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トロンボーンの選び方|初心者が気をつけるべきポイントは?
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人からトロンボーンを借りて吹いていたけど、そろそろ自分の楽器を欲しくなった…ということはありますよね。
とはいえ、初めて楽器を買うとなると、どんな基準で選べば良いのか迷うところ。
トロンボーンと一口に言ってもテナートロンボーン 、テナーバストロンボーン、バストロンボーンとあり、メーカーも国内外様々です。
値段のことも考えると、トロンボーンの選び方はどうすれば良いのだろう?と悩む方が多いでしょう。
そこで今回は、「初心者がトロンボーンを選ぶときに気を付けるポイント」についてバッチリ解説します!
目次
吹奏楽?ジャズ?トロンボーンを使う目的から選ぶ
トロンボーンには大きく「テナートロンボーン」「テナーバストロンボーン」「バストロンボーン」の3種類に分かれています。
この3種類はどうやって使い分けるのか、についてお伝えしましょう。
トロンボーンの選び方でまず一番最初に確認すべき点は、「トロンボーンをどのジャンルで使うのか?」です。というのも、演奏するジャンルによって求められる音の質が変わるためです。
吹奏楽なら人数が多いので、求められるのは周りと馴染むようなまろやかな音質と音域の広さ、大きい音量が必要になります。
そのためテナートロンボーンだけでなく、テナーバストロンボーンやバストロンボーンなども活躍できます。
一方、ジャズは少人数で演奏することが多く、直線的で遠くに飛ぶような音質が求められます。そのため、多くのジャズのトロンボーン奏者はテナートロンボーンを使っています。
ただしビッグバンドで演奏する場合は、チューバのような低音域を担当する場合があるので、バストロンボーンも必要となるでしょう。
もちろん、吹奏楽とジャズを両方演奏したい!という方はどちらでも対応できるテナートロンボーンを購入するのがおすすめです。
まずは、どのジャンルでトロンボーンを演奏するのかを確認しましょう。
材質によって音色は変わる
トロンボーンは楽器の種類だけでなく、楽器の材質によって音が変わります。
楽器の材質において、トロンボーンは銅と亜鉛を混ぜた「真鍮(しんちゅう)」を使っています。
実はその銅と亜鉛の割合によって、楽器の響き方が変わってくるのだとか。
そこでトロンボーンの材質の種類と、その材質の選び方について解説しましょう。
輝くような明るい音|イエローブラス
ファンファーレを吹くときのように明るい音が好きだったり、吹く曲が明るいものが多いのでそれに合わせた音を出したい、という方もいますよね。
そんな方には、イエローブラスがおすすめです。イエローブラスでは、銅が7割、亜鉛が3割で作られています。
このため全体的に吹き心地が軽く、華やかな音に向いているでしょう。
野球の応援、ジャズ、ポップスバンドなど管楽器の人数が少ない編成などで活躍するに違いありません。
アンサンブルしやすい豊かな音|ゴールドブラス
トロンボーンはスライド楽器なので、細かい動きよりもきれいな音やハーモニーを求められる場面が多いです。
トロンボーンのハーモニーが好き、という方もいますよね。そんなハーモニーができるような豊かな音を出したい場合はゴールドブラスの楽器を選びましょう。
ゴールドブラスとはイエローブラスと逆に、銅が3割、亜鉛が7割でできています。つまり亜鉛がメインとなっていると、楽器としても重みが出てきます。
そのため、ゴールドブラスは広がりのある音色が特色でしょう。吹奏楽やオーケストラ、金管アンサンブル、ビッグバンドなどハーモニーを重視する演奏をする場合は、ゴールドブラスがおすすめです。
他にもゴールドブラスよりも亜鉛の割合が多く、さらに落ち着いた音の出るレッドブラス、ローズブラスなどもあります。
しかし、トロンボーン初心者の楽器としては、イエローブラスかゴールドブラスのどちらかが多いでしょう。
そして、このほかにも楽器の音色を変えるポイントがあります。それについて、次で解説しましょう。
表面の仕上がりによって音質が変わる
