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ピアノの速弾き練習法を解説!おすすめの曲も紹介
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さて、ピアノで速弾きをしたい場合、ただ速度を上げて練習してもあまり効果がありません。そこで参考になるよう、速弾きのための効果的な練習方法をいくつかまとめて解説していきます。
目次
“ピアノで速弾き”をするコツ
それでは早速、速弾きをするコツについて解説していきます。速弾きには少しコツがあるので、しっかりそのコツを理解してからチャレンジすると上達の近道になるかもしれません。ぜひ参考にしてみて下さい。
無駄な力を入れずに弾く
ピアノの速弾きをするとき、無駄な力を入れずに弾きましょう。速く弾こうと思うと肩や手に力が入りがちです。力を思いっきり入れてピアノを弾くことと、力を抜いてピアノを弾くことを比べてみてください。
無駄な力を入れてしまうと、筋肉が固くなって手が動きにくくなることがわかると思います。指がよく動くのは力を抜いている方ではないでしょうか。そのため、ピアノの速弾きのためには無駄な力を入れずに弾くことが大切です。
肘を外側に開いて弾く
ピアノの速弾きをするときは、肘を外側に開いて弾きましょう。肘が内側に入っていると、手首が動かしにくくなるためです。脇をしめすぎずに、ゆったりと隙間を作ることがコツです。そうすると、自然と肘が外側に開きます。
ピアノを速弾きするときは手首や指が動かしやすくなることが大切なので、肘を外側に開いて弾きましょう。
肘下の筋肉を使って指を動かすイメージで弾く
ピアノの速弾きをするときは、肘下の筋肉を使って指を動かすイメージで弾きましょう。指だけで弾かないことが速弾きのコツです。
速弾きなので指の動きだけで弾きたくなるかもしれませんが、そうすると手首や指が痛くなってしまいます。
肘下の筋肉を使って指を滑らせるように弾くと、手首や指にかかる負担が減ります。手首や指にかかる負担が減る分、指がスムーズに動かしやすくなります。
暗譜する
ピアノの速弾きをするときは、暗譜をしたほうが速弾きしやすいです。楽譜を見ながら弾くと、手の動きに集中できません。そのため、暗譜をしている方が速く弾きやすくなるのです。
速弾きをするためには集中力が必要です。集中力が必要なときに、ふっと旋律が分からなくなると指が止まったり、遅くなってしまいます。
ピアノを速弾きするときは暗譜をする方が確実に弾きやすくなるので、なるべく暗譜するようにしましょう。
“ピアノで速弾き”のための練習方法
憧れて速弾きをしたいという方はピアノ初心者でも、もともと習っていた方でも、ピアノの基本を思い出してみましょう。
速弾きをマスターするにはこの基本が大事になってきます。ただ速く弾ければいいということではないので、基本に忠実に練習していきましょう。
教本を使って練習する
ピアノの速弾きが出来るようになるために、教本を使って練習しましょう。教本は指のトレーニングを目的に作られているので、しっかり取り組むと速弾きのための指づくりができます。
ハノン教本はピアノを速弾きするための指づくりができる教本です。スケールの練習やオクターブの練習もできるので、多くの人が取り組んでいます。教本は効率よく指の練習ができるので、1冊は所有しましょう。
特に半音階を弾く練習をする
ピアノの速弾きをするために、半音階を弾く練習をたくさんしましょう。半音階は隣り合った鍵盤を弾くので速弾きがしやすく、半音階を利用した速弾きの曲も多いからです。
半音階を練習するときは、初めはゆっくりと弾く練習をしましょう。慣れてくると、速く弾くことが出来るようになります。指くぐりの練習にもなるので、ぜひ練習してください。
片手ずつ練習する
ピアノの速弾きをするときは、片手ずつ練習しましょう。片手ずつ練習しないと、両手で上手に弾くことが出来ないからです。
これも速弾きに限らず、初めて曲を練習するときに行う練習方法だと思います。さらに速弾きとなると、速く弾かなければならないので焦って弾きがちです。
弾きなれていないうちからあせってしまうと、音が汚い上に正確に弾くことができません。
速弾きが必要な曲は、すぐに両手で弾きたくなります。ですが、正確に弾くことができないと速弾きは出来ません。あせらずに片手ずつ練習しましょう。
手の動きや指の位置を確認
まず、いきなり速く弾くのではなく、ゆっくり確実に弾ける一定のテンポで弾いて確認をしていきます。黒鍵を使っていたり、指を広げたり縮めたり、交差させるポイントがあるので、再確認をします。
どのように動かすと効率よく動くのか、力を入れずに動かせるか、という事も確認してください。 また指使いも毎回同じ指使いで弾けるようにしましょう。
これをしないと、音の粒が揃わなかったり、いくら速く弾いても右手と左手がぐちゃぐちゃになってしまったり、完成度が低なります。ですので、ゆっくり確実に弾けるかしっかり確認しましょう。
ゆっくり完璧に弾く
手や指の動きと位置を確認したら、次はゆっくり確実にミスをしないように完璧に弾く練習をします。ピアノの速弾きのためには、速弾きしたい旋律をゆっくり完璧に弾けるようになりましょう。
ゆっくり完璧に弾くことが出来たら、それを繰り返してください。そうすると、弾くことに慣れるので自然と弾く速度が上がっていきます。
「速弾きの練習なのにゆっくり弾くのは違うなぁ」と感じる方もいるかもしれませんが、ゆっくり弾けないものを速く弾くことは不可能です。速弾きをするためにはゆっくり完璧に弾きましょう。
リズムを変えて弾く
一定のテンポでパッセージを弾く時の動きが確認できたら、次は一音一音粒をそろえて弾く練習をします。
