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サッカーの基本ルールをわかりやすく解説!初心者もこれで安心
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サッカーは「世界で最も人気のあるスポーツ」といっても過言ではありません。日本のJリーグをはじめ、世界各地にプロリーグがあります。
日本代表の試合も人気があり、ワールドカップの試合は国民的イベントといえるほどの盛り上がりを見せます。
サッカーに触れる機会は非常に多く、試合を生観戦したことがある人や、実際にプレーしたことがあるという人も多いのではないでしょうか。
しかし、多くのスポーツがそうであるように、サッカーには複雑なルールがあります。それが壁となり、興味があってもなかなか深く入り込めない、という人もいるでしょう。
でも心配はいりません。確かに複雑なルールはありますが、基本さえしっかり覚えられれば、十分に楽しめます。
この記事では、サッカーの基本的なルールを解説しています。ぜひ、観戦や実際のプレーへのステップとしてご活用ください。
▼関連記事:サッカー観戦の楽しみ方とは? 初心者が楽しむためのポイント解説
目次
サッカーの基本的なルール
サッカーは2つのチームで、得点の多さを競うスポーツです。フィールドの両端にゴールが設置されていて、敵陣のゴールにボールを入れれば得点になります。公式のルールでは、1チームで同時に出場できる人数は11人です。
ゴールの周辺に二重に長方形のラインが引かれており、外側のラインの中のことを「ペナルティエリア」と呼びます。このペナルティエリアの中においては、チームに1人いるゴールキーパーに限り、手を使うことが可能です。
プレーはすべて、直線のラインで区切られた長方形のフィールドの中で行われます。ボールがラインから出るといったんプレーが止められ、相手がフィールドの中にボールを入れる形でプレーが再開されるルールです。
ゴールに対して垂直に引かれたラインを「タッチライン」と呼びます。ここからボールが外に出ると「スローイン」です。ボールがラインを越えた地点からボールを投げ入れます。
ゴールの後ろ側のラインは、「ゴールライン」です。ここからボールが出た場合は、守備側と攻撃側、どちらの選手がボールを出したかによって、再スタートの流れが変わります。
守備側の選手がボールを出した場合は、攻撃側の選手がフィールドの角からボールを蹴り入れる「コーナーキック」、攻撃側の選手が出した場合は、守備側のゴールキーパーがボールを前方に蹴り出す「ゴールキック」に変わります。
試合人数
各チーム11人、両チーム合計22人によって試合が行われます。また、各チーム11人のうち1人はゴールを守るゴールキーパーで、唯一プレイ中に手を使うことが許されているプレイヤーです。
そして、残りの10人で攻撃や守備を行います。この10人については、それぞれポジションが決められており、そのポジションによって役割分担がされています。
ポジションごとの役割については、初心者向けにサッカーのポジションを解説している記事があるので、ぜひご覧ください。
服装や用具
日本サッカー協会によって、サッカー選手の服装や用具についてルールが定められています。
- プレイヤー:ユニフォーム、シューズ、ストッキング、すね当て
- ゴールキーパー:フィールドプレイヤーと異なる色のユニフォーム
- 動きを妨げるもの、アクセサリー類を身に着けてはならない
とくに、アクセサリー類については「身の安全」を確保するためなので、必ず守るようにしてください。
サッカーフィールドの大きさ
出典:JFA公式サイト
日本における公式フィールドの標準の大きさは縦幅68m×横105mです。
国際試合では、縦幅100-110m×横幅64m‐75mまでの範囲が認められています。
サッカーの試合時間
レクリエーションや練習の場合は異なるケースもありますが、基本的にサッカーの試合は90分で行われます。
前半の45分を終えると、「ハーフタイム」と呼ばれる15分の休憩時間に入ります。ハーフタイムを終え、後半の45分が始まるという流れです。
アディショナルタイム