先ほどではトロンボーンの材質によって音が変わることについてお伝えしましたが、実は音が変わる要素は他にもあるのだとか。
それが、楽器の表面の仕上げ方です。
その表面の仕上げ方と音の関連性について、お伝えしましょう。
大きな音を必要とするならラッカー仕上げ
トロンボーンは金色をしている楽器が多いですよね。
つやつやに輝く楽器は、だいたいラッカー仕上げをしていると考えて良いでしょう。
ラッカーとは、金属の表面にある塗装で、楽器の錆びや汚れを防ぎます。
このラッカーの色によって、実は音色に違いが出るのだとか。
具体的にどんな違いが出るのかというと、以下の通りになります。
- クリアラッカー:透明な塗装。フォルテのパワーがある音になる
- ゴールドラッカー:クリアラッカーにゴールドの塗料を混ぜた塗装。固めでくらい音だが、フォルテの音の飛びがよくなる
このため、大きな音を出すことが多い場合はラッカー仕上げの楽器を選ぶと、音を出すときに楽になるに違いありません。
落ち着いた音を出したいならメッキ加工
トロンボーンでたまに銀色の楽器を見かけたことがある方もいるかもしれません。
実はそれは、銀のメッキ加工をされているトロンボーンです。
メッキ加工とは、金属の表面に金属の薄い膜を被せることを指します。
メッキ加工のトロンボーンは、大きく2種類。
それぞれの音の特徴について見ていきましょう。
- 金メッキ(ゴールドプレート):上品で落ち着いた音になる
- 銀メッキ(シルバープレート):暗めだが、ラッカーより落ち着いた音になる
他にも黒メッキなどの加工がありますが、初心者のトロンボーンの選び方としてはこの2種類だけで大丈夫です。
このため、落ち着いた音を好まれる方にとっては、メッキ加工をしている楽器を選びましょう。
このほかにも、ラッカーがかかっていないノーラッカーの楽器もありますが、初心者のトロンボーンの選ぶ際はラッカー仕上げかメッキ加工か、どちらかであることがほとんどです。
マウスピースも自分で選ぶとより理想的
そして楽器だけでなく、マウスピースもきちんと選びましょう。
もちろん楽器を購入する際はマウスピースが付属されることも多いのですが、マウスピースも自分で購入するとより理想の音に近づけます。
トロンボーンの場合、マウスパイプの太さによって「細管」「太管」と種類がわかれます。
大体の場合、テナートロンボーンの場合は「細管」、テナーバストロンボーン・バストロンボーンの場合は「太管」に当てはまります。
そのため、マウスピースを選ぶ際には注意しましょう。
【初心者向け】トロンボーン選びで気をつけるべきポイント
さて、楽器を選ぶポイントについてお伝えしたうえでいざ買おう!となる方もいるかもしれません。
しかし、特に初心者はトロンボーン選びでやるべきポイントがあります。それについて解説しましょう。
楽器を買う際は必ず試奏しよう
よく、インターネットショップでトロンボーンが安く売られていることがありますよね。
しかし、初心者にとっていきなりインターネットで買うことはおすすめできません。やはり実際に吹いてこそ、「自分にはこの楽器が合っている」がわかるためです。
また、実際に楽器を手にとることで、スライドの動き等もわかるでしょう。
試奏で普段使っているマウスピースを使いながら、様々な楽器を吹いてみることによって、理想としている音に近づくことができます。楽器を買いたくなったらまずはお店で試奏しましょう。
楽器に慣れている先輩や先生と一緒に選ぶ
特に初心者の場合だと、自分で吹いていて音色の違いに気がつかない場合もありますよね。そのため、試奏のときには誰かと一緒に行きましょう。
例えば、楽器を習っている先生やバンドで同じ楽器を吹く仲間だとその違いに気づいてくれるでしょう。
また、楽器店の店員さんのアドバイスを聞くことでも、楽器選びのヒントになります。
楽器を買うときは予算を決めよう
トロンボーンの値段はピンキリです。
安い楽器なら10万円以下で買えますが、高い楽器なら100万円近くする物も。かといって安い楽器だと、メッキが剥がれたりスライドが壊れやすいなどの欠点があります。
このため、トロンボーンを購入するときは必ず予算を決めましょう。
楽器屋さんに買いに行く場合も、予算を相談すればそれに見合った楽器を紹介してくれます。その中から試奏して、自分にあう楽器を見つけるのがベストでしょう。
