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『進撃の巨人』の伏線を考察!完結してもなお語られる緻密な物語

衝撃展開の連続と謎の数々で、視聴者を楽しませ続ける『進撃の巨人』。張り巡らされた伏線の質が高く、原作が完結したあとも新発見がある作品です。そこで本記事では『進撃の巨人』の伏線と回収を、考察をしながら紹介していきます。
『進撃の巨人』の伏線を考察!完結してもなお語られる緻密な物語

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原作が2021年に完結し、アニメは2023年秋に放送予定の完結編後編で終了する『進撃の巨人』。そんな本作の特徴は、なんと言っても緻密な伏線です。

ストーリーはもちろん、視聴者を唸らせる伏線の数々が、本作を日本有数の名作へと押しあげました。そこで本記事では『進撃の巨人』の華麗な伏線と回収を、エピソードごとに紹介し考察していきます。

伏線考察とともにストーリーも紹介し、記事内には作品のネタバレもあるので注意してください。

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進撃の巨人のあらすじ

進撃の巨人のあらすじ

突如現れた謎の巨人により、滅亡の危機に立たされた人類。彼らは巨大な三重の壁を作り、限られた土地で平和を保っていました。

エレン・イェーガーは、限られた土地に満足する大人を軽蔑し、壁外調査をする調査兵団に憧れる変わった少年です。そして平和が壊れ再び人類が地獄を見たとき、エレンは巨人を駆逐すると心に決めるのでした。

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「進撃の巨人 トロスト区防衛戦編」の考察

「進撃の巨人 トロスト区防衛戦編」の考察

最初にエレンが調査兵団に入団するまでを描く、トロスト区防衛戦編の考察をしていきます。

トロスト区防衛戦編のあらすじ

訓練兵団として3年を過ごした850年、再び超大型巨人が現れ、エレンたちも戦闘に加わります。

そんな中でアルミンを助け、巨人に食べられてしまうエレン。しかし彼は、なぜか巨人として復活したのです。そしてエレンの巨人化能力を使った人類は、壁の穴を塞ぎトロスト区を奪還したのでした。

タイトル『進撃の巨人』

最初の数巻は、誰もがタイトルの『進撃の巨人』を壁外から攻めてくる巨人だと思ったでしょう。しかし実際は、エレンが継承した巨人の名前であると明かされました。

始祖ユミルが能力を分けた9つの巨人のうち、「進撃の巨人」は自由を求めて進み続けた種類です。エレンが1話の時点で外に憧れ自由を求めていたのも、進撃の巨人への伏線だったのでしょう。

「二千年後の君へ」

1話のタイトル「二千年後の君へ」は、意味がわからず常に視聴者に考察されていました。しかしアニメ80話「二千年前の君から」で、1話のタイトルは始祖ユミル目線であったと判明します。

王の奴隷として過ごし愛を求めていたユミルは、解放してくれる相手をずっと待っていたのです。1話のタイトルに難解な伏線を張るのもすごいですし、80話越しの重要な伏線回収はさすが『進撃の巨人』と言えるでしょう。

カルラの死の真相

本作の中でも、屈指の有名シーンである、エレンの母・カルラが巨人に食べられてしまう場面。実はこの巨人は、未来のエレンが操っていたと後に判明します。

未来のエレンは、過去の自分が巨人の駆逐を目指すように仕向けていたのです。カルラの死が衝撃的だっただけに、この事実は多くのファンを驚かせました。

またカルラを食べた巨人が、エレンの父・グリシャの前妻であるダイナ・フリッツなのも驚愕の事実です。

グリシャの目線

子供の頃のエレンに、グリシャはずっと秘密にしていた地下室を見せてやろうと話します。喜ぶエレンですが、グリシャはエレンと違う方向を向いていました。

実はこのシーンのグリシャは、子供のそこにいるエレンではなく、未来から記憶を除き見ていた大人のエレンに話していたのです。

進撃の巨人には継承者の記憶を覗き見る能力があります。グリシャはそれを知っており、大人のエレンが見ていることもわかっていました。最序盤から伏線が巧妙すぎます。

「進撃の巨人 女型の巨人編」の考察

「進撃の巨人 女型の巨人編」の考察

次にウトガルド城での籠城戦直前までを描く、女型の巨人編を考察します。

女型の巨人編のあらすじ

突如現れ、格闘術を使う「女型の巨人」に調査兵団は大ダメージを負わされてしまいます。

そんな中アルミンが女型の巨人を、同期のアニ・レオンハートであると突き止めました。捕獲作戦を決行するものの、アニは巨人の能力で体を硬質化させ、拷問や詰問は不可能になってしまったのでした。