サッカーでは、反則、ボールがフィールドの外に出る、選手交代など、試合中にプレーが止められる場面が数多くあります。しかし、その間も試合時間を計る時計は止められません。
そのため審判の裁量で、プレーが止められていた時間を補うための「アディショナルタイム」が、前後半それぞれ45分を経過後に加算されます。
試合中、止められていた時間は、正確に計測されているわけではありません。そのため、アディショナルタイムは1分刻みで大まかに加算されます。
アディショナルタイムはATと略され、試合の中継でもよく使われています。日本では「ロスタイム」という呼称が知られていますが、現在はアディショナルタイムと呼ぶのが一般的です。
延長戦
90分を終えて両チームの得点が同じ場合は、引き分けです。しかし、トーナメントなど、勝敗を決する必要があるケースでは、前後半15分ずつ、計30分の延長戦が行われます。
なお延長戦には、主に3つの方式があります。
- ゴールデンゴール
- シルバーゴール
- フルタイム
延長戦でも決着がつかないときは、PK戦によって勝敗を決めることになります。
ゴールデンゴール方式
ゴールデンゴールとは、延長戦でどちらかのチームが得点した時点で試合終了となる方式です。
以前はJリーグや一部の国際大会でも採用されていましたが、現在ではほとんど行われていません。
シルバーゴール方式
シルバーゴールとは、もし延長戦前半で得点差がついたときには延長後半を行わない方式です。
延長前半で得点差がなければ、そのまま延長後半も行われます。つまり、延長前半で勝負が決まらないときは、延長戦をフルに戦うことになります。
フルタイム方式
フルタイムとは、一般的な延長戦のことです。延長前後半15分ずつ、計30分間を戦うことになります。
現在では、このフルタイム方式で延長戦を行うことが主流になっています。
PK戦
延長戦を終えても決着がつかない場合は「PK戦」が行われます。ゴールの正面にボールを置いて、ゴールキーパーだけが守るゴールにボールを蹴り込みます。これを両チームが交互に5人ずつ行い、成功数が多いチームが勝者です。
5人で決着がつかない場合は、両チーム1人ずつ蹴っていき、どちらかが失敗するまで続けられます。
ちなみにPKとは「ペナルティキック」のことで、試合中でもペナルティエリア内で守備側のチームが反則を犯した場合は、攻撃側のチームにPKが与えられます。
得点の確率が高いプレーなので、守備側のチームはゴール付近での反則には気をつけなければなりません。
選手交代
多くの場合、公式戦では1試合につき3人までの交代が認められています。一度交代した選手の再出場は認められていません。
選手交代については、大会によりレギュレーションが異なる場合があり、延長戦に入ると追加で1名の交代が認められる大会もあります。親善試合など、公式戦以外の試合では、交代枠が多めに設定されることが多いようです。
なお、現在Jリーグでは1試合につき5人までの交代が認められており、2022年カタールワールドカップでも交代枠は5人と決まりました(ハーフタイム以外の交代は3回まで)。
選手交代の仕方
試合中に選手を交代するときは、監督が審判に交代する旨を伝えます。その後、ボールが外に出るか、ファウルがあるか、得点が入るかで、試合の流れが止まったときに交代が認められます。
もちろん、ハーフタイム中に選手を交代することも可能です。
反則
サッカーでは、反則のことを「ファール」と呼びます。多くの場合、ファールがあった場所付近からのフリーキックでプレーが再開されます。ここからは、代表的なファールについてご紹介しましょう。
ハンド
サッカーが手を使ってはいけないゲームだということは、広く知られています。それに関するファールが「ハンド」、正しくは「ハンドリング」です。
ハンド=手ですが、ルール上は腕です。肩に当たっても問題ありませんが、二の腕に当たるとハンドになります。どこからが肩で、どこからが腕なのかという基準に関しては盛んに議論されています。
腕に当たっても、100%ハンドになるわけではありません。ボールとの距離や腕の位置などが考慮され、不可抗力であると判断されれば、ハンドを取られない場合もあります。
