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クラリネットはお手入れが大事!3分でできるセルフメンテナンス法
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クラリネットのお手入れ、いつ行っていますか?
クラリネットを自分で購入している方は、特に大切に扱いたいですよね。今回はできるだけ長く良いコンディションを保つための基本的なお手入れと、自分でできる特別なメンテナンスについてまとめました。
また、クラリネットは木材でできている木管楽器なので、温度や湿度の変化によるトラブルも起こりやすい繊細な楽器です。実際にどんな故障が起こりやすいかや、故障しないためにやっておきたい予防策もご紹介します。
目次
演奏後は必須!クラリネットの正しいお手入れとは
クラリネットの基本的なお手入れを行うタイミングは演奏後毎回です。
クラリネットをケースにしまう前に必ずお手入れの必要があります。まずはスタンダードなお手入れに必要なものと簡単なお手入れ方法をご紹介します。
まずは準備|揃えるべき必要なものリスト
まずはお手入れに必要なグッズを揃えましょう。もともと楽器に付属品としてついている場合もあるので購入前に確認をしましょう。
クリーニングスワブ
クリーニングスワブとは、管の中に通すことで、溜まった水を掃除するための布です。
楽器ごとにスワブのサイズが異なるので、きちんとクラリネット用のスワブを使いましょう。大きすぎると管から抜けなくなったり、反対に小さすぎると水分を十分に吸収できない場合があります。
どちらも故障の原因になりますので、必ずサイズのあったスワブを用意しましょう。
また本体だけではなくマウスピース用のSサイズのスワブもあります。演奏後、マウスピースを洗った後は、しっかりこのSサイズスワブを使って水分を拭き取りましょう。
また演奏中も15~30分置きには本体にスワブを通すことをおすすめします。長時間スワブを通さないでいると、水分が楽器にまわってしまい、故障しやすくなります。
ポリシングガーゼ
ポリシングガーゼはスワブと逆で、管の外側の汚れを拭き取るのに使われることが多いです。ジョイント部分やコルクグリスの拭き取りもこれでできます。
クリーニングペーパー
クリーニングペーパーはタンポの水分を拭き取るために使います。閉じているキイには水分が溜まりやすいので、必ず用意しておきたいアイテムの1つです。
3分で完了|演奏後の基本的なお手入れ方法
お手入れに必要なものが揃ったら実際に使ってみましょう。順番に解説をします。
①マウスピースを洗う
演奏後、マウスピースを水洗いします。その水分を拭き取るため、クリーニングスワブSサイズを使います。拭き取りきれない水分は綿棒などを使って拭き取りましょう。
②管の中にクリーニングスワブを通す
管の中にクリーニングスワブを通します。できれば毎回同じ方向から通しましょう。息の流れ、水分の流れが一定になっていきます。
スワブを通すときに特に上管は狭いので引っかかりやすくなっています。もしも引っかかってしまった場合は、スワブを無理矢理引っ張らずに少しずつ通しましょう。
③表面の水分、汚れを拭き取る
ポリシングガーゼを使ってジョイント部分の水分、コルクグロスを拭き取りましょう。ジョイント部分は特に水分を溜めやすい部分なので、しっかり拭き取りを行わないと、ひび割れの原因にもなります。
④タンポの水分を拭き取る
クリーニングペーパーをトーンホールに挟み、キイを動かしてタンポに溜まっている水分を取り除きます。
注意したいのはキイが閉じている状態でクリーニングペーパーを抜き取らないということです。タンポを傷めてしまう原因になるので気をつけましょう。
もしクリーニングペーパーを使ってもキイがベタつく…という場合は、「パウダーペーパー」を使って同じように拭き取りを行ってみましょう。
このお手入れをするだけでタンポの寿命も延びます。また、クラリネットを吹いていて雑音が気になるときは水分がタンポに溜まっている証拠です。
たまには特別なメンテナンスを|こだわりのスペシャルケア
自分でできる週1や月1で行いたいメンテナンスの方法をご紹介します。簡単にできますので、是非行ってみてください。クラリネットの状態も良くなりますし、なによりクラリネットに愛着がわきます!
