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ピアノ発表会までのやることリストは?準備期間から開催までを解説!
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生徒にとってはもちろん、指導者にとっても発表会は、日ごろの頑張りの成果が感じることができる素晴らしい機会です。
その大事な生徒たちの晴れ舞台を作ってあげるのは先生方です。そこで、事前準備から当日の動き、終わった後のことまでをわかりやすく説明していきます。
目次
発表会を開催するまでにやること《事前準備1》|1年前~半年前
発表会を開催するまでが一番忙しくなります。内容にもよりますが、場所や時間、プログラムなどを考えていると、なかなか考えがまとまらず、何から準備をしたらいいか迷ってしまうと思います。
- 時期・日程を決める
- 会費の決定
- プログラムの大まかな内容を決める
- 会場ホール選びと予約
- 参加申込書の作成と配布
まずは、準備の手順をわかりやすく解説していきます。
時期、日程を決める
いつ行うかを決めます。発表会の時季は教室によって様々ですが、クリスマスシーズンや年度末の3月など、決まった時期に行う教室と、だいたい1年ごとに行うといったようにまちまちです。
1年を通してみてみると、だいたいこのくらいが自分の教室には合っているなど、意見は様々だと思うので、まずは、各月ごと開催の特徴を参考にしてみて下さい。
1月・2月開催
インフルエンザシーズンなので、直前の練習をお休み、最悪本番もお休み、という可能性があります。当日が大丈夫でも、それまでのレッスン時間の確保ができていないと、直前になって忙しくなってしまう可能性があります。
3月開催
学年末ということもあり、3月開催する方が多いのではないでしょうか。実際に私は3月開催の発表会があるピアノ教室に通っており、実際に自分の教室も3月に開催しています。
学年末ということもあり、4月から進級して、新学年で頑張りましょう!と締めやすく、タイミングがいいと感じています。
3月は卒業シーズンということもあり、学校で伴奏を受けてきたりしていると、発表会の練習が中途半端になってしまうなどの心配があると思います。
実際に間に合わなくて弾きたい曲が弾けなかったり、発表会に出ないという子もいましたが、そこは工夫すれば解決できます。
例えば伴奏で弾いていた曲にメロディーを入れてアレンジしてソロ曲として披露したり、メロディーを他の人に弾いてもらってアンサンブルや連弾にしたりするなど、工夫をすれば、3月の発表会にぴったりの選曲となります。
4月開催
新年度で子どもたちもバタバタしていますが、進級した喜びや自信などがピアノにもいいように表れる可能性もあります。
気温もちょうどよく、天気の心配もそんなにありません。また、学校が始まる前ですと、ゆっくり練習する時間が取れたり、他の習い事の発表会や大会と日程がかぶってしまう心配も比較的少ないです。
5月開催
春季の運動会が行われる学校の生徒さんは、運動会と発表会が重ならないように気を遣わなければなりません。事前に学校などの年間行事は把握するようにしましょう。
6月開催
梅雨時期ではありますが、大きな学校行事もなく、落ち着いた時期ではあります。練習時間の確保もでき、安心です。
7月~8月開催
夏休みに入ると長期帰省する生徒さんもいらっしゃるかもしれません。帰省でなくても旅行やスポーツクラブの合宿がある生徒さんもいらっしゃいます。
こちらも事前に生徒たちに日程を聞いてみたり、様子をみてスケジュールしましょう。
9月開催
夏休みでたくさん練習できて良い、という反面、長期帰省していた生徒さんがいる場合、9月開催はあまり都合がよくないという声を聞きます。
そのような生徒がいない場合は、運動会練習などが入る前の9月上旬に開催するのはベストタイミングかもしれません。
10月から11月開催
地域にもよりますが、学校公開(日曜参観)や学校での文化的行事が行われることが多い時期です。発表会の日と重ならないように気をつけましょう。
ハロウィーンの季節でもあるので仮装パーティーを兼ねて、少しカジュアルな発表会をしたりするのも楽しいです。
コンセプトがあると子供たちも楽しみやすく、プログラムも決める先生の立場からも選びやすく、イベント時期に合わせて行うのはおすすめです。
12月開催
年度末で慌ただしくはありますが、12月というのはピアノの発表会だけでなく、コンサートなど多く開催されている時期です。気持ち的にはベストタイミングかもしれません。