もちろん、例外もあります。意図的ではなかったとしても、腕に触れたボールがゴールに入った場合などです。得点は認められずハンドが取られます。
接触プレー
サッカーは選手同士の接触が多いスポーツです。大きな怪我につながることもあるため、接触に関するルールも詳細に定められています。
「ボールではなく相手の足を狙ったタックル」「ジャンプしてのしかかるような行為」「相手を押し倒したり、ユニフォームを掴んだりして妨害しようとする行為」はファールと判定されます。もちろん、暴力行為はもってのほかです。
オフサイド
「オフサイド」は、サッカーの中で最もわかりにくいといわれるルールですが、一度理解してしまえば、それほど難しいものではありません。
攻撃側の選手が前線にパスを出した際、受け手側の選手の前方に、相手チームのゴールキーパー以外に選手が1人もいない場合、オフサイドです。
オフサイドは、待ち伏せ防止のためのルールです。オフサイドがなければ、相手ゴールの近くに選手を配置し、その選手に向かって大きくパスを出すプレーばかりになるでしょう。
そうなるとフィールドの両端に選手が密集し、試合がつまらないものになると容易に想像がつきます。
判定のタイミングはパスが出た瞬間です。相手選手より後方にいた受け手が、パスが出た瞬間に走り出し、相手選手を抜き去ってボールを受け、前方に残るのはゴールキーパーのみ、という場合はオフサイドになりません。
この「ボールが出た瞬間」というタイミングが、オフサイドの判定の難しいところです。コンマ何秒、ミリ単位といった判断になることもあり、判定には選手もファンも一喜一憂させられます。
オフサイドは、ゴールに直結するプレーが絡むことが多く、勝敗に大きく影響します。重要な試合でのオフサイド判定が、論争を巻き起こすこともしばしばです。
「オフサイドトラップ」という守備の戦術もあります。オフサイドを巡る守備側と攻撃側の駆け引きは非常に繊細です。オフサイドはサッカーの醍醐味のひとつでもあるので、オフサイドのルールを覚えておくと、サッカーがより楽しめます。
オフサイドの判断基準は「パスが出た瞬間の受け手の位置」。これだけ覚えておきましょう。
カード
悪質なファールをした選手に対しては、審判から「イエローカード」、または「レッドカード」が提示されます。相手に怪我をさせるようなプレー、故意の反則などが対象です。
試合中に2枚のイエローカードを出されると、2枚目のイエローと同時にレッドカードが出されます。しかし、悪質度が高いと判断されると話は別です。最初からレッドカードが提示される場合もあります。
レッドカードを出された選手は即退場です。代わりの選手を入れることはできず、チームは残りの時間を1人少ない状態で戦うことになります。
同じ大会中に規定枚数以上のイエローカードを受けた選手は、次の試合に出場停止になるというルールもあります。この場合は、当事者である選手が出場できないだけなので、チームは11人で試合にのぞめます。
関連記事:サッカーのファウルの種類は?警告・退場になる反則も解説
フリーキックのルール
試合中にファウルがあったとき、反則を受けたチームが相手の妨害を受けずにボールを蹴って試合を再開します。これがフリーキックと呼ばれるルールです。
フリーキックには「直接フリーキック」と「間接フリーキック」があり、反則行為の種類によってどちらのフリーキックになるかが決まります。
フリーキックをするプレイヤーは2度蹴りをしてはならない、相手チームは一定の距離を保たなければならない、こういったルールも決められています。
直接フリーキック
直接フリーキックとは、ファウルがあった地点から直接ゴールを狙うことができるプレーです。
なお、直接フリーキックが与えられる反則は、以下のものがあります。
- キッキング
- トリッピング
- ジャンピングアット
- ファウルチャージ
- ストライキング
- プッシング
- ファウルタックル
- ホールディング
- スピッティング
- ハンドリング etc
この他にも、暴力行為や侮辱行為をしたときも直接フリーキックが与えられます。
間接フリーキック
間接フリーキックとは、反則した地点から2人以上のプレイヤーがボールに触れてゴールを狙えるプレーです。
