更新
インターバル走とは何かを徹底解説|効果や練習方法も紹介!
※当記事はアフィリエイト広告を含みます。
マラソンや各種スポーツにおけるトレーニングとして注目が集まっている、インターバル走。正しく取り組むことで、心肺機能以外にも様々な能力を高められる、優秀なトレーニングメニューなのです。
この記事では、インターバル走について、効果や取り組み方、注意点などをご紹介。インターバル走を練習に取り入れてみようと思っている方も、すでに取り入れている方もぜひチェックしてくださいね。
目次
インターバル走とは
インターバル走とは、一定の間隔で、早く走るダッシュとゆっくり走るレスト(ジョギング)を繰り返すトレーニング方法で、別名を「インターバルトレーニング」とも言います。
インターバルは「合間」「休憩」などの意味があり、ダッシュの「合間」に緩いジョギングを入れるということですね。
インターバル走と一口にいても、種類はさまざま。どんな能力を向上させたいか、解決したいかなどによっても取り入れるインターバルトレーニングの種類は異なります。まずはどのようなトレーニングメニューがあるのかをご紹介します。
ショートインターバル
名前の通り、短い距離で行うインターバル走です。ダッシュ200~600mとレスト(ジョギング)を100〜200mもしくは60〜90秒を、交互に繰り返していきます。
ランニングフォームの改善に効果的なのが、ショートインターバルの特長。フォームを改善することで、疲れにくく持久力アップ効果も期待できます。
ミドルインターバル
ミドルインターバルは、800~2000mのダッシュと、レスト(ジョギング)200〜400mもしくは90〜120秒を組み合わせるメニュー。最大酸素摂取量の向上や乳酸活用能力の向上が期待でき、スピードの持久力を高めるのに適しています。
ロングインターバル
ロングインターバルはミドルインターバルよりさらに長い距離になり、3000~5000mで行います。レストの間隔も長くなり、600〜800mもしくは、120〜300秒です。
ミドルインターバルで得られる、最大酸素摂取量の向上や、乳酸活用能力の向上、スピード持久力の向上に加え、脚の筋力向上が期待できます。ただし非常にハードなので、上級者向けのインターバル走と言えるでしょう。
インターバル走の効果とは
ランニングはもちろん、さまざまなスポーツをしている人にとって、インターバル走とはパフォーマンスを上げられる素晴らしいランニングメニューです。ここでは、どのような効果があるのか、詳しくみていきましょう。
心肺機能の向上
野球のピッチャーやサッカー・バスケの選手など、ランナーに限らず心肺機能は強化したいポイントの一つでしょう。
心肺機能を鍛えることで、肺に送られた酸素そ心臓からポンプのように、血液とともに体全身のすみずみに効率よく送られるようになり、持久力アップが期待できます。
インターバル走は、限界スピードまでもっていき、レストをいれることで心肺機能に負荷を与え、心肺機能を効果的に鍛える効果があるのです。
スタミナの向上
最大酸素摂取量とは、一定の時間でどれだけ多くの酸素を体内に取り込むことができるかどうかを示す値のこと。特に長距離のマラソンなど持久力を要するランナーにとっては、最大酸素摂取量をアップさせることは重要です。
たくさんの酸素を取り入れて体内に行き渡らせることができれば、その分、たくさんエネルギーに変えることができます。つまり、より速いスピードで長い距離を走ることができるようになるスタミナがつくのです。
疲労回復力の向上
疲労回復力が向上するのも、インターバル走の大きな特長。負荷のかかる運動を行うことで乳酸が生み出されます。乳酸がたまると疲労の原因と思われがちですが、直接的な疲労物質ではないことが近年わかってきました。
生み出された乳酸は、エネルギー源として再利用することができます。他にも、傷の修復を促進するといった効果も。インターバル走のように負荷の大きいトレーニングは多く乳酸を生み出し、それを再利用することで回復力をアップさせることができるのです。
筋肉(速筋)の強化
インターバル走には筋肉細胞内のミトコンドリアを増大させる効果があります。「生体内のエネルギー生成工場」ともいわれるミトコンドリアが増えることで、筋肉がより長くより多くの力を生み出せるようになるのです。
また、強度の高いインターバルトレーニングを行うことで、「速筋」を効果的に強化できます。
筋肉には遅筋と速筋の2種類があり、強度の低い運動の場合には遅筋を使います。インターバル走で全力で走ることで速筋も使われるため、大幅に強化することができるのです。
インターバル走には肪燃焼効果も
