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ピアノ|自宅練習での上達のコツは?上達のポイントを解説
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自分で練習するといっても、どこからしたらいいのかわからないと思います。やらなければいけないことや、早くこうなりたいという気持ちから、焦りがちになり、それが演奏に出てしまいます。
まずは落ち着き今の自分に何ができるか考えてみましょう。
今回は自宅練習を無駄にしないように、ポイントをいくつかご紹介していきます。ぜひ参考にしてみて下さい
目次
自宅練習で上達するポイント
自宅での練習は限られているので効率よく練習したいものです。ここからは効率よく練習するためのポイントを解説していきます。
練習する前に、今日やること、ポイントを決める
練習をする前に、“今日はこの部分を弾けるようになろう”“この指使いをマスターしよう”“一回止まらず通しで弾こう”など、クリアできそうな目標を立てます。
目標はどんなに小さくてもいいです。その小さな目標を一つでもクリアすれば、達成感となり、確実にステップアップしています。
だらだら練習をするよりも、1点集中で繰り返し練習するほうが効率よく、正確に弾けるようになります。
目標を立てる際は背伸びをせず、ひとつずつステップアップできるようにしていきましょう。
練習量を減らして楽しむ
目標を明確にしたとしても、練習量が多すぎると、だんだんやる気が低下し、退屈な練習になってしまいます。
まずは「退屈練習」を「楽しい練習」に変えていきましょう。
例えば、「2小節だけ完璧に弾けるようになる!」と決めて、その2小節を細かく見ていきます。
まずは片手ずつ練習し、どんな形が重なって居るのか、リズム、響きなど丁寧に見ていきます。
こういった練習をすることで、本番でのミスを防ぐことが出来ます。なんとなく演奏することがなくなると自然とミスが減っていきます。
1ページをだらだら練習するのではなく、“この2小節を間違えないで弾けるようにする”出来たら“この1段をミスしないで弾く”などと少しずつを何度も練習していくことで、指が覚えていき、ついでに暗譜もしやすくなるのでおすすめです。
メトロノームを活用する
自宅練習で良い演奏に導くためには、テンポ・リズムの取り方が大切になってきます。
メトロノームを使うことによって、拍感や、リズム感が自然とつき、安定した演奏を目指すことが出来ます。
また、早く演奏してしまいがちな部分もメトロノームで練習することによって、ミスが防げたり、安定したテンポで弾くことが出来ます。
自分の演奏を聴く
練習した最後に自分の演奏を録音し、客観的に聴く事は上達への近道です。
自分では、一定のテンポで弾いているつもりでも、早くなってしまっていたり、よく聞いてみれば間違って弾いていたりなど、間違えたまま覚えてしまっているなどよくあります。
練習する上で客観的に聴く事は、非常に大事です。また次の練習に行かせるので、是非、録音して聞いてみてください。
録音機が無ければ、他の人に演奏を聴いてもらうなどしてもよりいいと思います。
そのように普段から小さな発表会をすることで、演奏を聴いてもらうということに慣れ、本番でもリラックスして演奏出来ます。
挫折しがちなポイント
ピアノに限った話ではありませんが、楽器をはじめてみたものの、なかなか上達できずに挫折してしまうという方も少なくありません。
そこで、ここではピアノ初心者が挫折しがちなポイントと解決方法を解説していきます。
練習がつまらないと感じる
ある程度基礎をマスターするまでは、思うように弾くことができなくて、練習がつまらなく感じられてしまうものです。
これはある程度仕方のない部分もありますが、自分のレベルに合った練習曲を選ぶことである程度は解消できます。
ピアノ練習曲には初心者の方でもすぐに弾けるようになる曲がいくつもあります。まずは、こういった曲から覚えていくことで、ピアノを弾く「楽しさ」を感じながら練習することができます。
頑張りすぎず、初心者レベルの曲を何曲も練習して完璧になったら次のレベル曲といったように、しっかりと一つずつ確実に練習していきましょう。
左右の手の動きの違いに混乱してしまう
ピアノでは、左右の手を別々に動かさなければならないことがあります。そのため、片方の手につられてしまう、または混乱することもあるでしょう。
そんな場合、左右それぞれ片手ずつ練習してみましょう。それぞれの手でしっかりと動きを覚えれば、混乱することは少なくなるはずです。
自分の上達を感じられない
ピアノをはじめたばかりのころは、毎日のように弾けなかったフレーズは弾けるようになるなど、明確に自分の成長を感じることができます。
ですが、少し続けていくとなかなか上達を実感できなくなってしまいます。それがモチベーションの低下や挫折に繋がるケースも少なくありません。
そこで、初級曲に慣れてきたら、自分のレベルより少し上の目標を設定してみましょう。そうすれば、目標をクリアする度にさらに自分の成長を実感できます。
気分を一転、新しい曲に挑戦し、モチベーションアップ
“何度練習しても上手いかない・・・”“練習に飽きてしまった・・・”という場合は、何か違う曲で気分転換することも大事です。
ずっと練習をしていると煮詰まってしまい、前に進むにも進めないスランプに陥ってしまう事があります。
そんなときは、新しい曲に挑戦してみたり、自分の好きな曲、アーティストやピアニストの演奏を聴いたりするなど、すこしリフレッシュすることもとっても大事です。
先ほどもお話ししましたが、頑張りすぎず、ピアノの練習とうまく付き合っていきましょう。
練習は大変ですが、頑張っただけ楽しい演奏が出来ますし、何より達成感があります。上達を目指して頑張りましょう。
一番多い質問“どうすれば上達しますか?”
