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木管楽器のおすすめは?選び方や初心者向け木管楽器まとめ

この記事では、自分にぴったり合った木管楽器が選びやすいように、まず木管楽器の種類と役割を解説していきます。それらをしっかりとチェックしてから、木管楽器を選ぶときのポイントと初心者におすすめの木管楽器を紹介します。
木管楽器のおすすめは?選び方や初心者向け木管楽器まとめ

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吹奏楽の楽器の中でも、最前列で演奏する木管楽器はいわば花形です。非常に目立つ存在であるため、吹奏楽を始めるなら木管楽器を選びたいと思っている方は多いのではないでしょうか。

ただし、漠然と木管楽器がやりたいと思ってはいるけれど「どんな種類があるのか」、「どんな違いがあるのか」を知っておかないと、自分と相性のよい木管楽器は選ぶのは難しいです。

そこで今回は、木管楽器を選ぶいくつかのコツや初心者におすすめの木管楽器を詳しく解説していきます。

木管楽器の特徴

木管楽器の特徴としては、大きく次の2点があげられます。

  • リードを使って発音する楽器
  • 木でできている・木でできていた楽器

「リードを使う」および「木でできている」点はわかりやすいのですが、実はかつて「木でできていた」楽器も木管楽器には存在するのです。

木管楽器はリードを使って発音する楽器

木管楽器は、唇ではなく「リード」を振動させて発音する楽器です。ちなみに、小中学校の音楽の授業でおなじみのリコーダーも、木管楽器の1種となります。

木管楽器やリコーダーは、穴を塞ぐことにより音程を変えていくのが特徴です。元々は、フルートやサックスをはじめとする木管楽器も、リコーダーのように音孔という穴を直接指で塞いでいました。

しかし、楽器の進化にともない、木管楽器は「キイ」を使用して穴を塞ぐことが可能になったのです。そのため、より広い音域の音を出せるようになりました。

なお、リードにはエアリード、シングルリード、ダブルリードの3種類があります。

木でできている・木でできていた楽器

木管楽器とは、木でできている管楽器のことをさします。昔は、木で作られた楽器を木管楽器としていましたが、現在はフルートやサックスなど金属製の楽器も木管楽器に含まれます。

フルートは金属でできていますが、昔は木で作られている楽器でした。

サックスに関しては、製作当初から金属で作られていたものの、クラリネットと発音機構が同じ理由で木管楽器として位置づけられています。

管楽器の分類法には諸説あるのですが、「金管楽器(※)以外を木管楽器とする」という考え方が通説になっているのが現状です。

(※)金管楽器:マウスピースを用い、唇の振動で発音する管楽器のことをさします。

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木管楽器の種類と役割

木管楽器の種類は、大きく次のように分類されます。

  • フルート属(無簧楽器:簧とはリードのことをいい、ピッコロやフルートが含まれる)
  • クラリネット属(単簧楽器:1枚のリードからなり、サックスが含まれる)
  • オーボエ属(複簧楽器、2枚のリードからなり、ファゴットやイングリッシュホルンが含まれる)

なお、木管楽器と金管楽器の大きな違いは、木管が異なった種類のリードによる発音なのに対し、金管の発音原理は同一であることです。

木管のアンサンブルは異質な音色の集まりとなり、それは個性の融合ではなく「調和」という形で聴く人たちを感動に導きます。

ピッコロ

木管楽器の中で最も高い音を出せるピッコロはフルートを小さくした楽器で、フルートよりも1オクターブ高い音域を奏でます。

楽曲中に細かい動きをすることが多く、最高音域パートを担当することがほとんどなので、サイズは小さいながらも非常に重要な役割を担っています。

フルート

フルートは優しくて柔らかい発音が特徴で、細かい動きを得意とします。曲中で、鳥の鳴き声を表現することも少なくありません。

楽曲の華となる音色は、音域が高く目立つため独奏部分が多いのも特徴の1つです。なお、曲によっては、フルートよりも5度音域の低い「アルトフルート」を用いることがあります。

オーボエ

黒い木製の管にシルバーのキイがついているオーボエは、クラリネットが大きくなっただけのように見えるかもしれません。

しかしオーボエにはマウスピースがなく、ついているリードは2枚という決定的な差異があり、ベル(音が出る下部分)の形も随分違います。

少量の息で音が出てしまうため息の量のコントロールが難しいとの特徴がありますが、その音色はクラリネットよりも細く繊細で非常に魅力的です。クラリネットと同じフレーズを演奏することも多いです。