コンクールなどと日程が近いことが不安という方もいますが、コンクール前に行えば、リハーサルのように実際に演奏ができたり、完ぺきに練習してきた曲を披露できるというメリットもあります。
また、クリスマスの時期でもあるので、クリスマスソングを弾いたり、サンタの衣装やドレスコードを赤にしてみたりと、統一感のあるコンセプト発表会ができるのも楽しいのでおすすめです。
会費(参加費)の決定
発表会の運営は、生徒さんから会費を徴収して行います。ある程度のホールを借りて行う場合は5,000円~2万円と、会費の幅は広いです。お目当てのホールがあれば、そこでやる場合の総予算を人数で割るといった方法が多いです。
逆に、教室のステータスなどは先生が一番よくご存知かと思いますので、それに従って会費を先に決めてしまって、収まる範囲内の会に仕上げる、という2通りの決め方があります。
支出項目をまとめる
支出項目を概算でいいのでまとめてみると、会費も決めやすくなります。主にどんなことにお金を使うか見てみましょう。
- 会場費(音響、照明、空調、ピアノ代)
- プログラム印刷諸経費
- 当日のスタッフ、会場へのお礼代
- 生徒への記念品代
- 記念写真代
- ステージ装飾代(お花代)
こちらが基本的に最低限かかる費用です。最近DVDの作成が多くなっており、特に大ホールで行う場合はカメラマンが入っていることが多いです。
節約したい場合は自分でビデオカメラを設置し、DVDを作成して配るという方法もあります。私はコスト面、デザインの統一などを考え、プログラム、写真、演奏DVD全てをセルフで行っています。
材料費のみなので、低コストで自分の好きなデザインで作成できるので、時間がある方には特におすすめです。
コストはかかるかもしれませんが余裕がある場合、または大きなホールで行う場合は特に、写真はプロのカメラマンにお願いすることをおすすめします。
私は年に2回発表会を行っており、1回目はアットホームな感じのコンサート、2回目は大きなホールで、音響・照明・カメラマンなどをしっかりつけて行っています。
どちらもとてもいい経験となっていますが、やはりプロのカメラマンの完ぺきな演奏中の写真は人気の一つです。集合写真もしっかり視線のあったものがゲットできるので安心です。
保護者カメラだと、どうしても子どもたちの意識がバラバラになりがちです。
そして、発表会当日の先生はビックリするほど忙しいので自分の写真が無くなります。誰かにお願いしておけばいいのかもしれませんが、カメラマンに依頼しておけば写真の確保やトラブルは解決します。
プログラムの大まかな内容を決める
先生によって変わりますが、まずは発表会のコンセプトを決めると、選曲もしやすいのでおすすめです。まずは大まかな内容を決めておくと、レッスン曲の参考にもなるので、発表会の準備のレッスンもスムーズに行きます。
会場・ホールの選びと予約
ホールの予約をしましょう。早いところで、開催日のちょうど1年前から予約ができます。大きいホールやスタンウェイなどの人気のピアノを設置しているホールは早めに予約することをおすすめします。
小さいところだと3か月前からの受付だったり、会員にならないと予約が取れなかったりします。
場所によって変わってくるので、ある程度、場所の候補を見つけ、事前にいつから予約が可能なのかを調べておきましょう。
会場の決め方
予算、開催時期に合わせて会場を実際に下見させてもらいながら選定します。出演者人数とホール収容人数の兼ね合いも大事になります。
ガラガラでも混雑していても少し気になります。1家族あたり3人~8人来る計算、1/4~1/2余白がある感じで大きさを選択しています。
調律をしないと使えないか?調律師はこちらで選べるのか?などもポイントです。音響・照明・ピアノ代など、どこまでが会場費に含まれているのか、しっかり確認しておきましょう。
保護者の方に土日の学校行事と重なっていないか確認しておくのも大事です。発表会と運動会の日が重なったりしていたら大変ですので、こちらもしっかり確認しておきましょう。
発表会開催のお知らせと参加申込書の作成と配布
こちらは必須です。発表会の場所や時間、会費を明記して参加申込書と会費を預かります。申し込みしていたけれど急に参加できなくなったときに会費を返金するかどうかも提示しておけばトラブルを避けられます。
発表会を開催するまでにやること《事前準備2》|半年前~1か月前
事前準備①で準備してきたことを徐々に詰めていきます。ここでは主に打ち合わせや予約など決定することが増えていきます。
- 出演者と曲決め
- 開演時間、大まかな当日スケジュールを決める
- 申込書と会費を集める
- プログラムを組む
