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スポーツクライミングのルールは?各種目の概要や見どころを解説

スポーツクライミングのルールは?各種目の概要や見どころを解説

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スポーツクライミングとは、手足を使って壁を登っていく競技のことです。スポーツクライミングはボルダリング、スピード、リードの3種目から構成されており、3種目を合わせておこなう複合種目もあります。

この記事では、スポーツクライミングの概要や各種目のルールなどについて解説しています。

また、スポーツクライミングをやってみたいという方に向けて、どこでできるのかという点も取り上げているため、スポーツクライミングに興味のある方はぜひ参考にしてください。

スポーツクライミングとは

スポーツクライミングとは、人工壁を手足を使ってよじ登る競技のことです。大きく分けて「ボルダリング」「スピード」「リード」の3種目があります。

壁を登るという点では同じですが、各種目の特徴は様々です。ここでは3種目の概要とルール、見どころを紹介します。

ボルダリング

ボルダリングは、登ったコースの数を競う種目です。選手は4〜5メートルほどの壁を安全器具なしで登ります。

壁にはホールドと呼ばれる突起物がついており、ホールドをうまく使いながら頂上にあるゴールとなるホールドを目指していきます。

なお、ホールドのサイズや形、配置は様々であるため、どのホールドを使うのかを考えながら登っていくことがポイントです。

シンプルな種目であるため、初心者でも取り組みやすいでしょう。

ボルダリングのルール

ボルダリングは、コースの頂上にあるホールドを両手で保持した時点で完登となります。完登すると選手は次のコースに取り組みます。

ボルダリングで勝敗を決めるのは制限時間内にいくつのコースを完登できたかということです。

もし完登数が同じ場合は、ゾーンの獲得数で競うこととなります。ゾーンとは各コースの中間地点に設けられているホールドのことです。このゾーンをつかむことができれば、ゾーンポイントを獲得できます。

ゾーンポイントも同じ場合は、アテンプト(トライ)の数で争うこととなります。アテンプトとは、完登するまでに挑戦した数のことです。ボルダリングは途中で落下してしまっても制限時間内であれば何度でも登る(アテンプト)ことができます。

ただし、アテンプト数は少ない方が有利であるため、できるだけ落下回数を少なくできるようにチャレンジすることがポイントです。

ボルダリングの見どころ

ボルダリングの面白さは、体を使って壁を登ることだけでなく、頭も使わなければならない点です。

選手は直前までコースを見られません。そのため、スタート直前や直後の短いタイミングでコースを把握し、どのように登るのか、ゾーンポイントを獲得するためにはどうすればいいのかといったことを考えなければなりません。

これをオブザベーションといいます。このオブザベーションのスキルがボルダリングの勝敗にも大きく影響する重要な要素だといえるでしょう。

同じコースでも選手の身長やスキルなどによってベストな選択は異なるため、各選手がどのようにして完登するのかチェックしてみてください。

スピード

スピードとはその名の通り、壁を登る速さを勝負する種目です。ボルダリングとは異なり、ハーネスを装着して安全を確保したうえでおこないます。選手は頂上にあるパネルをタッチするまでのタイムを競います。

実際に見るとその速さを実感できると思いますが、スピードは一般的なエレベーターよりも速く、1秒でビル1〜2階程度の高さを登るとされています。

スピードのルール

スピードに使用される人工壁は条件が決められています。具体的には、95度に前傾した15メートルの壁であり、ホールドの位置も同じ場所に設置される点が特徴です。この条件は国際規格となっているため、どの試合を見ても同じです。

また、フライングは即失格となります。スポーツクライミングの中で、2人の選手が同時にスタートするのはスピードのみとなっています。

スピードの見どころ

スピードの見どころは非常にシンプルであり、その速さです。選手たちはコンマ数秒の差で勝負が決まる中で争っているため、見ている人はそのスピード感を楽しめるでしょう。

速い方が勝ちというシンプルなルールであるため、スポーツクライミングを初めて見る人でもわかりやすく、楽しめる点が特徴です。

一方で、トップ選手であっても、ホールドの踏み外しにより落下することも珍しくないため、番狂わせが起こりやすい点も面白さの1つといえます。

リード

リードとは、登った高さを競う種目です。安全確保のために選手はハーネスを装着し、クイックドローと呼ばれる器具にロープを引っ掛けながら、12メートルを超える高さの壁を登っていきます。

制限時間内にどの地点まで登ったかによって記録が決まります。具体的には、頂上までに設置されているホールドに番号が割り振られており、その番号に応じてスコアが決まる仕組みです。

スコアが同じ場合は、前のラウンドで上位だった人が上の順位になり、それも同じ場合はタイムを指標にします。

もちろん、頂上のクイックドローにロープを引っ掛けることができれば完登となりますが、完登者が出るケースは決して多くはありません。

リードのルール

先ほども説明しているように、リードで使用する壁の高さは12メートル以上です。また、制限時間は6分に設定されています。ボルダリングの場合落下してもやり直しができますが、リードは途中で落下した場合、その落下地点が記録になります。