ピアノ講師をしていると、一番多い質問は“どうすれば上達しますか?”という、とても抽象的な疑問です。
確かに、どこからダメなのか改善点が多すぎて、結局どうしたらいいんですか?といってしまう気持ちはとてもよくわかります。
一言で答えるとしたら、上達のポイントは、“インプット”と“アウトプット”の繰り返しをする事です。
レッスンや、自宅での練習でインプットをして、学んだテクニックや表現を発表会やコンクールなどの人前で披露し、アウトプットをするという流れを繰り返していくことが一番の上達の近道です。
さらに発表会でこの曲を弾くといった目標を持つことは目標達成の近道になります。発表会のように期日を決めることで、何か月も同じ曲を練習をしてしまったり、自分に甘えてしまうことを防ぐことができます。
練習目標も大事ですが、この曲を完成させるといった、少しい大きな目標を決めると、そのために必要な目標ややること、練習方法のヒントにもなります。
おすすめの1時間練習方法
ここからは私流の効果的な1時間練習方法のタイムスケジュールを目的別に紹介していきます。
自分の目的を理解し、今の自分に合った練習方法をみつける参考にしてみてください。
発表会が決まっていないときの1時間練習タイムスケジュール
まずは、発表会の日程がまだ決まっていない場合の練習タイムスケジュールです。
- 指の練習《10分》
- 練習曲《10分》
- 今まで弾いた曲《10分》
- メインの曲(1)《15分》
- メインの曲(2)《15分》
発表会後や発表会がまだ決まっていないというタイミングのときなど、大きな目標がないときの練習は、モチベーションも上がらず、どのように練習したらいいのか迷う時期だと思います。
そのようなときにどれだけ頑張れるかが上達するプレイヤーかそうでないかの別れ道だと思います。
指の練習《10分》
指の練習はバーナムやハノンなどの、自分のレベルに合った教本を使っての練習です。
このときもだらだらと行うのではなく、目標をもって行いましょう。
体力をつけたいから《ハノン1~10までをレガード奏→スタッカートでの練習をノンストップで弾く》など、まず自分の苦手な部分を克服する機会だと思って根気よく練習していきましょう。
発表会後は特に達成感から満足してしまい、練習をおろそかにしがちです。そんなときこそ基礎練習に励み、今まで弾いてきた曲も1度は必ず弾くようにし、自分の持ち曲は大事にしましょう。
練習曲《10分》
ここでの練習曲は、子供でいう「ラーニングトゥプレイ」や「トンプソン」などの教材に当たるものです。私の教室では、「バーナム」を指の基礎練習で使い、「ラーニングトゥプレイ」で曲の練習をしています。
「ラーニングトゥプレイ」は題名があるためイメージしやすく、曲想をつけるとてもいい練習になります。
5本の指をしっかり使う上、短い曲になっているのでレッスンで片手ずつ練習し、自宅で復習し、両手で弾けるようにするといった流れで、一人で曲を仕上げるという練習をするようにしています。
「ブルグミュラー」も練習曲の教材として、とてもいい曲集です。大人の方でもとてもいい練習になりますし、グレードテストやコンクールでも使える曲なので、一石二鳥です。
今まで弾いた曲《10分》
指の練習で十分指のウォーミングアップが終わったらどんどん曲を弾いていきましょう。
新しく始めるメインの曲を練習する前にワンクッション“楽しく弾く”練習をしていきます。
ここではすでに弾ける今まで弾いてきた曲をのびのびと弾いて楽しむ時間です。
悔しいことにどんなに練習をしても1回の発表会のために練習した曲は弾かなくなったらすぐに弾けなくなってしまいます。
なので、練習もかねて、今までの努力を無駄にしないためにも1曲1曲大事に弾いていきましょう。
何年もピアノを弾いていると持ち曲が増えてくると思います。その場合、今日は偶数番号の曲を弾く、曲は左ページの曲を弾くなど、全部弾くと大変なので分けて練習していくのも負担軽減やマンネリ解消につながります。
