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サーフィンの大会のルールって?ショートとロングの採点方法の違いも解説
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様々なスポーツには「自分のスタイルで楽しむ人」と「大会に出ることをモチベーションとしている人」がいます。
サーフィンも例外ではなく、自由に波乗りを楽しむ「フリーサーファー」もいれば、大会へ出場する「コンペサーファー」も少なくありません。
そこで今回は、サーフィンの大会のルールや採点方法について詳しく解説します。また、大会出場することで得られるメリットについても触れてみたいと思います。
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※この記事の情報は2024年4月8日時点の情報です。最新の配信状況は各サービスサイトにてご確認ください。
目次
サーフィンの大会ルールとは?
一口にサーフィンの大会といっても、全日本の選手たちが集結するレベルの高い大会もあれば、地元サーファー主催のアットホームな大会まで様々です。
ここでは、どのような規模の大会でも基本的となるルールと、国内外で有名な大会を紹介します。
基本的なルール
サーフィンの大会の基本的なルールは、1ヒート15~20分程度(原則12分以上)を4~5人のサーファーで戦います。
戦う人数は「1on1」「3人同時開催」「4人同時開催」など大会の趣旨によって異なりますが、共通していることは「対戦相手と一緒に波を奪い合う」ということです。
サーフィンは1つの波に対して1人しか乗れないルールがあるため、同じ場所で戦うライバルよりもより早く波の状況を読んでポジションを確保するスキルも必要になってきます。
また、1ヒートの時間は大体15~20分程度ですが、競う人数によって若干の短縮があったり、その日の海のコンディションによって延長されたりすることもあります。
サーフィンの大会は自然を相手にしているため、その日の天候を考慮しながら大会が進められるのが特徴です。
基本的には「勝ち抜き」制
1ヒート数人で戦いますが、次のヒートに出場できるのは基本的に「上位2名」のみです。
1on1の場合はどちらか1名ですが、3〜4人で競う場合はほとんどの場合は上位2名が次のヒートを進みます。
ジャッジは5人
選手の得点をジャッジする人は、5人です。1本のライディングに対して5人のジャッジがそれぞれ点数をつけ、公平にジャッジされるのが特徴的です。
ジャッジは、選手の「技のクオリティー」「難易度」「スピード」などを総合的に踏まえて点数を出していきます。
日本で有名なサーフィンの大会
日本で有名なサーフィンの大会といえば、プロサーファーたちが競い合う「JPSA」です。
JPSAは日本のプロサーファーが在籍している一般財団法人で、定期的にサーフィンの大会を実施しています。
この大会に出場して条件を満たせば、プロサーファーになれるという夢も詰まっていることから、プロを目指すアマチュアサーファーからも大きな注目が集まっています。
海外で有名なサーフィンの大会
海外でホットなサーフィンの大会といえば、世界最高峰のプロサーファーが集結して白熱のバトルを繰り広げる「WCT」でしょう。
WCTは「Word Champion Tour」の略で、年間を通して世界各国の有名サーフスポットを舞台として開催される、大規模な大会です。
出場選手は大会ごとにポイントを獲得し、合計が最も高い選手がワールドチャンピオンに輝きます。
種目別!サーフィン大会の採点方法は?
サーフィンの大会は「点数制」ですが、どのように採点するのでしょうか?
実は、サーフィンには「ショートボード」「ロングボード」という全く技が異なる2種類のスタイルがあります。
技が違えば採点方法にも違いが出てくるため、以下で詳しく解説します。
ショートとロングに共通する採点方法
サーフィンの大会の基本的な採点方法は、1本のライディングにつけられる点数は10点がマックスということです。詳しく点数を見ていきましょう。
得点 | 評価 |
---|---|
0.1〜1.9 | Poor(非常に低い) |
2.0〜3.9 | Fair(低い) |
4.0〜5.9 | Average(普通) |
6.0〜7.9 | Good(良い) |
8.0〜10.0 | Excellent(非常に良い) |
また、ショートとロングに共通する採点方法は「ベスト2ウェイブの合計スコア」が反映されます。
1ウェイブの得点を出すためには、5人のジャッジの最高得点と最低得点を除いた得点を3つ足し算し、3で割って求めます。
1ウェイブの求め方
ここでは、実際に1ヒート中に5つのウェイブに乗ったA選手の得点例を紹介してみたいと思います。
- ジャッジ1/8.5
- ジャッジ2/8.0
- ジャッジ3/8.3
- ジャッジ4/8.0
- ジャッジ5/8.5
このうち、最高と最低の「8.5」と「8.0」を取り除き、残りを足して3で割ると答えは「8.27点(四捨五入)」。A選手の1ウェイブの得点は、このようにして採点・計算されます。
たくさん乗ったからといって、必ず有利になるとは限らないのがサーフィンの面白さでもあるのでしょう。
「インターフェア」で高得点がカットされる
インターフェアとは、波に乗ろうと先にアクションを起こしている選手の邪魔をすることです。
先に波に乗るアクションを起こしている選手には、その波に対する優先権(プライオリティ)が発生しています。
したがって、優先権がある人が乗ろうとした波を横取りしてしまうと「プライオリティインターフェア」といって、罰則対象になります!