- 会場の打ち合わせ
- お花、記念品、写真などの予約
出演者と曲決め
出演者、発表する演目があっての発表会です。先生自身でプログラムを作成する場合は出演者や曲を最終決定する時期が2週間前くらいまで伸ばせますが、業者さんにお願いする場合、1か月前には構成まで終わらせていないと間に合いません。
また、練習のことも考えると、半年前から候補曲を決め、練習し、最終的に好きな曲や完成度が高い曲にするなど、いくつか選択肢があると安心です。
私が昨年末に行った発表会は、5部門に分けて、ジャンルを合わせた演奏プログラムにしました。
- クラシック
- ブルグミュラー
- ディズニー
- レベルアップ候補曲
- 講師演奏
このようにジャンルを統一することで聴き手もゆっくり演奏を楽しめたり、世界観を統一することができるので、衣装も曲に合ったものを選びやすく、とても好評でした。
大きなホールで行ったときは、第1部門はクラシックなどのソロ曲、第2部門は連弾やアンサンブルといった分け方をしました。
プログラム構成の仕方は先生次第なので、そこで教室の色が出ると思います。そして、それが楽しみでもあります。ぜひ自分の教室に合ったプロデュースをしてみて下さい。
開演時間、大まかな当日スケジュールを決める
会場予約の際に午前か午後どちらかの時間が決まりますが、実際に当日に何時に準備を初めて何時からリハーサルをするかなどの大まかなスケジュールを決めておきます。
終わりの目安は、事前にレッスン中などに生徒が弾く曲の時間を計っておいて、ここまでで何時間かかるかという計算をすると終わりがわかりやすくなります。
生徒と保護者の方には演目のプログラムしか渡さないことがほとんどですが、ここで大まかなタイムスケジュールを作っておくと、当日確認しやすくなります。
申込書と会費を集める
申込書と会費は1か月前には集めるといいと思います。事前に会場代を払わなければならなかったり、他にも事前に経費が掛かることがほとんどなので、負担軽減のためにも早めの集金をおすすめします。
プログラムを組む
ここではどのように生徒たちの順番を組んでいくかを決めます。だいたいが小さい子順で、同じ学年の子が何人かいる場合は、その中で五十音順になることが多いです。
プログラム作成が一番時間がかかるので、余裕をもって計画的に進めていきましょう。
会場の打ち合わせ
会場・音響・照明の打ち合わせを1か月くらい前までにします。どのタイミングで幕を下ろすか、照明はどこにするかなどの話し合いになるので、ある程度のプログラムを作成して持っていくと、当日も安心ですし、会場の方にも伝わりやすいと思います。
お花、記念品、写真などの予約
ステージのお花などの装飾、記念品の個数、カメラマンの手配をします。
お花の予約
お花はステージを華やかに飾ってくれるため、欠かせません。どのような色見にするか、いくらくらいの予算にするかなど、しっかり話し合い、素敵なステージを準備してあげましょう。
記念品の予約
この日のために頑張ってきた生徒たちへの記念品選びも準備の一つです。“ピアノ発表会 記念品”と調べると発表会名が入れられるオリジナルのものから、クッキーなどのプチギフトなど種類は豊富です。
基本的に普段使えるものか、レッスンで使えるものをプレゼントしています。クリアファイルとレッスンバッグや、プチギフトだとクッキーと名前入りタオルにするなど、組み合わせは自由です。
ピアノ発表会用の記念品を取り扱っている業者さんに頼むと、小物を頼んでもまとめてラッピングをしてくれたり、音符をモチーフにしたギフトの種類が豊富なので、おすすめです。
プレゼント選びは迷いますが、今まで頑張ってきた生徒たちのことを考えると、ついつい悩みすぎてしまって、ぎりぎりになりがちですが、名前入りとかになると時間がかかるので気をつけましょう。
写真・カメラマンの予約
カメラマンにお願いする場合は、カメラマンの手配が必要です。集合写真のみか、演奏者の写真もお願いするかなど、事前に打ち合わせしておきましょう。
発表会を開催するまでにやること《事前準備③》|1か月前~3日前
いよいよ発表会が近づいてきます。ここでは最終確認をして、確定していきます。
- お手伝いしてくれるスタッフの役割分担
- アナウンス原稿
- ホームページ、会場案内などのお知らせ
- リハーサル日程と開催
お手伝いしてくれるスタッフの役割分担
会場受付・司会・子供たちの誘導係などの分担を事前にしておきます。私の教室の場合は、家族や友人に手伝ってもらったり、足りないときは、手伝ってくれる保護者の方を募集して、役割分担しています。
発表会後必ずお礼品を渡すようにしましょう。
アナウンス原稿
