更新

【初心者必見】トロンボーンのタンギングと練習方法まとめ

【初心者必見】トロンボーンのタンギングと練習方法まとめ

※当記事はアフィリエイト広告を含みます。

楽器を演奏するに当たって、タンギングは不可欠ですよね。タンギングは音を切る、というイメージが強いですが曲の表現をするために必要な技法です。

実はトロンボーンには、曲を吹く上で使いこなせるようになりたいタンギングがいくつかあります。音をはっきり切るタンギング、音と音を滑らかに繋ぐタンギングなど、いろんな種類があるのだとか。

とはいえ、「どうやって練習するのか」「コツはあるのか」なども気になる方がいるかもしれません。

この記事では、トロンボーンのタンギングの種類から練習方法・ポイントまでまるっと解説しています。ぜひ、これからの練習に役立てましょう。

そもそもタンギングとは

まずは、そもそも「タンギング」とは何かについてお伝えしましょう。「タンギング」の辞典上の定義では、「管楽器の演奏における舌による奏法の総称」と(引用:ブリタニカ大辞典)なっています。

つまり、タンギングは演奏するときの舌の使い方、という解釈で良いでしょう。

音を区切るときに、息の流れだけでコントロールしようとするととても大変ですよね。そんなときに、舌を使って音の区切りをつくります。これがタンギングです。

タンギングは音楽だけでなく、日常生活でも舌を使っています。例えば、試しに「たちつてと」と言ってみましょう。このとき、「た」「ち」を発音する最初にで、舌が口の上の方についています。

これは舌の動きで、口の中の動きを一瞬止めています。このような舌の動きが、タンギングです。

またトロンボーンの練習方法として、音を伸ばすロングトーン、同じポジションで音を上下させるリップスラーなどがあります。タンギングも、その一つ。

舌をついたり、離したりする動きができるようになると、アクセントができるようになるだけではありません。

レガートやマルカートなどの表現ができるようになり、曲のフレーズの吹き方がうまくなるでしょう。そのため、タンギングの練習は日頃からしっかり行いましょう。

black friday banner

トロンボーンのタンギングの種類・特徴

では、次にトロンボーンで使うタンギングの種類について解説します。なお、タンギングの種類は諸説あるため、今回はメインで行うタンギングを取り上げましょう。

シングルタンギング・ダブルタンギング

シングルタンギングとは、音を切るタンギングのこと。トロンボーンを吹く上では、最も基本的なタンギングです。

シングルタンギングの発音は、「ドゥ」「トゥ(タ)」のような感じになります。主に音の出しはじめや切るとき、また通常のフレーズに使います。

ダブルタンギングとは、シングルタンギングの発展版といっても良いでしょう。発音としては、「ドゥクゥトゥク」のように「ク」のような細かいタンギングが入っています。

主には8分音符や16分音符など、細かい音符やフレーズで使われることが多いです。

アクセントタンギング

ここからはシングルタンギング・ダブルタンギングとは少し異なるジャンルになります。アクセントタンギングとは、強い音を出すためのタンギングのこと。

トロンボーンの譜面を見ていると、「>」や上に尖った形の記号がありますよね。それがアクセントです。

アクセントタンギングは、このような音を強調するときに使います。方法としては、息をしっかり入れながら舌を離します。

練習をする場合は、通常のタンギングと、アクセントタンギングで区別して使えるようにしましょう。

スタッカートタンギング

スタッカートタンギングは、音価よりも少し短く切るためのタンギングです。例えば、4分音符で記されている場合でも、スタッカートの場合は8分音符のような短さで吹きます。

譜面上では、「・」が記されている音にスタッカートタンギングを使います。スタッカートタンギングができるようになると、速い曲やマーチのように軽い曲でもテンポよくタンギングができるようになるでしょう。

そのため、スタッカートタンギングをしっかりマスターするのがおすすめです。

レガートタンギング・テヌートタンギング

レガートタンギングとは、音の切れ目を作らないようになめらかに切るタンギングです。

通常、楽譜に何も記号が書かれていない場合はシングルタンギングを使います。レガートタンギングも譜面上に記号がない場合、また滑らかにフレーズを吹きたいときに使用します。

特にジャズは歌のようにフレーズを吹く必要があるので、ジャズトロンボーンをやる場合はぜひレガートタンギングを習得しましょう。

似たような意味として、テヌートタンギングがあります。このテヌートタンギングとは、音を音価いっぱいまで伸ばして切るタンギングです。楽譜には、「-」の記号で記されています。

トロンボーンのタンギングの練習方法

これまでは、トロンボーンのタンギングの種類について解説しました。しかし、トロンボーンのタンギングは、実践しないと身につきません。では、トロンボーンのタンギングの練習方法についてお伝えしましょう。