罰則とは、1ヒートで乗った波の2番目に高い得点が全て消されてしまうという、結構痛い内容です。
ただ観戦するだけでも面白いのですが、プライオリティーを意識して観戦してみると、また違った楽しさが味わえるでしょう。
ショートボードの採点ポイント
アクロバティックな技が次々と繰り広げられるショートボードでは、波の中を疾走する「チューブライド」や、ダイナミックに宙を舞う「エアリアル」などが高得点対象です。
完成度も点数に反映されますが、チューブライドやエアリアルなどは一発でもかなりの高得点が狙えます。
長く波に乗っていることが重要ではなく、いかに「大技を決められるか」によって点数が大きく変わっていくといえるでしょう。
ロングボードの採点ポイント
ロングボードは、ショートボードでは見られない「ウォーキング」という技があります。
これは、板の上をクロスステップで歩き、板の先端に足の指を引っ掛けるロングボードならではの技です。
技の名前は「ハングファイブ」「ハングテン」などと呼ばれ、ロングボーダーたちの目標になるなど、花形的存在の技です!
ロングボードでは、いかに優雅にボードをコントロールしてウォーキングにつなげられるかや、流れるようなライディングスタイルも重視される傾向があります。
「ファンボード」という正式種目はなし
初心者サーファーに人気のファンボードは、ショートボードよりも浮力があって乗りやすく、ロングボードより小さいため取り扱いがしやすいと人気の種類です。
最初はファンボードから練習する初心者が多いですが、次第に腕が上達してくると大会に出てみたいと考え始める人も少なくありません。
しかし、ほとんどのサーフィン大会では「ショートボード」「ロングボード」「ボディボード」の種目で、ファンボードというカテゴリはなし。
そのため、ファンボードで大会にエントリーすることは難しいといえるでしょう。大会へ出場してみたいという気持ちが出てきたら、ショートボードにするかロングボードにするかを決めることが大切です。
サーフィンの大会で高得点を出す秘訣は?
ここでは番外編として、サーフィンの大会に出場してみたいという人のために、高得点が狙えるコツを紹介してみたいと思います。
高ポイントになる技を練習する
高ポイントを出すためには、やはり高ポイントを稼げる大技にチャレンジすることです。
ショートボードでいえば「チューブライディング」「エアリアル」などですが、ビギナーレベルの場合は「ボトムターン」を極めることが大切です。
深いボトムターンは様々な技を決めるために欠かせないこともあるため、まずはボトムターンの完成度を上げてみましょう。
高ポイントになるライディングの流れを知る
より高ポイントを獲得したいのであれば、波が持つパワーバランスをしっかりと意識して、パワーが強いセクションでスピードやパワーを感じさせる技を決めることです。
また、守りのライディングではなく、オリジナリティがあってより挑戦的・斬新的なライディングに、ジャッジは高得点をつける傾向があります。
失敗を恐れて守りに入ってしまうのではなく、高得点を目指した思い切りのいい挑戦も大切にしたいですね。
大会にたくさん出場して場慣れする
サーフィンの大会にたくさん出場して場数を踏むと、次第に落ち着いて波を見分けられるようになり、高得点ライディングにつながりやすくなります。
私も以前、サーフィンの大会に出場したことがあるのですが、オーディエンスの視線やジャッジの視線だけではなく、実況者の言葉ひとつにかなり緊張していた記憶があります。
特に、緊張してしまいやすく実力を発揮しにくいという人は、どんどん大会に出場して場慣れすることもおすすめです。
サーフィンの大会へ出場してスキルアップも!
サーフィンの大会は、見ているだけでも楽しくて緊張感も感じますよね。
大会の趣旨によってやり方も微妙に変わりますが、基本的にはショートもロングも同じルールです。
これから大会への出場を検討している人は、細かなルールや採点方法を覚えておくと、さらにサーフィンの大会を楽しめそう!
また、大会へ出場することでより集中してサーフィンに取り組めるだけではなく、自分の欠点や課題と向き合うことができれば、サーフィンの腕前もぐっと上達するメリットもあります。
大会を「スキルアップのための手段」として利用するのも、いい考えではないでしょうか。
こちらの記事では、最新のサーフスケートおすすめ16選を紹介しています。ぜひこちらもチェックしてみてください。
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白根 鮎美 /
ビギナーズ編集部 ライター
独学で英語を勉強後、オーストラリアでは幼児教育の専門学校で勉強。帰国後は子ども英会話教室にて1歳から高校生への英会話を指導していました。また、サーフィン歴は10年以上、海を愛する2児のママサーファー。