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SF小説のおすすめ20選!SFの魅力や選び方についても解説
※当記事はアフィリエイト広告を含みます。
宇宙や科学をテーマとし、壮大な世界観が魅力の「SF小説」。
SFとは、「サイエンス・フィクション」の略です。
数々のSF小説が発売されており、どの作品から読めばよいか悩みますよね。日本の作品だけではなく、海外にも有名な作家が多く存在しています。
そこで今回は、SF小説の魅力や選び方と、おすすめの作品を紹介します。
SF小説の魅力
SF小説は、宇宙・タイムトラベル・未知のウイルスなどをテーマとしており、幅広いジャンルを展開しているのが魅力です。
難しい内容の作品はありますが、小学生や中学生でも楽しめる作品も豊富。
リアリティのある作品やディストピア小説は、現代社会への警鐘になることもあります。
ディストピアは、ユートピアの反対で「反理想郷」を指す言葉です。どこかリアリティのある過度な監視社会や、行動を制限される社会などが描かれます。
過去の作品は、未来を想像して描かれているので、答え合わせのように読むのもおすすめです。
こちらでは、おすすめのsf映画作品と視聴できる動画配信サービスを紹介しているので、映像作品にも興味がある方は必見です。
SF小説の選び方
SF小説を選ぶときに確認したいポイントを3つ紹介します。
物語の長さから選ぶ
SFの世界観にじっくりと没入したい人には、長編がおすすめです。
さらに、シリーズ化されている作品も多い点もSF小説の特徴。長く楽しみたい人にも適しています。
手軽に読みたい人には、短編がぴったりです。短編とはいえ、SFは手軽に非日常的な世界観を楽しめます。
年代から選ぶ
SFには、海外の作品を中心に古典的名作が多くあります。
長く愛されている古典作品は、多くの人を魅了してきました。当時の空気感を味わえるのが魅力です。
また、当時からみた未来像も楽しめます。
一方で、新進気鋭の作家による小説は読みやすい点が特徴です。現代の視点で描かれており、情景をイメージしやすく感じるでしょう。
ジャンルから選ぶ
SFとはいっても、宇宙・タイムトラベル・ディストピアなど様々なジャンルがあります。
まずは自身のもつSFへのイメージから、ジャンルを選んでみるのがおすすめです。
自分にとって理解しやすいテーマの作品に触れることで、SFに親しめるようになります。
SF小説のおすすめ20選
おすすめのSF小説を、日本と海外の作品に分けて時系列に紹介します。
日本のSF小説10選
日本のSF小説のおすすめを10作品紹介します。
復活の日(小松左京)
1964年に発表された作品です。
致死率100%のウイルスを乗せた、小型飛行機が墜落します。ウイルスの保管容器が壊れ、ウイルスが世界中に広がってしまうのでした。全人類が滅亡の危機に瀕する中で、南極大陸でわずかに生き残った人類が再生を模索するストーリーです。
どこかリアリティのある作品に触れたい人におすすめします。
残像に口紅を(筒井康隆)
五十音が1種類ずつ文面から消えていく、1989年に発表された実験的な小説です。
その音を含む言葉も消失してしまう世界を描いたストーリーです。ページを読み進めるごとに、愛するものが失われていきます。何かを失い、気付かないうちに忘れてしまう怖さを感じられます。
読み手を巻き込んだユニークな作品を楽しみたい人は、手に取ってみてはいかがでしょうか。
グラン・ヴァカンス(飛浩隆)
2002年に発表された作品です。
人間が訪れなくなってから1000年後の、仮想空間にあるヴァカンスが舞台。取り残されたAIたちは、永遠に終わらない夏を生きていました。蜘蛛の大群により、それまでの穏やかな暮らしが一変します。
美しくもあり残酷な世界観を楽しみたい人におすすめです。