週に一度のメンテナンス|トーンホールクリーナーで隙間汚れを落とす
週に一度はクラリネットの細かな部分の掃除をしましょう。使うのはトーンホールクリーンナーです。綿棒のように細い造りで、使いやすい形に変形できます。傷つけないようにキイの間や下側に入れて掃除しましょう。
月に一度のメンテナンス|キイオイルでキイをなめらかに
月に一度行うメンテナンスとして、キイオイルをキイに挿すことをおすすめします。キイオイルを挿すとキイの動きがなめらかになります。
注意したいポイントは、1つのキイにどの程度キイオイルを使うのかという点です。初心者の方は出しすぎてしまうこともしばしばあるので、心配な方は楽器屋さんにお願いしてみるもの良いと思います。
キイオイルは楽器によって種類が異なることがあります。クラリネットはミディアムという種類がいいでしょう。購入する前に確認をしましょう。
クラリネットにカビが生える?季節ごとのトラブルに注意
実は管楽器は温度や湿度の変化にとても敏感で、季節や保管場所に応じて気をつけなければいけないことがあります。
温度が高い場合と低い場合に起こりやすいトラブルと対策方法をご紹介します。
暑さによるトラブルと予防法
まずクラリネットやサックスなどの木管楽器は、組み立てが必要な楽器です。接続部分にはすべりを良くするため、コルクグリスを塗りますが、温度が高い場合その油分が取れやすくなります。
この油分が取れたままの状態で長時間放置しておくと、最悪なケースとしてすべりが悪くなり、楽器の解体ができなくなります。
気温が暑い場合はなるべくこまめにコルクグリスを塗りましょう。
ただし塗りすぎは禁物です。ジョイント部分のコルクの劣化を早めてしまいます。
また日本の夏は暑いだけでなく湿度も高いです。じめじめした環境だと「サビ」ができたり「カビ」も生えやすくなったりします。
日ごろのお手入れをしていれば基本的には問題ないですが、カビは臭いの原因にもなりますので、欠かさず基本のお手入れをしましょう。
寒さによるトラブルと予防法
寒い季節にはひび割れを起こしてしまう可能性が高まります。クラリネットを吹き始めるときが一番発生しやすいタイミングです。
寒い場所では楽器自体も冷えてしまいます。そこに人の体温ほどの空気が管に通ると楽器も一気に温かくなります。クラリネットは木材でできていますので、温められると膨張します。この急な寒暖さに耐え切れずひびが入ってしまうのです。
対策としては演奏前にクラリネットをせめて常温に温度を上げるということです。身体にくっつけるなど、体温で温めるのが常温に温度を上げる一番早い方法です。
クラリネットが壊れた…修理と調整ってどうすればいいの?
日ごろお手入れをしていても、壊れてしまったり、修理が必要になったりしてしまいます。大切なクラリネットがいざ故障してしまった場合、どのように対処すればいいのでしょう。
また壊れていなくても、定期的な調整は必要です。その頻度や費用についても解説します。
困ったらここへ!修理先の選び方
楽器屋さんに問い合わせてみる
まずは購入した楽器屋さんに問い合わせをしてみましょう。お店にリペアマンと呼ばれる修理や調整ができる店員さんがいたら直してもらうことができます。
ただし、必ずしもリペアマンがいたり、修理に対応できるわけではないので、事前に電話などで問い合わせて、状況を相談するとスムーズです。
メーカーに問い合わせてみる
楽器屋さんで修理ができなかった場合は、メーカーに頼むこともできます。ただし、宅配便で送ることになりますので、しっかりと梱包をしないと配送中にほかの部分が壊れてしまう可能性があります。
クラリネットケースに入れて送りますし、ある程度の衝撃には耐えられる構造にはなっていますが、心配な方は持ち込めるところを選びましょう。
楽器修理業者に問い合わせてみる
修理は楽器屋さんとメーカーのほかに、楽器修理業者に依頼することもできます。その場合は修理業者によって費用が異なりますので、見積もりをとって比較検討をすることをおすすめします。
最近だと、ネットで状況を伝えて見積もりをとることができる修理業者も増えているようなので、時間がないときも問い合わせることができます。
実際いくらかかる?修理・調整の費用分析
では、実際修理にはいくらかかるのでしょうか。修理業者によって、また修理内容や故障部分によって費用は異なりますが、おおよその相場を代表的な修理内容、調整内容ごとにまとめました。
内容 | 費用相場 |
---|---|
タンポ交換(1箇所) | 1,000~2,000円前後 |
コルク・キイ交換(1箇所) | 1,000~2,000円前後 |
ジョイント交換 | 15,000~20,000円前後 |
キイ調整(1箇所) | 1,000円程度 |
オーバーホール | 30,000~35,000円 |
修理業者によって修理メニュー内容、費用も異なりますので、必ず修理に出す前に問い合わせをしましょう。また修理完了までにかかる日数も異なります。
定期的な調整は最低年に一度は行いましょう。人間の健康診断と同じで、クラリネットも定期的に専門家に検査してもらうことをおすすめします。
レンタルサービスを上手く活用!代替楽器の手配
楽器の修理には思いがけず時間がかかることもあります。また楽器は1日練習しないと3日戻るといわれていますので、なるべく練習期間をあけたくないですよね。
そんなときはクラリネットをレンタルできるサービスを利用することをおすすめします。
レンタルサービスを利用すると、使いたい期間だけ使うことができ、ネットからのお申込で簡単に修理中の代替楽器を手に入れることができます。
まとめ
いつも演奏しているクラリネットですから、お世話をするのも持ち主のあなたなのです。毎回念入りにお手入れすれば愛着もわいてきます。
万が一修理に出さなくてはいけなくなった場合でも、日ごろからこまめなメンテナンスをしていれば、軽度で済む場合もあります。またお手入れをせずにいると故障する可能性も高くなります。
綺麗な音でクラリネットが奏でられるよう、演奏後のお手入れと定期的なメンテナンスを習慣づけてみてください!
ビギナーズ編集部 /
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