クラリネット・バスクラリネット

クラリネットは芯のある温かい音色が特徴で、メロディーパートを担当することが多い楽器です。

最もメジャーなクラリネットはB♭管なのですが、吹奏楽では「エスクラ」と呼ばれるB♭管よりも4度高いE♭管が用いられることも多いです。

そのほかのクラリネットの種類を次にまとめました。

  • Aクラリネット:B♭クラよりも2度低く、より深みのある音色
  • E♭アルトクラリネット:吹奏楽や室内楽で多く使用される
  • Fバセットホルン:モーツァルト作曲の宗教音楽の中で頻繁に使用される
  • B♭バスクラリネット:厳粛かつ重厚な音色
  • B♭コントラバスクラリネット:バスクラリネットより1オクターブ、B♭管クラリネットより2オクターブ低い音域を持つ

アルトクラリネット、バスクラリネットは吹奏楽でよく取り入られていますが、バスクラリネットよりも低い音域を担うコントラバスクラリネットはあまり用いられません。

サックス

サックスの特徴的なフォルムは、様々なデザインでモチーフとして使用されています。「楽器といえばこの形」と思い描く方もいるのではないでしょうか。

サックスは、吹奏楽曲やジャズ、フュージョン、ビッグバンドなど実に幅広いジャンルで使われる楽器です。種類も多く、ソプラニーノ・ソプラノ・アルト・テナー・バリトン・バスの6種類があります。

華やかで鋭さのある音色が特徴で、ソロパートやアドリブ奏法も多く人気が高いです。

イングリッシュホルン

イングリッシュホルンはオーボエ属の木管楽器で、ダブルリードの楽器です。オーボエよりもフォルムが一回り大きく、音域が5度低いのが特徴です。

オーボエと比べて少し太く深みのある、温かく柔らかい中低音を奏でるのがこちらの楽器の特徴です。

この音色の秘密は、ベルの先が絞られている構造にあります。音を直接出さずにこもらせ、内部で音が振動するように作られているのです。

なお、楽器が大きく重いため、演奏するときはストラップを使用します。

ファゴット・コントラファゴット

高さが135cmほどにもなるファゴットは、実は長い管を二つ折りにした構造になっていて、管を伸ばすとおよそ260cmにもなります。

このように、木管楽器の中でも管が長いので音を出しにくいのですが、優しく温かみのある柔らかい音に魅了され、始める方も多いです。

低音パートを補う役割を持つため、ベースラインを担当することになります。

一方、コントラファゴットは、ファゴットのおよそ2倍の管長を持ち、1オクターブ低い音を出す楽器です。

一般的にオーケストラや吹奏楽で使用される木管楽器の中で最も低音が出せるので、最低音を補強させる役割を持つ木管楽器となります。

木管楽器を選ぶときのポイント

木管楽器を選ぶ際のポイントは、次の3点です。

  • 自分に向いている楽器を選ぶ
  • 好きな音色の楽器を選ぶ
  • 楽器の役割で選ぶ

この中で特に重要なのが、「自分の体に向いているかどうか」という点になります。木管楽器を演奏するための肺活量や息のコントロールの仕方は楽器により様々なので、楽器を選ぶときには必ず発音を試しましょう。

自分に向いている楽器を選ぶ

木管楽器をはじめ管楽器全般にいえることですが、低音楽器は基本的に楽器そのものが大きくなるので、肺活量がないと発音しにくいです。また、息のコントロールをする技術の高さも問われます。

このように、肺活量や息のコントロール力は楽器選びのときに重要なポイントになるため、気になる楽器が見つかったらまずは音を出してみてください。

なお、木管楽器の中でも小ぶりなフルートですが、演奏している姿はとても優雅で上品に見えます。しかし、強く息を吹き込まなければ音が出ないので、意外と肺活量が必要です。

一方サックスに関していうと、楽器自体は大きめのサイズですが、音を出しやすい合理的な構造になっています。また、指使いもリコーダーと似ているので、実は初心者の方でも始めやすい楽器なのです。

好きな音色の楽器を選ぶ

楽器全般の中でも特に木管楽器は、ソロなら空間に優しく馴染み、アンサンブルなら周囲の音に溶け込みながらも柔らかく自身を主張するメロディーを奏でます。

一括りに木管楽器と分類しましたが、1つ1つの木管楽器の音色にはそれぞれに際立った特徴があるので、まずは木管楽器が主体となっている色々な曲を聴いてみましょう。

その中で自分が最も心地よく感じ、一番好きだと思える音色で楽器を選ぶと、長く続けられます。

楽器の役割で選ぶ

メロディーを演奏したい場合、メロディーパートが多い楽器を、低音パートを担当したい場合、低音域の楽器を選ぶことも選択肢の1つに入れてみるとよいです。

こちらの点に関しては、好みがはっきりとわかれる分野になるので選ぶのは簡単です。

高音域と低音域のパートにはそれぞれに長所があります。たとえば、高音域のパートは音楽に明るさと華やかさを与えられ、主旋律を表現できるのがメリットです。

一方、低音域パートは伴奏に回ることがほとんどですが、バンドのチューニングはこれら低音の楽器の音程に重ねるので、バンドの中心部にいなければならない存在として輝けます。