時砂の王(小川一水)
西暦248年の耶馬台国で、突如として物の怪に襲われた女王・卑弥呼。未来からきた男が彼女を救うものの、2300年後の地球は壊滅状態にあると語り出します。なんと3世紀の耶馬台国が、人類を救う最終防衛ラインでした。
タイムリープものや、歴史ものが好きな人にぴったりです。
新世界より(貴志祐介)
サイコキネシスを手にした人類が住む、1000年後の日本が舞台です。神栖66町では、注連縄で集落を囲い、穢れの侵入を防いでいました。隠されていた先史が明らかになり。平和な日常が大きく動き出します。
漫画やアニメなど、メディアミックス作品を楽しみたい人にもってこいです。
ハーモニー(伊藤計劃)
発達した医療によって、ほとんどの病気が治る未来を描いたディストピア小説です。そのような中で、3人の少女は餓死することを選びました。死ねなかった少女・トァンは、死んだはずの少女・ミァハの影を見るのでした。
リアリティのある物語が好きな人は要チェックです。
あなたのための物語(長谷敏司)
西暦2083年を舞台に、主人公・サマンサは人工神経制御言語・ITPの開発に取り組んでいました。しかし、感覚の平板化という障壁が浮上します。
ITPテキストで作られた仮想人格に小説を書かせることで、問題を解決しようとしていました。そのような中で、サマンサに余命半年が告げられます。
「生」や「死」について考えたい人は、チェックしてみてください。
華竜の宮(上田早夕里)
2010年に発表された作品です。
海底隆起によって多くの陸地が水没してしまった、25世紀の地球が舞台。人類は困難を乗り越え、陸上民と海上民に分かれて生活していました。
陸上民は高度な情報社会を保ち、海上民は生物船・魚舟で暮らしていたのでした。過酷な試練が迫る中、人類に救いはあるのでしょうか。
圧倒的な世界観に浸りたい人にぴったりです。
彼女は一人で歩くのか? Does She Walk Alone?(森博嗣)
人工細胞から作られ、見た目は人間とほとんど変わらないウォーカロンという生命体がいました。主人公のハギリは、ウォーカロンと人間を識別する研究をしています。しかし、ハギリは何者かに襲撃され、命の危機に晒されます。
人間性や命について深く考えたい人におすすめします。
横浜駅SF(柞刈湯葉)
2016年に書籍化された作品です。
改築工事を繰り返している横浜駅が、自己増殖をはじめます。脳に埋め込まれたSuikaによって管理される、エキナカ社会が舞台です。駅の外側で暮らす非Suika住民のヒロトが、人類の未来を懸けて横浜駅構内を旅する物語。
横浜に縁のある人はもちろん、ユニークな設定を楽しみたい人におすすめです。
海外のSF小説10選
海外のSF小説のおすすめを10作品紹介します。
夏への扉(ロバート・A・ハインライン)
1957年にアメリカで刊行された作品です。
主人公の飼い猫・ピートは、冬になると「夏への扉」を探しはじめます。親友と恋人に裏切られ、ある発明を奪われた主人公。冷凍睡眠で30年後へと送り込まれ、失ったものを取り戻すために奮闘します。
ハッピーな気持ちになりたい人や、SFの名作を読んでみたい人にぴったりです。
渚にて 人類最後の日(ネヴィル・シュート)
第三次世界大戦が起こり、放射能で覆われた北半球の国々は壊滅。スコーピオンでオーストラリアに逃げてきた人々に、放射性物質が迫ります。そのような中で、アメリカからモールス信号が届きました。
SFの古典的名作を読みたい人や、人類の終わりを想像したい人におすすめです。
ソラリス(スタニスワフ・レム)
意思のある海に覆われた惑星・ソラリスが舞台です。
謎を明らかにすべく宇宙ステーションに派遣された心理学者・ケルヴィン。しかし、先に派遣されていた研究者は精神に支障をきたしていました。やがて、ケルヴィンも同じ現象に襲われ苦しみます。
