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オーボエ初心者の吹き方・選び方|おすすめメーカー・リード5選

オーボエ初心者でも上達する吹き方・選び方を解説します。オーボエの種類の違いを比較し、吹きやすいおすすめオーボエやリードをメーカー毎に厳選。レッスンにかかる費用や値段もご紹介するので、楽器初心者や、大人になって再度始めたい方も必見のオーボエ入門講座です。
オーボエ初心者の吹き方・選び方|おすすめメーカー・リード5選

※当記事はアフィリエイト広告を含みます。

オーボエの音はアンサンブルの中でもよく響き、女性の歌声にも近いと言われます。

その美しいメロディに憧れ、オーボエを始めてみたいと思った方も多いのではないでしょうか。

しかし、オーボエは世界一難しい木管楽器としてギネスに認定されています。

これだけ聞くととても難しく思えるオーボエですが、練習次第で初心者でも演奏が可能です。

オーボエの成り立ちと共に、初めての方でも吹けるようになる方法や、これからオーボエを始めたいという方におすすめのモデルをご紹介します。

オーボエを知って、ぜひチャレンジしてみましょう。

オーボエはどんな楽器?

オーボエはよくクラリネットと間違われやすいですが、構造を見ると全く違う楽器であることがわかります。

オーボエの構造と共に、その成り立ちについて解説します。

オーボエの歴史

オーボエが誕生した正式な時期はわかっていませんが、古代エジプトが起源という説があります。

壁にオーボエのような楽器(葦笛:あしぶえ)が描かれており、これがヨーロッパに伝わって今のオーボエの先祖になったという説です。

はっきりとわかっている範囲では、軍楽器などで使用されていたショームという楽器が室内用に改良され、17世紀頃にオーボエとして誕生しました。

初期のショームはキーが2、3個しかついていませんでしたが、徐々に改良されて現在のオーボエができたようです。

オーボエが魅せる音色

オーボエはソロで奏でられることが多い管楽器です。オーケストラや吹奏楽のような演奏シーンでも、オーボエが魅せる音色やその表現力の豊かさからソロパートが多いのです。

はたまた、他の楽器との相性も良いことからアンサンブルでも大活躍するマルチな楽器と言えます。

魅力的なお話が多いオーボエですが、吹けるようになるまでとても苦労する楽器なのです。「木管楽器の中で最も難しい楽器」と言われており、習得難易度はギネス・ワールド・レコーズの認定を受けるほどです。

