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囲碁のルールや定石を学ぼう|初心者が知っておきたい基本のこと

日本文化のひとつである囲碁は、非常に奥が深く、多くの人を魅了してやみません。囲碁を学びたくなった人が、はじめに知っておくべき囲碁の基本をまとめました。この記事では、囲碁のルールや基本の定石、さらに囲碁のマナーについて解説していきます。
囲碁のルールや定石を学ぼう|初心者が知っておきたい基本のこと

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「年配の人がやるもの」「男性ばかり」というイメージの強かった囲碁が、大きく変化しているのをご存知でしょうか。 囲碁のルールは、実は将棋や麻雀に比べるとすごく簡単です。囲碁の基本的なルールや覚えておきたい定石について見ていきましょう。

囲碁のルールを確認しよう

囲碁は簡単にいうと、黒と白の駒で陣地を広げていくというシンプルな「陣取りゲーム」です。ただしシンプルなスタイルの中には複雑さが潜んでいます。この奥深さが多くの人を魅了しているのです。 囲碁は2人でおこなうゲームで、基盤を挟んで座った2人の対局者が石を順番交互に置いていきます。 そして、囲碁を複雑かつ面白くしているのが、相手の駒を囲うことで奪えるというルールです。

黒が最初に打つ

囲碁は黒と白が交互に打つというルールになっていて、黒を持った人が先手(せんて)で最初に打ち、白を持った人は後手(ごて)で後から打ちます。 碁石は基盤の線と線の交わった場所(交点)に置いていきます。将棋やオセロとのようにマスの中に置いてはいけません。なお碁石を置くことを「打つ」といいます。

相手の石を取るゲーム

囲碁は相手の石を取りながら、自分の陣地を大きくさせていくゲームです。 相手の石は自分の石で相手の石の周りを囲むことで取り上げることができます。 囲める場所は「縦」と「横」だけで、「斜め」では囲めないのがルールです。基盤の一番外側の枠を使って囲んでも構いません。 縦横につながっている一連の同色の石は、ひとつのかたまりと仮定されます。そのかたまり全ての縦と横を囲えば、かたまりごと取り上げることが可能です。取った石は「アゲハマ」と呼ばれ、碁笥(ごけ)のふたに入れておきます。

陣地の大きさで勝敗が決まる

黒石と白石でそれぞれの陣地を作っていき、相手よりも多くの陣地を囲ったほうが勝ちです。陣地の大きさは基盤の縦線と横線の交点(※1)の数で決まります。 数える際、「黒の人は白の人よりも先に一手を打てるから有利」であることを考慮して、白の人にハンデ(※2)が与えられるのが大きな特徴です。 (※1)基盤の縦線と横線の交点:基盤の一番外側の枠の交点も含みます。 (※2)ハンデ:「コミ」といい、6目半(6.5目)が白の人に加算されます。引き分けが生じないように、コミに「半」が付いているのです。

相手に囲まれる場所に石は打てない

基本的に石をどこに打ってもよいとされていますが、ひとつだけ打てない場所があります。 「石を置くと周りを相手に囲まれてしまう場所」には置くことができません。この場所のことを「着手禁止点」といいます。 ただし、打てないのは、打つと同時に相手に取られてしまう場合のみです。着手禁止点であったとしても、さらにその周りを囲うことにより、あと一手で相手の石を取れる形を作れば、打つことが可能になります。

囲碁の定石について学ぼう

定石(じょうせき)は「こんな打ち方があるよ」と模範になるもので、その多くが隅においての黒白の打ち方です。囲碁初心者にとっては、基本の定石を覚えることが上達への近道となります。

定石とは

囲碁の「定石」とは、昔からの研究により一番よいとされる、部分的に正しい石の打ち方のことをいいます。 有段者や高段者ともなれば、定石でない手も打てますが、慣れるまでは基本の定石を覚えて石を打ちましょう。 石の数が多い置き碁(※1)の場合には、どんな定石を選んでもあまり失敗がないのですが、互先(たがいせん※2)となると、状況に合わせた定石を使い分けなければいけません。 そのため状況に応じて使い分けられる定石をいくつか覚えて、その意味を理解しておく必要があります。 (※1)置き碁:力に差がある2人が対局する際、公平になるように、ハンデとして基盤に石を置いてから対局することをいいます。 (※2)互先:ハンデキャップのない対局のことで、対局する2人の力に差があまりない場合に採用されます。

基本の定石は覚えてしまおう

10,000以上の種類があるといわれている定石ですが、まずは150の基本の定石を覚えることを目標にしましょう。 150の基本定石を体得できれば、初段の実力が身についているのに等しいとされています。 覚えるといっても定石の手順をただ丸暗記をするのではなく、一手一手の意味をしっかりと理解しなければなりません。 定石中の手筋や形をさまざまな局面で応用できるようになるまでは、覚えたことにはならないのです。
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覚えておきたい基本の定石

囲碁をはじめるにあたり、まず最初に覚えておきたい基本の定石を4つ紹介していきます。名称がカタカナなので、少々覚えづらいかもしれません。 基本の定石ついては囲碁初心者向けの著書やネットのサイトのほとんどが、4~5つのおすすめを紹介しています。まずは次の4つを覚えて繰り返して練習し、囲碁の楽しさを体感しましょう。

カカリ

隅にある相手の石の近くに打ち、シマリを打たせない(※)ように相手の手を邪魔する手をカカリといいます。 カカリは、囲碁における石の接触の第一段階であり、ほとんどの対局で打たれるメジャーな定石です。 カカリには、小ゲイマガカリ、大ゲイマガカリ、一間高ガカリ、二間高ガカリなどの種類があります。 ※シマリを打たせない:隅の地を囲わせないことをいいます。