実は心肺機能や筋力向上以外にも、脂肪燃焼という嬉しい効果があるのです。そのため近年ではアスリートに限らず、ダイエットや健康維持のためにランニングをしている方にも注目が集まっています。
強度の高いインターバル走は、筋肉へも大きく刺激します。筋肉は運動によるダメージを回復するために多くのエネルギーを必要するので、強度の高いインターバル走を行うことで、運動後にも基礎代謝レベルを維持できます。
つまり、運動中、運動後のどちらも高い脂肪燃焼とカロリー消費の効果が期待できるのです。
インターバル走の実践方法と注意点
持久力を必要とするランナーにとって、必要な能力の向上などさまざまな効果が期待できるインターバル走。しかし、負荷のかかるトレーニングでもありますので、間違ったトレーニングや無理なトレーニングは故障、疲労などの原因となります。
よりよい効果を得るためには、どの能力を伸ばしたいのか、どのくらいまでのレベルにしたいのか等、目標を設定し、正しく行うことが重要。それではどのようなところに注意して、どのように行えば良いのでしょうか。
目的にあわせた距離を設定する
持久力を必要とするフルマラソンやハーフマラソンなどのような長距離ランナーの場合には、ロングインターバルがおすすめ。3000m~5000mの距離でインターバル走を行うと良いでしょう。
一方の800m~1500mを走る中距離ランナーには800m・1000m・1200m・1600m・2000mなどのミドルインターバルがおすすめ。そして短距離ランナーやランニングフォームを改善させたい場合、200m~600mのショートインターバルが効果的です。
ペースを設定する
インターバル走は全速力が基本ですが、がむしゃらに走るのではなく、普段のペースをきちんと把握して、適切なペースを設定するようにしましょう。
持久力の向上や距離が長いインターバルトレーニングの場合は、通常のレース時よりもペースを抑えると良いです。逆に短い場合はいつもより少し早めのペースを設定しましょう。
レースにあわせて本数を設定する
効果的にトレーニングを行うためには、どのレースに参加するかによって設定本数を決定すると効果的です。例えば、5000m〜10000mのレース参加のためのスピード強化であれば、インターバルトレーニングの本数は少なめに、ペースは早めに設定。
フルマラソンやハーフマラソンなどの長距離であれば、設定本数を多めに、ペースは抑えめにすることで、持久力や筋力を効果的に鍛えられます。
レストをとり方を覚える
レストの時間は全速力で走った時間と同じか少し短めに設定すると効果的。ただ、レストを長くとっては効果がないということはありません。
慣れないうちは無理せずにきちんとレストをとって、徐々に間隔を短くしていくなどで強度をあげると良いでしょう。
心拍ゾーンの管理をしっかり
ランナーに欠かせないのが心拍数の管理。インターバルトレーニングを行う際には心拍数の上下に気を配りましょう。疾走区間は最大心拍数の85〜100%で行い、レスト区間は50%を下回らないようにすると良いでしょう。
その日の体調や気候なども走りに影響します。ペースだけではなく、心拍数を見ながら体調などの変化に合わせて、トレーニングを行うことです。
計画を立てて走る
インターバル走は高い効果を得られるトレーニング方法ですが、その分、体への負荷も大きいのが特徴。そのために、トレーニング後の疲労回復には時間がかかります。
充分に回復しないままにさらにインターバル走で負荷をかけてしまうと、故障の原因に繋がりかねません。インターバル走は毎日続けるデイリートレーニングではなく、週に1~2回程度と計画を立てて行う良いでしょう。
ウォーミングアップ&ダウンをしっかり
負荷の高いインターバル走は、通常のジョギングより怪我のリスクも高くなります。トレーニング前には充分にウォーミングアップをして体を温めて準備をしましょう。
さらにトレーニング後はしっかりとクールダウンしてケアをすることで、疲労の回復も早くなります。
まとめ
正しく行うことで高い効果を得ることができるインターバル走。ただし、無理をしてしまうと怪我や故障などのリスクも高まります。
ご自身の目標タイムや伸ばしたい能力、改善したいポイントなどによっても設定するメニューは異なりますので、心拍数を管理しつつご自身にあったトレーニングメニューを見つけてください。
この記事が少しでもランニングや競技力のレベルアップの参考になれば幸いです。
タカ /
ビギナーズ編集部 ライター
ホワイト企業を退職後、世界一周の旅に。アフリカや中南米、中東などを巡る。帰国後は雑誌社勤務を経て、フリーのライターとして活動中。