値段はどれくらい?初心者におすすめのメーカー
では、実際に初心者に人気のメーカーと、トロンボーンの平均的なお値段はどれくらいでしょうか。
次では、そんなトロンボーンの気になるお値段について解説します。
迷ったらまずこれを選ぼう!「YAMAHA」
YAMAHAは日本の管楽器メーカーで、安定して音を出すことができます。YAMAHAは初心者向けのモデルを取り揃えているので、まず迷ったらYAMAHAを選んでも良いでしょう。
また、値段も10万円台から購入できますので、予算を抑えたい方でも安心です。YAMAHAの主なラインナップと値段については、以下のようになっています。
YAMAHA|YSL-354 テナートロンボーン
10万円台のテナートロンボーン。ベーシックなタイプの細管モデルで、ブラスバンドからジャズまで幅広く使われています。
トロンボーンの中では低価格ながら精度の高いスライドで楽に演奏できます。初心者向き入門モデルです。
YAMAHA|YSL-640 テナーバストロンボーン
20万超えですが、イエローブラス素材のゴールドラッカー仕上げで、豊かな響きと奥深い表現力があります。
豊かな音が欲しいなら「Bach」
トロンボーンらしいハーモニーを奏でたい方は、「Bach」がおすすめです。
Bachはアメリカの楽器メーカーで、トランペットとトロンボーンを作っています。このため、豊かな響きがするのが特徴です。
また、Bachはマウスピースの種類も豊富なので、マウスピースもそろえてBachにすると、より太い音になるでしょう。
楽器の値段については、以下となっています。
Bach|TB600 テナートロンボーン ゴールドラッカー
8万円台とお手頃なこのモデル。トロンボーンが初めての方でも扱い易いバランスのとれた管体です。
トロンボーンの魅力である太く迫力のある中低音が出せるように設計されています。ブラスバンド、ジャズ、スカ、ファンク、ホーンセクションなど幅広い音楽ジャンルで活躍できるモデルです。
Bach|42B テナーバストロンボーン ゴールドブラス
オープンラップの太管テナーバストロンボーンです。約40万円という価格帯ですが、同じような価格で銘器である42BのFアタッチメントの巻きを緩やかにしたモデルです。
ゴールドブラス独特の温かみのある優しい音色が出せます。
Bachはほかにも、「50B3 バストロンボーン ゴールドラッカー」といった50万円台のものなど、リーズナブルから幅広く取り揃えています。
よく飛ぶ音が魅力「KING」
プロのトロンボーン奏者も愛用者が多い「KING」。
特にテナートロンボーンは楽器自体も軽く、音がよく飛びます。
このため、吹奏楽・ジャズでも、高い音を出す機会が多い方はKINGがおすすめでしょう。
KINGの楽器の値段については、以下のようになっています。
KING|2B テナートロンボーン・イエローブラス
2Bの愛称で親しまれる「2102」は、繊細なレスポンスと伸びのあるサウンドが人気です。
キングトロンボーンらしいキレのある軽快な音で他モデルを圧倒する2B。ジャズをやりたい方向けの1本です。
KING|3B テナーバストロンボーン イエローブラス
Kingを代表する人気機種3Bに、F管をつけたモデル。細管マウスピースを使用しています。
細管のスピード感を持ちながら豊かな音色を奏でます。吹奏楽において、他の楽器とも溶け合う1本。約30万円という価格帯も比較的手に取りやすいでしょう。
トロンボーンメーカーの特徴については、こちらの記事でもご紹介しています。
まとめ
さて、トロンボーンの選び方について解説しました。
トロンボーンは高い買い物なので、ついついあれこれ迷ってしまうことも多いでしょう。
しかしいざ自分の楽器を手に入れたら、今までよりもモチベーションが上がりますよね。
ぜひ、この記事を参考にして、様々な点から比較して選ぶようにしましょう!
こちらの記事では、トロンボーンレンタルサービスをご紹介しています。
medmed /
ビギナーズ編集部 ライター
平日はWebライター、休日はトロンボーン吹き(演奏歴18年)をやっています。 音楽と映画、本、旅行、料理、インターネットなど多趣味な日々を楽しみながら過ごしています。