女型の巨人の方向転換

アルミンやライナーと戦闘していた女型の巨人は、突如知らないはずのエレンがいる方向へと向かって行きます。

謎であったこのシーンですが、後にライナーが女型の巨人に掴まれた際、手のひらに刃で刻み教えていたと判明しました。

よくよく考えればいくらライナーとは言え、巨人に握られた状態から逃げるのは簡単ではないでしょう。アニがその直後に方向転換した事実を見ても、この描写はライナーが女型の巨人と仲間であると示唆していたのかもしれません。

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「進撃の巨人 ウトガルド城編」の考察

「進撃の巨人 ウトガルド城編」の考察

次にエレンが拉致されるまでを描く、ウトガルド城編を考察します。

ウトガルド城編のあらすじ

アニの捕獲作戦が実行される12時間前、ウォール・ローゼの中に多くの巨人が現れ、104期生のメンバーはピンチに陥ります。

作戦が終わったエレンが駆けつけ危機は脱したものの、なんと突如ライナーが自分とベルトルトの正体は巨人だと明かしたのです。そしてエレンを、自分たちの故郷へ拉致してしまったのでした。

「いつか借りを返さねぇと」(コニーの発言)

ウトガルド城でライナーに助けられたコニーは、アニにも助けられたことを思い出し、「いつか借りを返さねぇと」と発言します。そこから何話も経過した「地鳴らし編」で、コニーは絶体絶命のライナーとアニを助けているのです。

コニーがこのセリフを言った直後に、ライナーとアニは敵になりました。この時点でコニーにこれを言わせていたということは、後半で物語が複雑化し、また彼らが共闘する展開があると決めていたのでしょう。

「進撃の巨人 エレン奪還編」の考察

「進撃の巨人 エレン奪還編」の考察

次にエレンやユミルを取り戻すまでを描く、エレン奪還編を考察していきます。

エレン奪還編のあらすじ

エルヴィンはエレンの拉致を知り、憲兵団や駐屯兵団も含めた、混成兵団を作り後を追います。

アルミンの機転もありエレンの奪還には成功したものの、多数の巨人を前に絶体絶命のピンチ。そんな中エレンが「叫びの力」で危機を脱し、混成兵団はエレンやユミルの奪還に成功したのでした。

「そんなもん、何度でも巻いてやる」(エレンの発言)

大ピンチの中でミカサはエレンにお礼を言い、最後に「マフラーを巻いてくれてありがとう」と告げます。それにエレンは、このセリフを返しました。ミカサのお礼には、色々な意味が込められています。

そして原作最終話のラストシーン、1匹の鳥がミカサのマフラーを器用に巻いてあげます。それを見て、ミカサは何かがわかったような表情を浮かべました。

もし鳥がエレンの生まれ変わりなのであれば、エレンはこの約束を守ったと言えるのではないでしょうか。

「進撃の巨人 王政編」の考察

「進撃の巨人 王政編」の考察

次にヒストリアが女王に即位するまでを描く、王政編を考察していきます。

王政編のあらすじ

エレンの力やヒストリアの正体を知った王政に背き、リヴァイは新リヴァイ班を設立します。一方のエルヴィンは私欲しか考えない上層部に嫌気が差し、クーデターを画策していました。

調査兵団はクーデターで起きた罪をなすりつけられますが、民間人の監視によって王政の闇が暴かれます。そしてヒストリアは女王として即位したのでした。

巨人になる両隣

リヴァイは新リヴァイ班の面々に、今後の動きを語り、可能性のある悲劇を並べます。そこでリヴァイが「隣の奴が巨人になろうが」と言うと、驚き隣を見るサシャが描かれました。