司会の方のアナウンス原稿を作成します。始まる前の注意事項の連絡や、休憩の際の言葉など、当日司会の方が来れなくなってしまうような場合でも原稿さえあれば安心です。
当日スムーズな進行をするために司会の方とはなるべく打ち合わせをしっかりしましょう。また、最近は読めない名前の子もいますので、そこの確認もしっかりしましょう。
ホームページ、会場案内などのお知らせ
ホームページやインスタグラムなどのSNSをやっている場合は、お知らせをしましょう。観に来てピアノを習いたくなったりするきっかけになります。
集客にもなりますので、お知らせをする事をおすすめします。ここで気をつけなければならないことは、生徒の顔を載せるときは必ず保護者の方からの許可をもらうことです。しっかり確認をして、不安な場合はサインを頂くと確実です。
リハーサル日程と開催
リハーサルを行う場合は事前に日程をお知らせして、開催します。会場に圧倒されないためにもリハーサルは大事ですので、なるべくするようにしましょう。
発表会を開催するまでにやること《事前準備④》|3日前~前日
最終チェックです。当日持っていくもののチェックや備品が大丈夫かなどの最終チェックです。見落としがないようにチェックリストがあると便利で安心です。
- スケジュールの最終確認
- 持ち物の確認
- 当日の動き再確認
ここまでくると事前にしっかり準備してきたこともあり、あと3つで終わりです。持ち物の確認は念入りにしましょう。
スケジュールの最終確認
プログラム、司会用原稿、休憩のタイミングなど、しっかりと合っているか確認します。
片付けも含めて、時間内に終わるかも大事になってくるので、片付けの人数が増やせるかなど、事前に策を考え、当日は余裕をもてるようにしましょう。
持ち物の確認
せっかく決めた記念品や、集めた会費を忘れてしまったら大変です。チェックリストを作るなどして、忘れ物がないように管理しましょう。
当日の動き再確認
当日余裕をもって行動するには出だしが重要です。何時に出発し、何時までに会場に行くかなどを決めておきましょう。朝早い場合は事前に荷物を車に乗せて置いたり、会場によっては前日から荷物が置けたりするので、その確認もしておきましょう。
発表会当日~終演後のやること
当日は会場準備から始まり、リハーサルをして、本番を迎えるといった流れがほとんどだと思います。そのときに何をしなければならないのか、こちらも決めておきましょう。
家を出る前に
何度も言いますが、忘れ物チェックをしましょう。
- プログラム
- 筆記用具
- 記念品
- 現金(当日会場支払の場合)
- 衣装
開演前~リハーサル中
こちらは先生としてとても重要なことです。
- 会場の方、スタッフに挨拶
- お花の確認(ステージ装飾)
- 受付や会場のセッティング
- リハーサルの音確認
- 生徒たちへメッセージ
最初と最後の項目は特に大事です。しっかりと挨拶をして、次につなげましょう。また、本番前に生徒たちとお話しする時間はいいリラックスタイムになります。準備に追われている先生だけでなく、たくさん声をかけてあげてください。
本番
本番は演奏補助になります。小さい子のペダルや足台の設置や譜面台、椅子の高さなどを見てあげましょう。時間は押していないかなどを気にするのも先生の仕事です。時間の管理もしましょう。
終演後
記念品を渡したり、記念撮影をしたり、演奏が終わっても大忙しです。会場のごみ拾いなどの片づけや、会場の方へのあいさつなど、先生として最後まで気を抜かず頑張りましょう。
発表会後~1ヶ月
- 会場スタッフ、保護者の方へのお礼の連絡
- 会計のまとめ
- 写真を渡す
- 感想などのシェア
- 発表会のアドバイス
以上のような流れになります。1年に1度行うとなると、発表会後の反省をしているころにはまた、事前準備1から始まることになります。大変ですがそれ以上に達成感がありますので、ぜひ1から発表会を作り上げてみましょう。
まとめ
いかがでしたか?書き出してみるとやることが多くなりましたが、ここまでしっかり段取りができると安心だと思います。また、コンセプトや規模によって、やることも変わってきますので、ぜひベースとして参考にしてみて下さい。
こちらの記事では3ステップでピアノ上達を上達するための基礎練習を紹介していますので、発表会までにぜひチェックにしてみてくださいね。
伊藤しおり /
ビギナーズ編集部 ライター
趣味はピアノを演奏することと、野球観戦。 現在は自宅でピアノ講師をしながら、演奏活動をして音楽を楽しんでいます。野球も小さい頃から好きなので、音楽もスポーツもどちらの楽しさもお伝えできたらいいなぁと思います!