リードの見どころ

リードは、ボルダリング同様選手は直前まで壁を確認できないため、スタート直前から直後のわずかな時間でホールドの位置を把握し、どのように登っていくのか決めなければなりません。そのため、オブザベーション能力の高さは見どころの1つといえるでしょう。

もしオブザベーションでミスがあると、先に進むのが難しくなったり、遠回りすることになり余計な体力を使ったりすることとなり記録が伸びない可能性があります。

スピードが速さを競う種目であるのに対してリードは高さを競うというクライミング本来の面白さを感じられる種目だといえるでしょう。

複合種目

スポーツクライミングの種目自体はここまで紹介した3つですが、この種目を組み合わせた複合種目がおこなわれることもあります。

複合種目は、1人の選手がボルダリング、スピード、リードの3種目を全ておこなったうえで、総合得点で勝敗を競う点が特徴です。

複合種目の見どころ

複合種目の見どころは何といってもスポーツクライミングに求められる全ての資質を備えた選手が争っている点です。

ボルダリング、スピード、リードとどの種目も壁を登っていくという点はおなじですが、求められる能力は異なります。

例えばボルダリングやリードの場合オブザベーション能力が必要不可欠ですが、コースが決まっているスピードでは、オブザベーションよりも瞬発力が必要です。また、壁が高くなるリードは持久力が求められます。

複合種目に出場する選手は、これらの能力を備えている必要があるため、真の最強クライマーを決める戦いと言っても過言ではないでしょう。

トップ選手でも落下することが珍しくありません。また選手によって得意とする種目も異なるため、1種目目から3種目目で順位が逆転する可能性も十分にあります。そのため、最初から最後まで目を離すことができません。

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スポーツクライミングを楽しめる場所

スポーツクライミングを見るだけでなく、実際に自分でやってみたいと考えている人も多いのではないでしょうか。

近年ではスポーツクライミングを楽しめる場所が増えています。ここでは、具体的にどこでできるのか解説します。

公共施設

自治体が運営する公共施設でスポーツクライミングを楽しめるケースがあります。具体的には、自治体が運営する体育館やスポーツセンター、運動公園などです。

これらは、公共施設ということもあり、利用料金が安い点が特徴です。金銭面でのハードルが低いため、初心者でも気軽に取り組めるでしょう。また、設置されている壁の難易度も比較的低くなっています。

ただし、公共施設の場合、スポーツクライミングで必要となるシューズやチョークといった用具のレンタルが少ないため注意してください。また、営業時間が日中に限られているケースが多く、仕事終わりの夜に楽しめない点も覚えておいてください。

ジム

スポーツジムやクライミング専用のジムでスポーツクライミングに取り組むこともできます。用具のレンタルをおこなっているケースも多いため、身体一つで簡単にスポーツクライミングを楽しめる点が特徴です。

また、ジムによっては初心者向けのコースを提供しているケースもあるため、「やってみたいけど一人だと不安」という人でも安心して始められます。

一方で、公共施設と比べると料金は高くなります。

2024年におこなわれる国際競技大会でも実施

スポーツクライミングは、2024年におこなわれる国際競技大会でも実施予定です。同大会のスポーツクライミングでは、男女それぞれボルダーとリードによる複合種目と、スピードの単独種目の2種目がおこなわれます。

複合種目は先述の通り、各種目の得点を合計して順位が決まる仕組みです。2024年におこなわれる国際競技大会では、各種目100点ずつ合計200点で争われることとなります。

また、スピードでは、15メートルの壁を登る速さを競います。大会ではまず予選ラウンドがおこなわれ、参加選手は1対1の形で対戦します。そして勝者は決勝ラウンドへと進み、勝ち抜き方式で戦っていき、メダリストを決める仕組みです。

ちなみに、スポーツクライミングは、2020年におこなわれた国際競技大会で初めて競技として登場しました。2020年の大会では、ボルダー・リード・スピードの3種目による複合種目のみが実施されています。

2024年の大会では種目数が増えることもあり、よりスポーツクライミングを楽しめるでしょう。興味のある方はぜひチェックしてみてください。

まとめ

今回はスポーツクライミングの概要や各種目のルールなどについて解説しました。

スポーツクライミングは、人工壁を手足を使ってよじ登る競技のことであり、ボルダリング、スピード、リードという3種目から構成されています。また、3種目を合わせておこなう複合種目もあります。

壁を登る点は同じですが、種目によって求められる能力が異なるため、種目間を見比べてみても面白いでしょう。

2024年におこなわれる国際競技大会でも実施予定であるため、ぜひチェックしてみてください。

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Kzy Shibata /
ビギナーズ編集部 ライター

岡山県出身 フリーライター兼サッカー監督です。 「人間万事塞翁が馬」をモットーとしています。

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