このシーンでサシャの隣にいるのは、ジャンとコニー。この2人は、作品後半で無垢の巨人にされてしまうメンバーです。何気ないワンシーンですが、これも展開を示唆した伏線だったのではないでしょうか。

「進撃の巨人 ウォール・マリア奪還編」の考察

「進撃の巨人 ウォール・マリア奪還編」の考察

次にアルミンが「超大型巨人」の能力を手に入れるまでを描く、ウォール・マリア奪還編を考察していきます。

ウォール・マリア奪還編のあらすじ

エレンが硬質化能力を持ったため、リヴァイたちはウォール・マリア奪還作戦を開始します。

ライナーやベルトルトと再戦する中、アルミンは捨て身の作戦でベルトルトの体を超大型巨人から露出させました。同じく瀕死のエルヴィンではなく、リヴァイはアルミンに巨人化の薬を使ったのです。

人類を救うのはアルミン

アルミンとエルヴィンが瀕死の中、リヴァイはどちらに巨人化の薬を使うか迷ってしまいます。そこでエレンが、自分でも団長でもないと前置きし、人類を救うのはアルミンだと口にしたのです。

このシーンでのエレンは、アルミンの自由な発想力や勇気を買って発言したのでしょう。しかし原作最終話、実際にアルミンは人類を救った英雄となったのでした。

「進撃の巨人 マーレ襲撃編」の考察

「進撃の巨人 マーレ襲撃編」の考察

次に瀕死となったリヴァイをハンジが連れ去るまでを描く、マーレ襲撃編を考察していきます。

マーレ襲撃編のあらすじ

舞台は変わってマーレ。マーレに潜入していたエレンは、次々と要人を殺しハンジらとともに飛空船で帰還します。

しかしエレンはジークと繋がっており、ジークからは恐るべき目的が明かされました。エレンとジークを支持するイェーガー派によって各地でクーデターが発生し、リヴァイもジークとの戦闘で重傷を負ってしまいます。

「死ぬな、生き延びろ」(リヴァイの発言)

リヴァイはこれから戦闘を開始する部下に、このセリフを告げます。

『進撃の巨人』と言えば、敬礼でもある「心臓を捧げよ」です。しかし物語終盤にて、実はリヴァイは「心臓を捧げよ」を言ったことがなかったと判明します。

普段は冷静なリヴァイですが、本当は仲間の死を誰よりも悲しんでいました。「心臓を捧げよ」を言っていなかったと知ると、このシーンがさらに際立ちます。

「進撃の巨人 地鳴らし編」の考察

「進撃の巨人 地鳴らし編」の考察

次に地鳴らしが開始されるまでを描く、地鳴らし編を考察していきます。

地鳴らし編のあらすじ

エレンはジークに、自分の本当の目的は「道」に来ることだったと伝えます。

エレンは何よりも大切な仲間のために、他人の自由を奪うと決意していたのです。エレンが道で始祖ユミルに声をかけ、ついに地鳴らしを開始してしまいます。

ミカサの「別の答え」

ミカサの回想シーン、彼女はエレンから自分はミカサにとってなんだと問われ、家族だと答えます。その後マーレの思想を直で聞いたエレンは、姿を消してしまいました。ミカサは他の選択肢を取っていればと考えます。

物語終盤、ミカサは夢でエレンにすべてを捨てて山奥で余生を過ごそうと言った世界線の、夢を見ます。ミカサが示していた「別の答え」は、2人でゆっくりと暮らすことだったのでしょう。

まとめ

完結はしているものの、おそらく『進撃の巨人』にはまだ誰も気づいていない伏線もあるでしょう。

アニメではオリジナルシーンもあるため、原作とは違った楽しみ方ができます。最新シーズンはもちろん、ぜひ過去のシリーズも見返してみてください。

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青木 圭介 /
ビギナーズ編集部 ライター

エンタメ系ライターとして活動している、青木圭介と申します。好きなマンガ不動の一位は『金色のガッシュ!!』です。

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