょう。

普段の練習用には樹脂(プラスチック)製を使用し、ステージなど本番用にエボナイトやメタル等を使うとよいです。若干音質や吹き心地に違いがありますが、練習するには十分です。

このようにシチュエーション毎にマウスピースを使いわけるのがよいでしょう。

自分が好きな音色のマウスピースを選ぼう

以上のように、一口にサックスのマウスピースと言ってもソプラノやアルトといったように楽器によっても違いますし、素材や形状、価格も様々です。

中には高価なものもありますので、楽器だけではなく自分にも合ったマウスピースを選びましょう。そのためには、口コミだけではなく実際に自分で試してみるのが一番失敗しない選び方です。場合によっては、試奏をさせてもらえる楽器店やイベントなどもあります。

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ビギナーズ 編集部 /
ビギナーズ編集部 ライター

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