拍の頭にアクセントをつけたり、16分音符のハネリズムをつけたり、スタッカートとスラーを組み合わせて弾いたりと、元のパッセージのリズムを変えて練習するのが効果的です。
また、両手で同じ音を弾く場合は、一方の手の音量をフォルティッシモ、もう一方をピアニッシモにして弾く練習も効果的です。
フレーズを細かく切って弾く
難しいパッセージを何回も一気に弾いていても一向に上手くならないときは、細かく切って練習しましょう。
1小節ごとに必ず止める、2拍ごとに止める、この音までで止める、など止める場所を決めて止める場所を決めてそのフレーズが弾ける様に練習します。
1小節弾けたら次の小節を練習して、出来たらつなげる・・という様に細かいフレーズを繋げていく方が、一気に弾くより上達が早いことが多いです。
このようにいつもの練習方法を大きな差はありませんが、速弾きは基本的なことがより大事になってきます。
ただ速く弾くことがかっこいいという事ではないので、しっかり聞き手の気持ちになってみると、もう少しワンランク上の演奏をすることができると思います。
速弾きにおすすめの曲
練習方法が分かってきたら、実際に曲を使って練習してみましょう。まずは簡単な曲から徐々にチャレンジしていきますが、知っている曲から練習していくと、楽しさもあり、いいと思います。
そのときにクラシックで挑戦するのか、JーPOPにするのか決めておくと自分のレベルもわかりやすく、分析しやすくなります。
クラシック曲の中には速弾きが必要な曲がたくさんあります。演奏会などで弾くと、盛り上がることが間違いなしです。ここでは、ピアノの速弾きがカッコいいクラシック曲を紹介します。
ベートーヴェン ピアノソナタ月光第3楽章
ピアノソナタ月光の1楽章はとてもゆったりしていますが、3楽章はとても速くて激しい曲です。この曲を初めて聴いたとき、速く動くメロディーがかっこよすぎて、一度聴いただけで頭から離れなかったのが印象的でした。
いざ練習するとなると、♯は多い上に、ダブル♯までたくさん出てきて、譜読みするのも大変でした。しかし規則的に動いていることが多いので、暗譜もしやすく、楽譜を見た第一印象より簡単に感じました。
左右の手を高速で動かさなければならないので、たくさん練習しなければなりません。一音間違えると音がずれていってしまいます。
そのため、ゆっくりと完璧に弾けるようになってから速く弾くことが大切です。非常に難しい曲なので、難曲に挑戦したい人はぜひ弾いてみてください。
ショパン 革命のエチュード
ショパンの革命のエチュードは速弾きが求められる曲です。エチュードなので、練習曲になります。左手の指くぐりの特訓になるので、左手の速弾きが苦手な人は取り組んでみてください。
私は右手の速弾きは得意ですが、左手がなかなか思うように動かないので、練習を兼ねて弾いていました。最初のページで挫折する方もいますが、短い曲なのでチャレンジしてみて下さい。
曲調はとても激しくてカッコいいです。演奏映えする曲なので、発表会でとても人気があります。練習もできて演奏効果も高い、とてもお得な曲です。
ショパン 子犬のワルツ
子犬のワルツは右手の速弾きが必要な曲ですが、難易度は高くありません。左手が3拍子をきざむ和音なので、右手の速弾きに集中できます。
上手に弾けないうちから速弾きをしてしまうと、音が汚くなってしまうので必ずゆっくり正確に練習しましょう。暗譜も難しくなくて有名な曲なので、楽しみながら練習ができます。
ベートーベン ピアノソナタテンペスト第3楽章
ピアノソナタテンペストの第3楽章は速弾きが必要な曲です。
この曲はただ激しいだけではなく、しっとりとした旋律もある美しい曲です。激しさと静けさの表現が必要なので、速弾きの技術だけではなく表現力も必要な曲です。
ですが、楽譜の通り強弱がはっきりしている曲なので、とてもストーリー性があり表現はしやすいです。ただ速ければいいという曲ではないので、速い曲が好きだけど表現力もアピールしたいという方にはおすすめです。
テクニック以外の難しさもありますが、譜面上は弾きやすい曲です。弾きごたえはとてもあるので、ぜひ挑戦してみてください。
J−POPで速弾きに挑戦
J−POPの速弾きの定番といえば、「千本桜」「前前前世」「紅」このあたりだと思います。
どの曲にしても難易度は高いです。歌詞の分メロディーを弾かなければならないので、少しガチャガチャします。そのためクラシックで速弾きに慣れてから弾くといいでしょう。
J-POPは知っている曲だから弾きやすいと思う方がいると思いますが、意外と難しいです。私も最近J-POPを練習し始めましたがこれまでクラシックだけやってきたので、J-POPならではの音の多さと不規則なリズムに苦戦しました。
ただ、そんなにパターンがないので、慣れると簡単に感じます。もし弾きたい曲が合ったら挑戦してみるといいと思います。
まとめ
いかがでしたか?ピアノ速弾きには力を抜いて弾くなどちょっとしたコツが必要です。指くぐりの技術も必要なので、教本などを使って効率よく練習しましょう。根気よく練習を重ねれば速弾きは出来るようになります。
どのような曲を弾くにしても、焦らず確実に練習していくことが大事です。速さはあとからついてくるので、まずは完璧に弾くことを目指しましょう。
また、こちらの記事ではピアノを練習する際のメトロノームの使い方を解説しています。ぜひこちらも参考にしてみてください。
伊藤しおり /
ビギナーズ編集部 ライター
趣味はピアノを演奏することと、野球観戦。 現在は自宅でピアノ講師をしながら、演奏活動をして音楽を楽しんでいます。野球も小さい頃から好きなので、音楽もスポーツもどちらの楽しさもお伝えできたらいいなぁと思います!