まずは基本のロングトーンから練習する

トロンボーンのタンギングなのに、いきなりロングトーンをやるのかと疑問に感じる人もいますよね。しかし、タンギングを行うためにまずはしっかり楽器に息を入れられるか、息の流れを作れるかが大切になります。

そのため、まずはタンギングしないでロングトーンをすることから始めましょう。基本的には4拍のロングトーンで大丈夫です。また、音量も吹きやすい音量で行えば問題ありません。

タンギングの吹き分けをする

次に、先ほど行った4拍のロングトーンからタンギングを行います。4拍伸ばすロングトーンは、譜面上だと「全音符」になります。

ここから、まずは2拍ずつの2分音符、1拍ずつの4分音符のように、どんどん音符を細かくしながら吹きます。一通りできるようになったら、今度は4分音符だけ取り出して練習しましょう。

通常の4分音符を吹いたあと、テヌートの4分音符、スタッカートの4分音符、アクセントをつけた4分音符と区別をつけます。

これによって、音価の長さや強弱を含めたタンギングの表現を身に付けられます。なお、シングルタンギングとダブルタンギングの使い分けについては16分音符で行うのが良いでしょう。16分音符で、発音を区別して吹いてみましょう。

メトロノームを使って、テンポに合わせて練習する

そして練習方法で大切なのが、メトロノームに合わせて練習すること。先ほどのように、音符の長さはテンポによって変わるので基準となるテンポが必要になります。

これが、メトロノームの役割なのです。また、メトロノームを使うことでリズム感を鍛えられるでしょう。そのため、タンギングはテンポに合わせて行うことが大前提です。

メトロノームを持っていない場合でも、今は無料で使えるスマホアプリがあるのでダウンロードして使いましょう。

トロンボーンのタンギングがスムーズにできるようになるためのポイント

ここまでは、トロンボーンのタンギングを身につける方法について解説しました。しかし、トロンボーンのタンギングを行ううえで、さらに知っておきたいコツがあります。そこで、そのタンギングのコツについてお伝えしましょう。

力を入れない

タンギングをするときに、「あっ、ここで舌を使わなければ」「クの発音を出さねば」など様々な点を意識しますよね。もちろんそれはそれでOKですが、あまり意識を向けすぎるとタンギングや姿勢に力が入ってしまいます。

そうなると、タンギングした音が汚くなってしまうことも。このため、タンギングは舌をはじめとして力まずにできるよう練習しましょう。

タンギング中でも、息の流れは止めない

タンギングは舌の動きのことを指しているので、つい舌の動きばかりに気がいってしまいますよね。しかし、タンギングでは舌の動き以外にも大事なポイントがあります。それが「息の流れ」です。

タンギングをしている最中に息の流れがとまってしまうと、タンギングをしたあとの音の出だしが潰れた感じになったり、逆に弱まってしまったりします。それは、息の流れがとまってしまうことでフレーズが途切れてしまうためです。

よく、ロールケーキのような長細いケーキを包丁で切るのがタンギング、というイメージで説明されます。このとき、切ったロールケーキの断面はつぶれていないですよね。

それと同じで、タンギングは音の前後をきれいに切るのが基本です。つまり、タンギングとはあくまで「音の区切りを作る」というイメージで演奏しましょう。

発音の変化も付けられるようにしよう

タンギングによっては音を切るだけでなく、「to」や「ta」「da」などの発音を出すこともできます。この発音の区別は、ジャズで特に重要になります。というのも、ジャズはフレーズを豊かに吹くために発音の違いも取り入れているためです。

また、ジャズのフレーズでは特に音の発音だけでなく、フレーズを流れるように吹くためのレガートタンギングも必須。そのため、タンギングを使いながら発音の変化もつけられるとベストです。

まとめ

さて、今回はトロンボーンのタンギングについて解説しました。トロンボーンが必要とするタンギングの種類はとても多いので、マスターするのに時間がかかるかもしれません。

しかし、タンギングはトロンボーンを演奏する上での基礎でもあります。また、タンギングが使いこなせるようになると表現の幅もグッと上がること間違いありません。ぜひ、毎日の基礎練としてタンギングの練習を取り入れましょう。

また、こちらの記事では初心者こそ知っておくべきトロンボーンにおけるロングトーンについて解説していますので、ぜひこちらもチェックしてみてください。

medmed /
ビギナーズ編集部 ライター

平日はWebライター、休日はトロンボーン吹き(演奏歴18年)をやっています。 音楽と映画、本、旅行、料理、インターネットなど多趣味な日々を楽しみながら過ごしています。

ビギナーズTOPページ