ミステリー要素のある小説が好きな人におすすめです。
月は無慈悲な夜の女王(ロバート・A・ハインライン)
2076年に、地球からの搾取に苦しむ月世界植民地は独立を宣言しました。流刑地・植民地として地球から虐げられてきた月世界。
革命を起こすべく立ち上がったのはコンピュータ技術者・マニーと、自意識のある巨大コンピュータ・マイクでした。宇宙船も武器もない月世界人は、どのように地球へ対抗するのでしょうか。
革命や独立をテーマとした小説を読みたい人におすすめです。
アンドロイドは電気羊の夢を見るか?(フィリップ・キンドレッド・ディック)
アメリカで1968年に出版された作品です。
戦争の影響で多くの生物が絶滅した中で、生物を飼うことがステータスの1つとなっていました。
そのような中で、火星にいる奴隷のアンドロイドが地球に逃げ込む事件が起こります。本物の羊を飼いたい主人公・リックは、懸賞金目当てにアンドロイドの始末を引き受けるのでした。
「人間」について深く考えたい人にぴったりです。
ユービック(フィリップ・キンドレッド・ディック)
死んだ人間をすぐに冷凍保存して特別な機器を使えば、死後も会話ができる世界が舞台です。
グレンと反超能力者のジョーは、悪い超能力者から市民を守るために月に向かいます。グレンは爆発に巻き込まれ瀕死状態になり、ジョーが冷凍保存するのでした。
ドラマチックな展開が好きな人は、手に取ってみてはいかがでしょうか。
星を継ぐもの(ジェームズ・P・ホーガン)
1977年に発表された作品です。
月面調査員が、真紅の宇宙服を着た死体を見つけます。調べたところ、死んでから5万年過ぎていることが判明。現代に生きる人類との関係性はみられるのでしょうか。
人類の起源に興味のある人や、科学者の活躍する作品が気になる人にうってつけです。
ニューロマンサー(ウィリアム・ギブソン)
主人公のケイスは、電脳空間から企業の情報を盗むコンピュータ・カウボーイでした。その能力を奪われた彼は、能力を再生させる代わりに危険な仕事を任されます。テクノロジーと暴力が巣食う世界に戻っていくのでした。
サイバーパンクの先駆け的な作品を読みたい人にうってつけです。
たったひとつの冴えたやりかた(ジェームズ・ティプトリー)
1986年にアメリカで発売された短編集です。
宇宙船で、こっそり憧れの星空へ旅立った16歳の少女・コーティー。冷凍睡眠から目覚めた彼女の脳には、エイリアンが寄生していました。意気投合するものの、エイリアンには秘密があったのでした。
表題作のほかに「グッドナイト、スイートハーツ」「衝突」の2作品が含まれています。壮大な世界観に没頭したい人は、チェックしてみてください。
老人と宇宙(ジョン・スコルジー)
2005年にアメリカで書籍化された作品です。
75歳を迎えた主人公・ョン・ペリーは、75歳以上の男女しか入隊できないコロニー防衛軍に入ります。さらに、二度と地球には戻れない条件付きでした。各惑星に住む人類を守るべく、エイリアンたちと戦いを繰り広げる物語です。
設定が独特な唯一無二の作風を楽しみたい人は、チェックしてみてください。
こちらの記事では、海外小説のおすすめ20作品をご紹介しています。SF以外にも海外小説に興味がある方は、是非チェックしてみてくださいね。
まとめ
SF小説の魅力や選び方、おすすめの作品を紹介しました。
古典的な名作から現代の人気作まで、幅広くピックアップしています。
気になる小説があれば、ぜひ手に取ってみてくださいね。
こちらの記事では、名作小説おすすめ30選をまとめています。SF小説以外にも興味がある方は参考にしてみてください。
ヒロキタナカ /
ビギナーズ編集部 ライター
大学院を修了後、IT業界を経て独立。選書サービスやWebメディアを運営する傍ら、ライターとしても活動しています。趣味は読書やサウナです。