ハサミ

隅にある相手の石の近くに打たれた手(カカリ)に対して、かかった側の陣地を守るという手をハサミと呼びます。 多くの場合、挟む石と挟まれる石が3線か4線(※)にある場合に使います。 なお、中央にある石を挟んで攻撃してもハサミとは呼びません。ハサミ方は、一間高バサミ、二間バサミ、二間高バサミなどいろいろな種類があります。 ※3線か4線:基盤の一番外側をまわる線を1線、その内側を2線、その1本内側を3線というように、内側にいくにつれて数字が大きくなります。

ケイマ

自分の打った石から2つ右、もしくは左の位置に打つことをケイマといいます。 シマリを打ったりするときなど、さまざまな場面で使われるので覚えておきましょう。 ケイマは若干2つの石の連絡に隙を残しますが、その分機動性に富んでおり、相手の石を追いかけ、攻めるときによく用います。 なお、自分の石から3つ進んで右か左の場所に打つことを「大ゲイマ(おおげいま)」と呼びます。

シマリ

シマリは、隅に置いた自分の石の近くに打ち、隅の陣地を囲う手のことをいいます。 隅を自分の陣地として効率よく確保すると同時に、周辺への展開を促したり、相手への攻撃の拠点になったりと、その価値は極めて高いです。 シマリにはいくつか種類があり、小ゲイマジマリ、大ゲイマジマリ、一間ジマリ、二間ジマリなどがあります。

スマホのアプリで定石を学ぼう

これから定石を学べるスマホのアプリを紹介していきます。iOS向けとAndroid向け、どちらでの対応もできますので、早速自分のスマホにダウンロードしてみましょう。 特に日本棋院の公式アプリ「囲碁アイランド」は、とても分かりやすく、段階を踏みながら囲碁を学べるのでおすすめです。

囲碁定石辞典(iOS版)

定石学習用の辞書ソフトで、数十万手に及ぶ膨大な一般定石を収録しています。 基盤をクリックしていくだけで定石を再現できるので、自分がネットで対局している最中に、あるいはプロの対局を観戦しているときに、知りたい定石を早急に調べることが可能です。 着手の善悪が色分けがされているので、進め方が一目で分かったり、見る方向を変えたり、黒白を反転できたりなど多くの便利な機能が搭載されています。 解説や局面の評価なども自動的に出てくるため、定石の勉強をするのにとても有利です。 なおこちらのソフトは2012年にiPhoneとiPad両対応のユニバーサルアプリとしてリリースされているので、iPadの大きな画面でも楽しめます。 ただし説明文がすべて英語になっているので、日本語訳の説明に切り替えるモードがあって欲しいとの声もあげられています。
囲碁定石辞典
囲碁定石辞典
開発元:Yong Yan
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囲碁定石辞典(Android版)

かつて知りたい定石を調べるには分厚い書籍のページをめくって、目的の定石を探さなくてはなりませんでした。 その点このソフトがあれば、基板上をクリックしていくだけで実に簡単に検索できます。またいくつもの手筋を解説つきで確認できるのも特徴です。 2019年5月にバージョンアップされたこちらのソフトは囲碁定石辞典((iOS版)と内容はほぼ同様なのですが、説明文等すべてがきちんと日本語で記載されています。分かりやすさで比較すると、こちらAndroid版での勉強のほうがスムーズに頭に入ってくることは間違いありません。
囲碁定石辞典
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開発元:GORO
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囲碁アイランド

日本囲碁の代表団体である日本棋院公式アプリです。 かわいいキャラクターがアニメーションの講義を通じて分かりやすく解説してくれるので、小さな子どもはもちろん、大人までが簡単に囲碁を覚えることができます。 囲碁のルールから基本技術までを楽しく学べるこちらのアプリは、iOSとAndroidの両方で利用することが可能です。 このほかにも日本棋院には、iOS/Android向けの公式アプリがいくつかあるので、ぜひ試してみてください。
囲碁アイランド 1
囲碁アイランド 1
開発元:The Nihon Ki-in
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囲碁のマナーを知っておこう

囲碁をはじめるにあたり、いくつかの大切なマナーを知っておきましょう。 囲碁の世界におけるマナーは、対戦する相手に対しての敬意の表明です。対局の際には、次に紹介することを事前に確認してから臨むようにしましょう。

始まりと終わりにはあいさつをする

対局の開始の際は「よろしくお願いします」といってから対局をはじめ、対局の終了時には「ありがとうございました」とあいさつをします。 相手に合わせて自然にできている人も多いかもしれませんが、自分から率先して言えるように心構えしておきましょう。

碁石は打つ場所が決まってから持つ

考えているときに碁石を持たないようにしましょう。 考えているときに碁石を手に持つと、碁盤の上でうろうろすることになり、マナーがよくありません。 囲碁に慣れるまでに打つところが決まってから石を持つようにクセ付けておくと安心です。

石は一旦置いたら動かせない

石は一旦基盤に置いたら、そこから動かしてはいけません。 こちらの行為はマナー違反であるだけでなく「ハガシ」という反則行為となり、大会などでは反則負けになってしまいます。いわゆる「待ったなし」が囲碁のマナーであり、ルールなのです。

囲碁のルールや定石を知って囲碁を楽しもう

これまでみてきたように、今ではスマホのアプリで囲碁の基本から応用まで全てを学べます。 また、ネット回線を使って対戦できるので、相手がいないと困ることもなくなり、以前と比べて入門の敷居は随分低くなりました。 囲碁は、はじめようと思えば意外と簡単に覚えられる娯楽です。今まで未知の世界だった囲碁のルールや定石を知り、これからどんどん囲碁を楽しんでいきましょう。

ビギナーズ 編集部 /
ビギナーズ編集部 ライター

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