もしも、木管楽器低音パート担当の代表選手であるファゴットを受け持ったとすれば、その独特な音色に夢中になります。

初心者におすすめの木管楽器

ここでは、おすすめの木管楽器を紹介していきます。結論をいうと、木管楽器の中で初心者におすすめできない楽器は1つもありません。

木管楽器はそれぞれの楽器が個性的で、素晴らしい特徴を持っているからです。

また、音を変換するときの指の使い方が、誰もが習ったことがあるリコーダーとよく似ているので馴染みやすい点も、おすすめできるポイントの1つです。

初心者でも音を出しやすいクラリネット

クラリネットは、リード楽器の中でも比較的発音しやすい楽器です。木管楽器は音を出すまでが大変なので、初心者にはまず音を出しやすい楽器をおすすめします。

メロディーパートを担当することも多いため、楽しく長く続けられるはずです。

なお、趣味で練習する程度であれば簡単で始めやすい楽器なのですが、ソロで演奏している人口は多くありません。

そのため、吹奏楽ではなくソロで演奏していきたい方との希望を持っている方は、お手本があまりないと認識しておいてください。

ちなみに初心者が始める場合には、大体5万円から10万円の間のものがおすすめです。

根気よく続けるならフルートもおすすめ

コンパクトに持ち運べ、手軽に演奏できるのが魅力のフルートは、サックスやクラリネットとは違い息の吹き込み方にコツを要します。

そのため、始めてから音が出て曲を演奏できるようになるまでに時間がかかる楽器だということを、あらかじめ心に留めておいてください。

ただ、フルートは音を出すのが難しく案外肺活量が必要である楽器であるものの、とても素敵なフレーズが多く可愛らしい動きも多いため、楽しく演奏できる魅力を持っています。

心地よく優雅に吹きこなせるようになるまで、根気よく続ける自信があればおすすめできる楽器です。

価格については、初心者向けのものなら5万円ほどで手に入るので、木管楽器の中では比較的安価だといえます。

こちらの記事では、フルートを独学で吹きたい方に基礎知識などを解説しています。

種類が豊富なサックス

サックスは、木管楽器の中でも特に音を出しやすい楽器です。発音しやすいといわれるクラリネットと比べても、断然サックスの方が上回ります。

またサックスには、ソプラノ・アルト・テナー・バリトンと豊富な種類があるので、色々な音域を担当することが可能です。

メロディーパートがよければソプラノやアルトを、低音パートがよければバリトンを、中音域がよければテナーを選びましょう。

なお、サックスは吹奏楽をはじめ、ジャズやポップスなど様々なジャンルで使用されるため、演奏するのに慣れてきたら新たなジャンルにもぜひチャレンジしてみてください。

ただし、価格帯は初心者向けのものでも約15万円と若干高めなので、最初のうちは中古品で慣らしていってもよいかもしれません。

こちらの記事では、サックスの種類と特徴を徹底解説しています。

楽曲の土台になる低音楽器もおすすめ

低音楽器には目立つフレーズはないものの1曲を通して音楽を支える役割があり、安定感が求められる楽器となります。伴奏を担当し、とくにマーチ系の曲などでは曲の流れを作り出す大役を果たさなければなりません。

このように、低音楽器は楽曲の土台を作る重要なパートを担っており、バンドの中心的存在となるパートなのです。

低音の響きが好きで「自分には縁の下の力持ち役が向いている」という方は、バスクラリネットやファゴットを選ぶことをおすすめします。

しかし、これらの木管低音楽器は安いものでも50万円を超えてしまう驚異的な価格帯なので、中古で探すのもよいかもしれません。

そして、もしバンドで貸し出しを行っている場合にはそれを利用しましょう。

色々な曲を聴いて自分好みの楽器を見つけよう

木管楽器を始めたい方には、メロディーライン、あるいは低音パートを演奏したいとの希望が当然あると思います。ただし、それだけを理由に楽器を選んでしまうと、後から後悔する可能性もあります。

いざ楽器を練習し始めたら、肺活量がついていかなかったり、息のコントロールができなかったりすることがあるからです。そのため、自分の身体に合う楽器かどうかを練習開始前に確認する必要があります。

とはいえ、自分の好きな音色を奏でるのが楽器演奏の最高の醍醐味なので、「好きな音色」に関しては重視しながら、自分好みの楽器を検討していきましょう。

ビギナーズ 編集部 /
ビギナーズ編集部 ライター

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