習得をするまでには時間はかかりますが、習得できたときの喜びは何倍にもなりますね。

オーボエの仕組み

オーボエは、上管、下管、ベルという3つの構造に大きく分けられます。

オーボエは、上管にリードと呼ばれる葦の一種を削ったものを装着し、これを振動させることによって音を出しているのです。

ちなみに、オーボエのリードは2枚付いており、これをダブルリードと言います。ダブルリードの楽器としては、オーボエの他にファゴットが有名です。

先述のクラリネットは、マウスピースにリードが1枚付いているシングルリードなので、吹き口からも違っていることがわかりますね。

初心者向けオーボエの選び方

一口にオーボエと言っても、オーボエの中はいくつかの種類があります。

オーボエを始めるためには、オーボエにどのような種類があり、どのようなものを選ぶべきかを解説します。

ドイツ式とフランス式

オーボエの種類は、ドイツ式とフランス式に大きく分けることができます。

ドイツ式はウィンナー式、フランス式はコンセルヴァトワール式とも呼ばれます。

19世紀頃までドイツ式が主流でしたが、オーボエの欠点とされていた、不正確な音程等を改良して生まれたのがフランス式です。

現在ではフランス式が主流となっており、ドイツ式を使っているのは一部のオーボエ奏者のみです。

現在日本で販売されているオーボエのほとんどがフランス式なので、ドイツ式とフランス式があるということだけ頭に留めておきましょう。

セミオートマティックとフルオートマティック

オクターブキーのメカニズムの違いによって、オーボエにはセミオートマティックとフルオートマティックの2つのシステムがあります。

セミオートマティック

セミオートマティックは、第1オクターブキーと第2オクターブキーそれぞれのレバーを押したり離したりすることで、それぞれのキーが開いたり閉じたりする仕組みです。

メカニズムがシンプルなので、フルオートマティックに比べて金属パーツも少なく、軽いのが特徴です。

フルオートマティック

フルオートマティックは、第1と第2オクターブキーが1つのレバーの操作で連動することから、フルオート(全自動)と呼ばれています。

運指が楽になるというメリットがありますが、複雑な構造をしているので、セミオートに比べてメンテナンスが難しいです。


全世界的に見るとセミオートを使っている割合が多く、プロのオーボエ奏者の多くもセミオートを使っています。

以前は音の違いがあるとされていましたが、近年その差も無くなりつつあるのが現状です。

初心者の方であれば、メンテナンスしやすく、流通量も多いセミオートマティックがおすすめです。

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初心者でも吹ける!オーボエの吹き方

音が出るようになるまで時間がかかると言われるオーボエですが、具体的にはどういった手順で吹けばいいのでしょうか。

オーボエの基本の吹き方をご紹介します。

口の形は「お」

まず、オーボエを吹くときの口の形ですが、上下の唇を歯にかぶせたような状態でリードを咥えます。

「お」と発音するときの口の形で、唇を少し巻き込むような形です。

どのくらいの深さで咥えればいいのかは人によってまちまちなので、浅すぎず深すぎず、練習の中で自分に合ったリードと唇の位置を探しましょう。

腹式呼吸を意識する

オーボエは吹き口のリードが非常に細いため、吸い込んだ息を高圧で吐き出す必要があります。

イメージとしては、細くてスピードの速い息を入れていくような感覚です。

これができていないと、吸い込んだ息が余って呼吸が辛くなってしまうので、肺に溜まっている息を全て吐き出します。

腹式呼吸の注意点としては、あくびをするように口を大きく開けることです。

実践してみるとわかりますが、口を大きく開けると自然と喉が開き、喉が開くと下腹部が膨らむように息を吸い込むことができます。

ぜひ、この方法で腹式呼吸を練習してみましょう。

姿勢を正す

腹式呼吸ともつながるのですが、演奏するときは姿勢を正して息を吐き出しましょう。

猫背になってしまっていると、お腹に上手く力が入りません。

コツとしては、背中をまっすぐにするというよりは、椅子に座っているお尻の位置を少し高くするようなイメージです。

こうすることで、無理なく美しく姿勢を正すことができます。

まずはリードで音出しができるようになってから、実際にオーボエにリードをつけて練習してみるのもいいでしょう。

▼リードでの音出しはこちらの動画が勉強になります。

初心者がオーボエを始めるのにかかる費用

オーボエの成り立ちや仕組み、具体的な演奏方法について見てきましたが、実際にオーボエを始めるとなると、どのくらい費用がかかるのでしょうか。

オーボエ本体の値段や、オーボエを始めるにあたって揃えるべきものなど、詳しい費用をまとめました。

オーボエの値段は?

オーボエの価格相場は、おおよそ30~100万円ほどです。

初心者用のセットであれば、安いもので10万円台のものもありますが、大体40~70万円くらいが相場です。

敷居が高く感じられますが、後述するように、市場に流通しているのはYAMAHAやマルゴといったプロも使う一流メーカーのものが多く、安価なメーカーの品はあまりありません。