なお、間接フリーキックが与えられる反則は、以下のものがあります。
- オフサイド
- オブストラクション
- ゴールキック etc
ゴールキーパーによる遅延行為(故意に時間を使う)があった場合も、間接フリーキックが与えられます。
ペナルティキック
自陣のペナルティエリア内で、直接フリーキックの対象となる反則をすると、キーパーと1対1のペナルティキックが与えられます。
このペナルティキックは、ペナルティエリアの所定の位置から蹴るため、得点する可能性がとても高いプレーです。
フィールドの外にボールが出たときのルール
試合中にボールが、タッチラインやゴールラインを超えてしまったとき、以下の方法でプレーが再開されます。
- スローイング
- ゴールキック
- コーナーキック
それぞれルールが決まっているので、覚えておきましょう。
スローイング
スローイングとは、ボールがタッチラインを超えたとき、両手を使ってボールをフィールド内に投げ入れるプレーです。必ず両手でボールを持って、頭の上を通さなければなりません。
また、タッチラインの外側1m以内から投げ入れる必要があり、タッチラインを踏むのは良いですが、タッチラインを超えると反則となります。この場合は相手のスローイングに代わります。
ゴールキック
ゴールキックは、攻撃側の選手が触れたボールが、相手陣のゴールラインを超えたときに与えらえるプレーです。
ゴールエリアと呼ばれる中から、守備側チームのキックによって再開されます。また、ペナルティエリア外にボールを蹴りださなければいけないというルールがあります。
コーナーキック
コーナーキックは、守備側の選手が触れたボールが、自陣のゴールラインを超えたときに与えられるプレーです。
ペナルティアークと呼ばれる位置から、攻撃側のプレーヤーがボールを蹴り入れることで試合が再開されます。
ゴールに近い位置から攻撃ができるため、得点のチャンスが生まれやすいプレーの1つです。
サッカー用語
サッカーのルールにまつわる用語をいくつか紹介しておきましょう。中継やメディアでも使われることが多い用語ばかりです。
リスタート
反則やボールが外に出た場面で一度プレーが止まったあと、プレーが再開されることを「リスタート」といいます。「素早いリスタートからのフリーキック」など、得点に直結するケースも数多くあります。
アドバンテージ
攻撃側の選手がファールを受けても、審判が得点のチャンスだと判断した場合、プレーが続行されます。すぐに守備側の選手にボールが渡り、審判がチャンスではなくなったと判断すると、ファールの判定に変わります。
シミュレーション
わざと転倒するなどして、相手からファールを受けたように見せかけるプレーです。攻撃側の選手がペナルティエリア内で行うケースが大半を占めます。
ピッチ
サッカーではプレーするエリアを指して「ピッチ」と呼ぶことがあります。サッカーの母国イギリスの呼び方で、フィールド=ピッチと解釈して問題ありません。なお、「グラウンド」はフィールドの外も含めた競技場全体のことを指します。
VAR
VAR(Video assistant referee)とは、映像を見ながら、フィールドにいる主審の判断をサポートする審判。 最近になり、サッカーの試合に取り入れられるようになりました。 オフサイドやPKを与えるときなどの際どい判断が必要なときによく使われます。
まとめ
サッカーの基本的なルールや用語について解説しました。もちろん、ほかにも細かいルールがありますが、基本さえ押さえておけば、観戦の際や、プレーの際に困ることはないでしょう。
スポーツのルールは本当に複雑で、専門家でさえ解釈に迷うことがあります。そうした部分まで、最初から覚える必要はありません。
詳しいルールは、実際に競技に触れ、楽しみながら覚えていけばいいのです。そうすることで競技への思いも自然と深まっていきます。サッカーを楽しみながら、ルールもいっしょに覚えていきましょう。
また、こちらの記事では一人でもできるサッカーの練習法について紹介していますので、ぜひチェックしてみてくださいね。
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