(1)メインの曲《15分》
ここでは今一番練習したいメインの曲の練習をします。(1)ではレッスンや前回の練習でできなかったところの部分練習をしていきます。
頑張りすぎず、少しずつ確実に練習することが大事です。最初は小節ごと、次は1段ずつと進めていき、余裕がある方はミスしたら始めから弾くなど、少しゲーム感覚で楽しんでもいいと思います。
(2)メインの曲《15分》
こちらではでは先ほど部分練習した曲を通して弾く練習をしていきます。流れをつかむことも大事なので、弾けるところまででいいので、通して弾いてみましょう。
練習なので焦らずゆっくり弾いていきましょう。このときにメトロノームを使って練習するとより効果的です。
最後まで弾けるようになったら強弱をつけ、曲に色を付けていきます。ここは一番時間をかけ、自分の曲に対する思いをじっくり染み込ませていく練習をしていきます。
発表会で弾く曲ではないからといって手を抜かず、いつでも人前で弾けるくらいの完成度にしておくといいと思います。
発表会前の1時間練習タイムスケジュール
ここからは発表会前の練習タイムスケジュールです。発表会前はできるだけ発表曲に集中したいと思います。ここでも効率よく練習していきましょう。
- 指の練習《10分》
- 練習曲《5分》
- 今まで弾いた曲《5分》
- メインの曲(1)《20分》
- メインの曲(2)《20分》
指の練習《10分》
発表会前の指の練習は、発表曲の中で使われる指の動きを中心に練習していきます。スケールの多い曲ならスケール練習、オクターブの多い曲ならオクターブの練習をたくさんするなど、弾く曲のための練習を中心に行うと効果的です。
練習曲《5分》
練習曲は2,3曲に絞って1から新しく練習し始めるのではなく、今まで練習してきた曲を弾いていく感じでいいと思います。
- 今まで弾いた曲《5分》
今まで弾いた曲もほどほどに弾きましょう。モチベーションを上げるためにも好きな曲2,3曲で弾くことを楽しむ時間にしましょう。
メインの曲《20分》
発表曲の苦手ポイントをしっかり分析し、徹底的に練習します。このときに動画や録音をしてできているかチェックをしながら練習していきます。
このときのポイントは動画などを録りためないことです。録ったら聴いてチェックをし、できなかったところをしっかりメモします。その繰り返しをして、理想の演奏へ近づけていきます。
メインの曲《20分》
最後は始めから最後まで通して練習していきます。このときも①と同様に録画または録音し、チェックしながら練習していきます。部分練習ではうまくいっても、通してみると違う感じがするなど、変わりますので、しっかり最後までチェックをしましょう。
メモは楽譜や付箋などに必ずして、改善点を忘れないようにしましょう。
まとめ
いかがでしたか?練習方法は様々ですが、初心者の方や独学の方は迷ってしまうと思います。
しかし、ピアノもスポーツと一緒で、ウォーミングアップがとても大事になります。しっかり指を動かすことで指も動きやすくなりますし、メインの曲を練習するころには目も耳も慣れてきますので、じっくり慣らしてあげるようにしましょう。
目標をもって練習をする事が上達への1番の近道ですので、大きい目標と、そのためにはどのような練習が必要なのかといった小さな目標まで、計画して練習することで、時間を有効活用できます。
練習方法に迷っている方はぜひ参考にしてみて下さい。
また、こちらの記事ではピアノ初心者におすすめの練習曲や練習方法についても解説していますので、ぜひこちらもチェックしてみてくださいね。
伊藤しおり /
ビギナーズ編集部 ライター
趣味はピアノを演奏することと、野球観戦。 現在は自宅でピアノ講師をしながら、演奏活動をして音楽を楽しんでいます。野球も小さい頃から好きなので、音楽もスポーツもどちらの楽しさもお伝えできたらいいなぁと思います!