メンテナンスをすれば数十年と使い続けることができるので、楽器の値段としては妥当ともいえます。

リードの価格相場

リードは消耗品なので、定期的に買い替える必要がありますが、5セットで2,000円くらいのものから、2,000~3,000円のものが相場です。

クラリネットと比べると、マウスピース単体で10,000~20,000円に加えてリードの費用がかかるので、マウスピースを使う楽器よりは安く済みます。

肝心の寿命ですが、毎日吹き続けていると数日~1・2週間ほどでだめになってしまうこともあるので、大体2~4週間ほどと考えましょう。

その他アクセサリー

前述のリードですが、とても繊細なものなので、リードケースに複数本入れて保管するのが一般的です。

また、同じものを立て続けに使っていると消耗も早いので、ケースに入れてローテーションで使っていくのが理想でしょう。

リードケースは2,000~5,000円で手に入ります。

その他に必要なものとしては、オーボエのメンテナンス用品です。

どこまで揃えるかにもよりますが、最初の内は各メーカーから管楽器メンテナンスセット等が販売されているので、それを使うのもいいかもしれません。

セットであれば大体3,000円程度なので、リードと一緒に購入しておきましょう。

初心者におすすめ!メーカー別オーボエ3選

前項でご紹介した、セミオートマティックのおすすめ機種をメーカー毎にご紹介します。

YAMAHA YOB-411

言わずと知れたYAMAHAが出しているセミオートマティックのオーボエです。

YAMAHA製のオーボエは作りが均一で音程が良いことに定評があり、入門モデルから上級モデルまで幅広く製造しています。

YOB-411はスタンダードシリーズに分類され、楽器作りに最適なグラナディラという素材で作られています。

国産メーカーの安心高品質な作りで、メンテナンスがしやすい機構を採用する等、初心者向けの配慮が嬉しいですね。

J.Michel OB-1500

OB-1500はJ.Michelのエントリーモデルです。

割れにくく、温度や湿度の変化に影響されにくい素材でできているので、屋内・屋外問わず演奏することができます。

オーボエに不慣れな方でもストレスが無いよう、本体を軽くするといった工夫もされているのが特徴です。

オーボエを始めてみたい方が、まず最初にオーボエに慣れるためにうってつけのモデルです。

Rigoutat(リグータ) delphine☆(デルフィーヌ・スター)

リグータはフランスのメーカーで、オーボエ3大メーカーの1つに分類される人気メーカーです。

リグータの音色は明るいと表現されることが多く、繊細で柔らかなサウンドが世界中で愛されています。

デルフィーヌ・スターはリグータの中級モデルで、デルフィーヌというモデルのキー装備を充実させて、上級機種に近づけたモデルです。

上級モデルにも引けを取らない音色と作りなので、本腰を入れてオーボエを始めたいという方にぜひ使っていただきたい1品です。

初心者におすすめのリード2選

リードを自作する方もいますが、初心者の内は完成されたリードを購入するのが無難です。

初心者の方に人気のリードを集めたので、自分に合ったリードを探す手立てにしてください。

JOSEF(ヨーゼフ)

人気オーボエメーカーであるヨーゼフが発売しているリードです。

ヨーゼフはYAMAHA同様に日本のオーボエメーカーで、リードの作りが良いのがポイントです。

リードは天然素材なのでどうしても個体差が出てしまいます。

しかし、ヨーゼフ製のリードであれば、買ったけれどほとんど使いものにならなかった、ということは少ないのではないでしょうか。

Legere(レジェール)

リードは普通、葦の茎(ケーン)で作られているものが多いのですが、こちらのリードは樹脂製のリードです。

天然素材のケーン製と比べて、温度や湿度といった外部環境に左右されずらく、いつでもすぐに吹けるというメリットがあります。

また、ケーン製は2~4週間ほどで使えなくなってしまいますが、樹脂製は3~6ヶ月ほど使えるというメリットもあります。

その分ケーン製よりは高価になってしまうので、リードの水分調整が上手くいかない方や、買い替えが面倒という方は使ってみるのもいいでしょう。

初心者でもオーボエをはじめてみよう

いかがでしたでしょうか。

オーボエの歴史や構造を学び、オーボエがどういった楽器なのか理解していただければ幸いです。

オーボエは難解な楽器というイメージが強いですが、音が出せるように練習する点は他の楽器と同じですし、全くの初心者から学べる音楽教室もあります。

いきなり購入するのは不安、という方にはオーボエのレンタルサービスもおすすめです。

自分に合ったオーボエや練習方法を見つけて、ぜひオーボエをはじめてみましょう!

音楽教室のレッスン受講もおすすめ!

椿音楽教室は、東京都内200か所でマンツーマンレッスンを受講可能な音楽教室です。各地のスタジオでレッスンが受講できるため、自分の都合の良い場所でレッスンを受けられます。

ギネスで世界一難しい木管楽器として認定されているオーボエですが、演奏経験豊富な講師の方が揃っておりハードルを感じることなく始められることができます。

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入会費 レッスン費用(月2回60分レッスン)
10,000円 10,636円(税抜)
レッスン予約制度 教室所在地
相談の上決定 東京(約200か所)
神奈川
埼玉
千葉

楽器を貸してくれる無料の体験レッスンがあるので、ぜひ一度無料体験レッスンを受けてみることをおすすめします。オーボエを趣味のひとつとして本格的に始めるきっかけになるのではないでしょうか。

Reika Sato /
ビギナーズ編集部 ライター

大学時代は軽音サークルでベースを担当。カフェラテの摂取量に定評のあるカフェイン中毒。趣味はグルメ漫画とミステリー・SF映画鑑賞。

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